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【安曇野のシェアハウス】長野県への移住体験談
3年前に、東京から長野県安曇野の美しい自然に憧れて移住しました。
現在は安曇野で働きながら、田んぼでお米、畑で野菜づくりを楽しむ毎日。味噌やお醤油も手作りして穏やかに暮らしています。
これまで関東と安曇野で4ヶ所のシェアハウスを経験してきました。
今回は、シェアハウス選びから始まった安曇野移住の体験談をお話しします。移住やシェアハウスを検討している方のご参考になれば嬉しいです。
安曇野に興味を持ったきっかけ
移住のきっかけは、持続可能な暮らしや自給自足の暮らしへの憧れでした。
たまたまインターネットで見つけた安曇野のパーマカルチャー塾で、自給自足の暮らしを学ぶことに。
月に1度のペースの講座だったので、東京から通えるなと考えて応募しました。
長野県に旅行したことはあったので、長野には「自然が豊かで空気が美味しいところ」という良いイメージを持っていました。
そんな長野県安曇野市へ、パンパンのリュックを背負って、毎月1泊2日。特急電車で通うようになります。
パーマカルチャー塾では、タネを蒔いて、自然農法を実戦で学んだり、ワークショップで小屋を建てたり、パーマカルチャーの考え方や視点についても学びました。
安曇野で一晩過ごし、朝陽が登ると、涼しげな鳥や虫の鳴き声。
清々しい空気を感じながら目が覚めます。
だんだんと安曇野の環境を魅力的に感じ、心が惹かれている自分に気がつきます。
「安曇野の自然にかこまれた日々」の体験と「東京での生活」を往復しているうちに、
ここ(安曇野)で暮らしたい。安曇野で自然を感じながら、農的な暮らしをしたい。
という思いが募っていきました。
やがて、安曇野への移住計画がはじまります。
安曇野に移住する計画をたてる
まずはお試しでもいいから住める方法を考えてみることに。
そこで思いついたのがシェアハウスです。
シェアハウスなら
・家具家電はそろっている
・家賃も安価なところが多い
・キャリーバック1つでも移住できる
・不動産をまわって家を探す苦労もない
・キッチンやリビングが共有で広々している
・短期滞在もしやすいからお試し移住に向いてる
・シェアハウス住人やオーナーさんとも知り合えて、はじめての土地でも安心
これなら移住できる!と思いイメージを膨らませました。
安曇野でシェアハウスを選ぶポイント
さっそく「安曇野 シェアハウス」で検索すると、安曇野に数件のシェアハウスがありました。
これまで僕は4軒のシェアハウスに住んだ経験があります。
今回、安曇野の住まいとしてシェアハウスを選んだポイントはこの5つ。
・家賃(+共益費)
・キッチン・風呂・トイレなど水回り
・駅からの徒歩距離
・住人の人数
・オーナーさんの人柄
【家賃】
安曇野市にあるシェアハウスは、家賃相場30,000円〜40,000円(光熱費・共益費は別途5000円)くらいです。どのシェアハウスでもあまり差がありませんでした。
【キッチン・風呂・トイレなど水回り】
僕は料理が好きなので、キッチンが「広々としているか」「使いやすそうか」を重視していました。お風呂・トイレが別々かどうか(ユニットバスじゃないか)。シャワーだけでなく湯船もあるかどうか(関東ではシャワーだけのシェアハウスがあった)。水回りの清潔感があるかどうかを気にしました。
【駅からの徒歩距離】
車を持っていなかったので、シェアハウスまで電車の駅から歩いて行けるかもチェック。
お車がない方にとっては、自転車で行ける範囲にスーパーやコンビニがあるかどうかもポイントですよね。安曇野のシェアハウスは駅からは離れている物件が多いので車・バイクがあると選択肢が広がります。
【住人の人数】
共有スペース(キッチンやリビングダイニング)が広くても、住人の人数が多いとバタバタと落ち着かないことがあります。トイレやお風呂もみんなで順番に入ることになるので要チェックです(お風呂やトイレが複数ある物件もあります)。
僕はゆったりとした暮らしを満喫したかったので、住人が4〜5人くらいのシェアハウスが合うと考えていました。
【オーナーさんの人柄】
シェアハウスに集まるメンバーは、オーナーさんの雰囲気や人柄によって変わります。
類は友を呼ぶともいいますが、自分と合いそうな雰囲気・人柄のオーナーさんが運営するシェアハウスには、自分が一緒に住んでいても居心地がいい住人が集まります。
こんなポイントに注目してシェアハウスを探しました。
住みたいシェアハウスを見つける
調べる中で、ここに住んでみたい!と僕が惹かれたのは、
