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洋書やペーパーバックを読み始めて英語力に起きた変化【多読の効果】

今回は英語を大量に読むことでどんな変化が起きるのかという話です。

かれこれ英語学習を本格的に始めて、人に語学習得の方法を教えるようになって6年近く経ちました。

そんな中で思う、英語をたくさん読むことの効果について私なりの視点で話していきたいと思います。


これまでの英語での読書・多読遍歴

ざっくりですが思いつく限りまとめていきます。

  • Reutersの記事

  • BBC NEWSの記事

  • Forbesの記事

  • 海外ファッションの記事

  • 自分が興味ある分野を英語で検索

  • 筋トレ、健康、自己啓発、旅などの情報

  • 海外論文やジャーナル(研究用と趣味)500本近く

  • ペンギンブックス、グッドリーズなどの英語初級・中級者向けの比較的簡易な英語が使われた本

  • 各学問の基礎教養本(TOEFL iBT対策に)

  • 気になったニューヨークベストセラーのペーパーバック

  • 大好きなシャーロックホームズのペーパーバック

  • 日本で翻訳版が発売された本の原書(スティーブ・ジョブズの伝記、ナイキ創業者の本、マクドナルド創業者の本、元SEALDsのリーダーシップについての本など)

  • 自分の専門分野において海外の人たちからオススメされた本(最近の本から50年前の名著と呼ばれる本など)

英語「の」勉強というより英語「で」本を読み始めてからは5年ほど。

英語中級者?ぐらいには英語を大量に読んできた方だと思います。

で、それぐらい読んできてどんな効果があったのか。

いくつかあるので話していきます。


英語を読むのにまったくハードルを感じなくなった

まず、コレがいちばん大きいかなと思いますね。

英語で何かを読むことに対してイチイチハードルを感じなくなりました。

無です。何にも感じません。

日本語で何か検索する時と同じ感覚です。

たとえば海外から購入した家電の説明書が日本語がなくて英語しかなくても普通に「読むか〜」という感じ。

後は気になっている映画とか有名人、本について調べるときも普通に英語で調べるようになりました。

最近だと、健康のためにプロテインを飲み始めたのでそれ関連の海外の論文とか専門書を読んだり、専門家の意見を検索していたりしましたね。

久しぶりに医学論文とか読みました。

で、これらって別に英語の勉強のためとかでもなんでもなく、そっちの方が情報の質も量も良いからやってます。

当たり前ですが、日本国内での情報量より地球上で英語が使える人たちが書いた情報量の方が圧倒的に多い。

その中でGoogleによって精査された情報が届くわけです。

どういう内容が注目されているのかとかも分かります。

なので、英語で何か読んだり調べたりするのにいちいち「うわ、英語しかないのか」とか思わなくなったのは大きな変化です。

英語に触れるのが当たり前になっているという感じですね。

SNSでも海外のインフルエンサーや著名人をフォローしていると、そこから自然と海外のトレンドや注目されている情報が集まってきます。英語でしか知り得ない情報が知らぬうちに集まっているなと改めて思いましたね。


英語「で」素早く理解できるようになった

英語をいちいち訳すのではなく英語で内容を理解するクセがついた。

コレも大きな変化です。

たとえばBBCニュースで経済のニュース記事を読んでいたとして。慣れない専門用語や単語が出てきてもサッと調べてサクサク読みます。

で、その記事で何を言わんとしているのかをさっさと理解するようになりました。情報収集の目的っていちいち訳すことではなく内容を大雑把でも理解することにあるので。

「この記事で言いたいことは何なのか」がつかめればOKという感じで英語を読むようになりましたね。

洋書を読み初めの頃はひとつひとつ分からない単語を調べたり、意味がスッと入ってこない1文をノートに書き出して品詞分解していたりしたんですけど、今はほぼやってません。

あと、英語「を」読むのではなく、英語「で」内容を理解するようになってからはTOEICや TOEFLのスコアが爆伸びしましたね。

結局、どれだけ長い文章が与えられても、その内容を押さえて理解できれば答えるのは楽勝なので。

あと、英語論文も割と読むのに苦痛を感じなくなりました。

これも英語を大量に読んできた成果のひとつです。

特に英語の論文って理路整然と書く型が決まっているので、どの順番でどんな内容を話すとかが厳格に決められています。

むしろ、ペーパーバックとかよりも読みやすい時もあったりしますね。

こんな感じで最初の頃のヒーヒー言いながら頑張って英語を訳しながら読む感覚から離れて、英語で内容をサッと押さえてどんどん読み進めていけるように変わっていきました。

物事を見る視野が広がり、最新の情報にアクセスできる

これも多読の隠れたメリットですね。

多読というか、英語であらゆる情報に触れるようになったおかげと言いますか。

私はよく学習法について調べます。

たとえば読書するときに

「この本の内容をできる限り記憶に残すように読むにはどうしたら良いのか」

みたいなことを思ったとします。


もちろん日本にも記憶関連の本はたくさんあるんですけど、海外の方が最新なんですよね。

ひどいときには日本で「このやり方がベスト!」と言われた方法が海外では数年前にもうすでに否定されていて、「そんなやり方は時代遅れ。研究でも成果が出てる。」みたいなことが普通にあります。


今までの先行研究をベースにして出した結論が最新の研究なことが多いですから。


で、そんな最新の勉強法やら記憶法の本って日本で翻訳されるのは数年後とかなんですよね。


今書店に並んでるような翻訳本の内容って実は数年前にはもう海外でベストセラーになってる内容だったりします。

つまり、数年遅れて日本にやってきた情報なわけですよ。

数年分間違った方法で勉強し続けるって考えたら恐ろしくないですか?

