【壮絶離婚劇 17】
義母からの言葉はなかなかだった…
細かい判決理由や年金分割の仕組みもおそらくご存知ではない為、可愛い息子から搾り取ろうとしている鬼嫁よばわりだった
多分、安否確認をしたアパートの管理会社から緊急連絡先である義母に連絡がいったのだろう
迎えに行ったのか、他の人に頼んだのかは分からないが、滞納家賃や引越し費用なども全て出し、今も養っている状態だそうだ
「もう老人ホームに入りたい」
「大変ですね…」
最後はお互い、同情し合った
その時は相手は留守だったようだ
体調はまだ良くなってはいないとのことだ
とにかく請求されても払えないと言う(そりゃそうだろう)
マンションはもう要らないから…と
「サインや捺印くらいはできそうですか?」と聞くと、それくらいならなんとかできると思うと…
電話は持っていないそうだ
連絡先は義母の携帯のみになる
不在者財産管理人申立の書類を準備していた時に「戸籍の附票」を取っていた
住所は変わっていなかった
郵便局だけに「転居届」を出していたのだと推測できた
「では名義変更させてもらいます。その代わりもう請求はしないので。
住所変更して住民票と、印鑑登録をして印鑑証明を取っておいてもらえますか?お手数ですけど、お義母さん同行してもらって」
「私らでもわかるような書類を送って」
「わかりました。以前「和解合意書」を送ってますけど、返ってきませんでしたし、この先はプロの書士さんなどに頼むかもしれませんが。
私とは離婚成立してるし、縁が切れますけど、娘は相続人です。この先連絡が取れなくなることのないよう、そこだけはお願いします。この状態では娘も困るんです」
義母にとっては孫なのだ…
住所変更登記は印鑑証明のある印鑑で、代理人でも郵送でもできると聞いていた
裁判所を通さない「和解合意書」によって果たして「名義変更」は出来るのかはわからなかった
「法務局」に電話相談の予約をし、弁護士先生にもメールをして事情を説明した
「込み入ってきましたので相談料を」と言われてしまった….
「簡易裁判所」に問い合わせて、先日の感じのいい書記官さんに、この「支払督促」について聞いてみた
取り下げるのかな?と思ったのだ
「こちらですが、払えないという理由で、前の住所のまま"異議申立"が出されてますので、地裁に移行してしまったんですよ」
「⁈⁈⁈」
出来るんじゃねーか、そういうことだけは…
ホントに具合悪いのかよ
誰が出したんだよ
前の住所でどうやって民事裁判やるつもりなんだよ
悪態だらけの心の声を押し殺して、どうすればいいのかを聞いてみた
「移行している最中ですのですぐには地裁でも事件番号は出ないと思いますが、もう少し経ってから事件番号を聞いて、取り下げかもしれないと言ってみてください」
相手が見つかったと言ったら、母も親友たちも「進展あったね、良かったねー」と言ってくれたのだが
前途多難すぎて…
実際、まだまだ、一悶着もニ悶着もあったのだ…