なにやら洋館のような雰囲気の「シェアハウス高橋」でした。
ホームページを見ると、約40年前に画家の方が建てたゲストハウスを活かして、シェアハウスとしてオープンしたとのこと。
最寄りはJR大糸線「有明駅」。駅から徒歩18分。
自転車で行ける位置に、西友(SEIYU)やセブンイレブンもありました。
シェアハウス高橋に移住した男の子の移住体験のブログも発見。
読んでみると、
・建物や調度品がものすごくお洒落かつ落ち着いている。
・オーナーは生まれも育ちも安曇野の方
・建築設計事務所を運営している、おっとりした素敵な女性。
・地域の空き家情報にも詳しい。
と書いてありました。
ブログの別の記事では、シェアハウスのオーナー吉田さんに移住を受入れる側の視点のインタビューもしていて、シェアハウスを選ぶのに参考になりました。
興味津々で、すぐに問い合わせのメールを送ってみます。すると、オーナーの吉田さんから「空き部屋がありますよ」とお返事がありました。
親切なオーナーさんとの出会い
メールでお話ししてみると、オーナーの吉田さんは親切で優しい方でした。
僕の移住やシェアハウス暮らしへの不安、質問にも丁寧に答えてくださり、好感を持ちました。
お話を聞いてみると
吉田さんもパーマカルチャーに影響を受けて、自給自足と持続可能なくらしを目指していると言います。
自宅はもともと農家でしたので、
いろいろ調べると、
少し前の日本人の暮らしや、
家や、庭はとても理にかなった
事がわかりました。
数年前から、田んぼで手植え、手刈で無農薬の
お米をつくり、
しょうゆと、おみそも作っています。
これは、仲間の数件の家族と
一緒にやっています。
自宅で食べる野菜は、
だいたい作っています。
ニワトリも飼っています。
安曇野で暮らす中で、
いろいろご紹介できる人や、
暮らしがあるかと思います。
こんなお返事をメールでくださり、安心した気持ちで安曇野(シェアハウス高橋)へ移住することを決めました。
安曇野のシェアハウス暮らしがスタート
僕が移住したときは、シェアハウスの住人メンバーが2人いました。
北海道から移住してきた主婦の方や、安曇野出身のメンバーです。
お2人とも安曇野に詳しくて、湧き水の美味しいスポットや、景色のいい高台、人気のパン屋さん、おいしい蕎麦屋さん、豆腐屋さんなど教えてくれました。
シェアハウスは共同生活なので、ルールももちろんあります。
キッチンの調味料はそれぞれ持参とか。
紛らわしいものは自分の名前を書くとか。
調理器具はあるものを使って良い。
使ったら洗って、拭いて元の場所に戻す。
ゴミ出しはみんなで協力しあう。
それぞれで時間があるときはお掃除したり。
僕のシェアハウスでの移住生活は、先輩メンバーのおかげもあり順調にスタートします。
安曇野に移住してみて良かったことの1つは、絶景がベストタイミングで見られること。
安曇野は、雄大な北アルプスや鏡張の水田の景色が人気です。旅行で来ると、天候によって、綺麗に見える日は数日しかチャンスがないものです。だから良い景色が見られるかどうかは、お天気次第。
だけれど、住んでいると、よく晴れたベストなタイミングで、気軽に絶景を見られるのです。また、四季の変化や穏やかな空気感もじっくりと味わえます。
これは移住の大きなメリットだと感じます。
春は河辺の桜並木が綺麗ですし、北アルプスの雪化粧した景色や、水田に反射する光景も最高です。
夏でも朝晩は涼しいので快適に過ごせたり、登山やハイキングも楽しい季節。秋の紅葉や冬の雪景色も美しいです。
住んでから知ったのですが、安曇野は真冬でも積雪がかなり少ない地域なので、冬も生活しやすいのは助かりました。
安曇野の人たちとの出会い。コミュニティーに参加する
シェアハウスでは、オーナーの吉田さんが企画する持ち寄りお食事会が開催されたり、ダイニングがコワーキングスペースになることもあります。食事会には安曇野在住の色んな方が遊びにきてくださいます。
吉田さんもやっている田んぼの仲間たちの食事会にも参加させてもらいました。
それがきっかけになって、僕も翌年春から田んぼのメンバーに入れてもらえることに。自給自足の暮らしを求めて移住した自分にとって、願いを実現するチャンスです。
メンバーも20代〜60代と幅広くて、職業も醤油の麹屋さんや、木工屋さんなど色々。みなさん温かくて愉快な仲間です。
お米づくりは初めてでしたが、種まきから田植えまで手作業でやるんです。
田んぼには1つ1つの手順に、刺激と驚きと学びがたくさん詰まっていました。昔の人たちの知恵や技、細かな工夫に驚かされます。
なにより素足で田んぼに入ると気持ちいい!