さすがにそんなことは滅多にありませんが、自分で気付かないうちに起こっていることかもしれないわけです。


たとえば最近ショックだったのは「モチベーションを出す」という概念そのものがもう否定されていたりすることですね。

よく何か新しい物事を始めるときに「モチベーションが出なくて・・・」っていう悩みがあるじゃないですか。

私のところにも「なかなかリスニングを毎日何時間もやるモチベーションが保てません。何か工夫されていたりしますか?」という質問が来たりするんですけど。

新しいスキルや習慣を身につける上で「モチベーションの有無」の影響力って大きいと思うんですよ。

けど実は、

『モチベーションが出ない原因がもっと別のところにあって、それを解消しない限り新しい良い習慣を身につけるのは難しい。』

みたいな話とかもあったりします。


ややこしくなりましたがここで話した多読のメリットはこういうことです。

他の人が一生懸命足し算引き算でひとつひとつ計算をしている中、自分は掛け算割り算もさっさと勉強して先に進めるって感じですね。


英語を多読し続けてきて後悔していること

実は多読をし続けてきて後悔していることもあります。

何年もかけて英語に触れてきて後悔していることは「動画にもっと触れておくべきだった」という点です。

というのも、英語を読むスピードとか理解力は上がっていても、動画になるとやっぱりまだまだだなと感じるからですね。

アメリカ英語、イギリス英語、オーストラリア英語などの違いに苦戦したりすることはいまだにあります。

最近は暇さえあればジョーローガンのPodcastをよく聴いていますね。これはYouTubeにもあるのでぜひ見てみてください。

彼が有名人ゲストを招いてラジオ形式でぶっちゃけた話をしたり、「その人にそれ聞いちゃうの?」みたいな質問をしていておもしろいです。

教養や知識も同時に手に入るのですごく便利ですね。


・・・で、もっと早いうちから英語で何かを読むだけじゃなくて、英語で何かを聞くことに早く取り組めてたらもっと早い段階でスラスラ聞き取れるようになってただろうなと思うんですよ。

きっと今よりももっと英語力があっただろうし、知識も発音もリスニング力も身についてたはずなんですよ。


もちろん今は昔と比べて洋画を字幕なしでも楽しめるようになってます。海外ドラマも英語で見ながらゲラゲラ笑えるようになりました。

専門用語が飛び交うことが少ない洋画なら字幕なしでも割と楽しめるんですけど、なかなかそんな作品は少ないんですよね。

ここに英語で「何かを学ぶリスニング」に取り組んでこなかった影響が出てますね。


現代はYouTubeを使えばいくらでも現地の人の英語が聞ける時代ですからね。

使わないのは無知かバカだけです。

最初の「英語が聞き取れない」というハードルを乗り越えればいつでも海外留学生と同じレベルの英語漬けを経験できます。

聞けば聞くほど知識も増えますし。

で、そんな英語漬け状態にもっと早い段階から染まっておけばよかったなと後悔していますね。

読書好きなのもあって本ばかり読んでたんですけど。

勉強のために本を買わずとも検索すれば海外大学の講義とかも普通に見れますし。

もっと早いうちから動画学習?動画からの英語インプット?に手をつけておけばよかったって後悔してます。

と、まぁこんな感じですかね。


最初は多読どころか英語を読む続けるのが苦痛で当たり前

今は数年間かけて、ここまでお話ししたようなことが普通になってますが、最初はボロボロでした。

今でも覚えてるんですけど、高校生の時に英語の長文問題が出来なさすぎてトイレでこっそり泣いたんですよ。

他のクラスメイトは読めて問題もそこそこ解けて

「俺、あれが解けなかったんだよな〜、お前どうだった〜?」

とか話してるのを見ながら

「え?あれ読めたの?マジで?自分全く読めなかったんだけど?ヤバいかこれ?」

ってパニックになってましたからね。

英単語を覚えたり、英文法を勉強したりと割とマジメにやっててそれですからね。


けど、勉強法を調べて自分で実践して実験したり、アドバイスを聞きに行ったり、勉強ができる人に秘訣を聞いたり、あれこれやってきたからこそ今の自分があります。


今だからこそ言えますけど、英語のセンスがない人なんていないと思いますね。

英語の勉強の仕方を知らない人がいっぱいいるだけです。


どうやったら分からない英語が読めるようになるのか。

どうやったら英語をもっと早く読めるようになるのか。

どうやったら英語を英語のまま理解できるようになるのか。


これらすべて知識としての答えはそこらじゅうに転がってます。

もっと言えば、英語で調べられるようになれば、答えは一瞬で見つけられます。

けど、英語ができないという壁でアクセスできない。

悲しいですけどね。


あと、そもそもまだ英語ができるようになってない側からすれば、どれが正しくて、どれが自分に合ってるのか分からない。

だからこそ、アドバイザーとかコーチが求められているんじゃないかなって思ったりもしました。

ちょっと話がそれましたが。


英語をたくさん読むことが習慣化すれば必ず変化します。

年単位だったらとんでもない変化になってます。

毎日コツコツ、英語に触れることを大事にしていきましょう。


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