かぜ、インフルエンザ、新型コロナは 何が違うの?
違いは何?
風邪症状は、新型コロナウイルス感染症やインフルエンザでもあらわれる
風邪では、のどの痛み、鼻水・鼻づまり、咳などの呼吸器症状や発熱、寒気(悪寒)、頭痛、筋肉痛・関節痛などの全身症状があらわれます。これら風邪症状は、普通の風邪のほか、インフルエンザや新型コロナウイルス感染症の初期症状でもあらわれるため、症状だけでどの感染症か見分けることは困難。
新型コロナウイルス感染症は風邪と区別しにくい
風邪やインフルエンザでは入院が必要な状態になることは比較的まれですが、新型コロナウイルスの変異株による感染症ではおよそ2割という高い確率で入院が必要な肺炎を合併し、一部の方では重症化することがありました。す。
風邪(かぜ)
発熱や体のだるさとともに、「のどの痛み、咳、鼻水が同程度、同時に発症」がポイン。また、しっかり家で休んでいれば2日程度で改善。
インフルエンザ
突然の38℃以上の高熱、関節痛、筋肉痛が特徴。 のどの痛みや咳、鼻水なども発症。 症状出現後、12-24時間以降に抗原検査を行うと診断をつけることができます。 抗インフルエンザ薬(イナビル®やタミフル®)を速やかに内服することで、解熱までの時間を約20時間早めることができます。
新型コロナウイルス
・のどの痛みが非常に強い
・腹痛や下痢があるときもある
・味覚障害や嗅覚障害は少ない
微熱、咳、痰、のどの痛みなどが数日間持続し、鼻詰まりがないのに味がわかりにくい、においがしない、などの症状がでます。
風邪に似た症状のさまざまな病気
主に鼻症状があらわれる病気
普通の風邪の多くは、鼻・のどの症状や咳といった複数の症状が、多少前後するものの一度にあらわれます。症状が主に鼻にだけあらわれている場合は、風邪ではないかもしれません。
風邪に似た鼻の症状が主にあらわれる病気としては、アレルギー性鼻炎や副鼻腔炎が考えられます。
アレルギー性鼻炎の鼻症状は、サラサラした水っぽい鼻水がいつまでも続くことが特徴です。
副鼻腔炎の鼻症状は、風邪のあとに悪化することが多く、濃い鼻水と鼻づまりが続き、頬や額の痛みや発熱を伴うこともあります。
主にのど症状があらわれる病気
のどの症状が目立ってあらわれる場合も、風邪ではないかもしれません。
風邪に似たのどの症状が主にあらわれる病気としては、他のウイルスや溶連菌による咽頭炎などが考えられます。鼻症状や咳はほとんどなく、つばや食事を飲み込むときののどの痛みに高熱やリンパ節の腫れを伴うことが多いです。
のどの症状のなかでも、のどの痛みがとても強く、つばも飲み込めず、息苦しい(呼吸困難)といった特徴があるときは命にかかわる病気の場合もあるため、すぐに医療機関を受診してください。
主に咳症状があらわれる病気
鼻やのどの症状が乏しく、風邪に似た咳が主にあらわれる病気としては、急性気管支炎や肺炎などが考えられます。
風邪によっても急性気管支炎は起こりますが、ウイルスが排除されると自然に軽快します。
注意が必要なのは、細菌など他の病原体の二次感染を起こし急性気管支炎や肺炎が起きている場合です。咳と発熱が続き、息苦しさ(呼吸困難)やだるさ(倦怠感)があらわれることがあり、新型コロナウイルス感染症と症状がよく似ているため、早めにかかりつけ医などに電話相談しましょう。
症状が軽快しない場合
風邪症状があるときの対応
新型コロナウイルス感染症の流行期に風邪症状がみられたら、外出を控えて自宅療養を行います。一般的な風邪であれば発症後3~4日で軽快しはじめます。
息苦しさ(呼吸困難)・強いだるさ(倦怠感)・高熱などがあらわれた場合や、風邪症状が4日以上続く場合には、新型コロナウイルス感染症を疑い、かかりつけ医または「新型コロナウイルス 受診・相談センター※」に電話相談したうえで案内に従って医療機関を受診しましょう。なお、持病をお持ちの方や高齢者、肥満、妊娠後期などの重症化しやすい方は、軽い風邪症状でもすぐにかかりつけ医に電話相談してください。
新型コロナウイルス 受診・相談センター:
自治体により名称は異なります。各自治体の連絡先は下記でご確認いただけます。
「新型コロナウイルスに関する相談・医療の情報や受診・相談センターの連絡先」(厚生労働省)