秋になると稲穂が垂れて、いよいよ収穫の時期。自分たちで作ったお米を初めて口にした時、なんとも言えない充実感と喜びを噛み締めました。
また、吉田さんが新しく醤油作りのチームを作るというお話があり、参加させていただくことに。
醤油が何からできているかも知らなかった僕は、大豆と塩と麹とお水だけで醤油ができると知って目からウロコです。
大豆と塩、麹、お水を混ぜたもの(もろみ)は1月経つごとに、徐々に醤油らしい色と香りへと変化していきます。発酵や菌、微生物のパワーってすごいんです。
出来上がった醤油は、スーパーで売っている醤油とは全然違う「まるみと甘みがある優しい」味でした。
食べてみると体が喜んでいるのを感じます。
シェアハウスから一軒家へお引っ越し
シェアハウスで暮らすうちに、1軒家に定住してもっと安曇野の暮らしを満喫したい!という思いが湧いてきます。
オーナーの吉田さんに相談したところ、ちょうど空く予定の一軒家があるとの情報が。
ご紹介いただいて、内見に行ってみると
築年数は40年ほどですが、手入れされて中も外観もきれいな2階建ての一軒家でした。駐車場・庭付きで、田んぼや電車の駅にも徒歩圏内。気に入ってすぐに大家さんと契約しました。
移住してから沢山の方たちと出会って、繋がりも増えましたが、
なかでもシェアハウスのオーナーさんや住人たちから広がったご縁が多くありました。
現在は、田んぼや畑をしながら、仲間でベーコンの燻製を作ったり。毎日幸せを感じて、沢山の温かい方たちに支えられながら、安曇野の暮らしを満喫しています。
シェアハウスの後輩メンバー達とも交流があって、
リモートワーカーやフリーランスの方、シンガーソングライター、大工さん、大学の先生など面白い方たちがシェアハウスにやってきます。
この春(2021年5月)に、吉田さんが安曇野市に新しいシェアハウスをオープンしました。北アルプスの麓の元旅館を改装したシェアハウス。その名もシェアハウス安曇野。シェアハウス高橋の姉妹宿です。
なんと、お風呂は温泉が湧いています。
窓からの見晴らしが良く、静かな環境です。夜は星空が綺麗です。登山口までアクセスがいいので、山登りする方にも喜ばれると思います。
すぐ近くには、新鮮な野菜やお惣菜など食品の直売所vif穂高や、日帰り温泉のしゃくなげの湯もあります。
安曇野のメイン観光通り(山麓線)にも歩いて出られる立地です。山麓線には、パン屋やカフェ、蕎麦屋などが沢山並びます。駅からは離れているので、車かバイクがある方におすすめです。
ご興味ある方は、こちらからお問い合わせしてみてください。
オーナー吉田さん
info@arcyoshi.com
まとめ 「シェアハウスは移住と旅の中間」
安曇野でシェアハウスに住む人は、次のような目的を持っている人が多いように感じます。
・移住する前に暮らしをお試し体験したい
・夏は山小屋で働いて、冬はシェアハウスで暮らす
・旅行というより現地の生活を味わってみたい
・移住先の住まいを見つけるため
・現地の人との繋がりを作るため
・子育てが終わったから、やりたいことを満喫したい
など。
移住と旅の中間のような場所になっているようです。
リモートワーク(テレワーク)が広まって場所を選ばなくなったことで、地方のシェアハウスを選択肢に持つ方も増えたように感じます。
安価な家賃で、家具家電も調理器具もWifiもある。住むことへのハードルの低さから、移住へのワンクッションにもなるのでしょう。
自分自身の体験から、安曇野で滞在や移住を考えている方にはシェアハウスという選択肢もおすすめだと思っています。
ここまで読んでくださりありがとうございます。
ちょっとでも安曇野移住やシェアハウスを検討している方のご参考になれば嬉しいです。