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そもそもPNFとは?


PNFは1940年代初頭にハーマンカバット博士によって”固有受容性促通法”という用語で開発されました。1954年、ドロシーボスによって”神経筋“の単語が付け加えられ馴染みのある固有受容性神経筋促通法(PNF)となりました。

PNFとは
P:proprioceptive(固有受容器・固有受容感覚)
N:Neuro muscular(神経筋)
F:Facilitation(促通・促進)

リハビリに従事している理学療法士、作業療法士、医師のみ正しいPNFを学ぶことができます。

引用:https://www.ipnfa.org/ja/organisation-jp/history-of-pnf/

PNFを用いることで、
固有感覚の情報を脳に送りやすくして、
神経と筋の反応、出力を向上させることで
様々な疾患に対して、筋持久力向上や筋力強化などの身体構造レベルの問題点の改善、活動レベルの問題点の改善を図ることができます。

PNFをインターネットで検索してもらえると「PNFストレッチで身体を柔らかくしましょう!」というようなページを目にします。
否定するわけではありませんが、正式の講習会を受講した理学療法士、作業療法士に正しくPNFを理解して用いて欲しいんです😅
(間違ったPNFが広がらないことを祈っています。。。)

たしかに、ホールドリラックスやコントラクトリラックスは治療の一つの手段として使うことはありますが、治療の一過程でしかありません
リラックステクニック介入直後は柔軟性が向上しますが、また元に戻ることが多いです。
それは硬くなっている筋の原因を根本的に治療介入していないからです。
根本的な治療が
できるのがPNFの強みでもあります。


改善する為の考え方の一つ


考え方をまとめたものがPNFの哲学として説明されてます。
その一部を紹介させていただきます。

ポジティブアプローチ
ポジティブに考えて治療介入していく。
悪いところばかりではなく、良いところを治療に活かす
(右膝の怪我であれば左膝やその他の部位が良いところとなる)
間接的な治療(インダイレクトアプローチ)を用いていく。
もちろん患部を直接治療(ダイレクトアプローチ)するのもOKですが。

右膝の人工関節置換術を施行した患者で恐怖心から右下肢に荷重をするのが難しいケースとします。

恐怖心で右下肢に荷重できない。
          ↓
右下肢以外の部位を使って荷重をさせるエクササイズや課題を行う

例えば・・・

  1. 座面を高くした座位(膝が直角より浅い60度くらいになるような)で腕を胸の前に組ませます。

  2. 右足底を地面に接地させるよう口頭指示をする。

  3. 左膝90度屈曲位で股関節を屈曲させると患側である右下肢の方に荷重をさせることができます。(この時、左膝のお皿を左肘に近づけてくださいと指示)

このような左下肢を屈曲する動作に対して右下肢は伸展する方向に運動が起こるので、右足底を地面に接地させておけば右下肢に荷重をさせることができます。
(パターンを使うとより効率よく筋を働かせることができます。)

また、注意を右膝に向けずに他に逸らすことで恐怖心を軽減させることもできます。

これもPNFの利点の一つです。
治療についての考え方、介入方法などたくさん利点があります!

今回はここまでにします。

本物のPNFを学びたい方はこちらの本もおすすめです。

PNF in Practiceを翻訳したもの👇



次回もPNFのメリットと実例を交えて説明していこうと思います。
字だけでわかりづらかったかと思います。。。

今後は、治療介入の写真やイラスト、スライドなど使いながら説明できたらと思っています。
今回は簡単ではありますが、PNFの中身について投稿してみました!
ご拝読ありがとうございました😃


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