2年間でTOEFL105点を目指すも、3年間で80点も取れなかった話
こんにちは!
これまでこのNote記事では、留学に行ってからの話を主に綴っていたのですが、書こう書こうと思って出来ていなかった「留学前」の準備の話についても、まずは英語の勉強を開始した時のことを振り返ってみたいと思います。
留学を目指す際のスタート地点は人によって様々かと思いますが、私の場合は、とにかくまず英語力を「相応」のものにするところから始まりました。というのも、(以下の記事でも触れましたが、)初めて受けたTOEFLの模擬試験が50点台(!)だったからです。
最終的には、働きながらおよそ6年かけてMyBestで105点までなんとか持っていった(随分かかった)わけですが、当初は2年くらいで100点越えできるかな〜という見込みが、結果的には3年経っても80点弱までしか伸びませんでした。以下が当初3年間のテストスコアの変遷です。
このため、今回の記事は以下の方にとって特に参考になろうかと思います。
留学準備で英語を学習中の方
TOEFLの勉強方法が分からない方
TOFELのスコアが伸び悩んでいる方(特に80点未満の方)
最後までお付き合いいただければ幸いです!
1.英語学習を始めた経緯と最初の3年間の勉強方法
①勉強を始めた時のこと
上記の表のとおり、なんとなく留学を考えはじめた矢先、まずは必要な英語力を身につけないことには絵空事で終わるな〜と思い、インターネットで調べて「アゴス・ジャパン」というTOEFL対策のスクールで、無料の模擬試験を受けてみたのがはじまりのはじまりです。
それまでの私の英語力のステータスは、
大学受験(当時のセンター試験)で英語はリーディングで190/200点取るも、リスニングは28/50点しか取れないという、(悪い意味で)典型的な受験対策しかして来ず、
大学学部時代も英語を使ったのは1−2年生の必修が主で、それ以外で英語を話すこともなく、海外留学の経験も一切無かったという状況です。
TOEFLは学部留学だったら最低80、大学院だったら100くらい、というのはネットの情報でもなんとなく知っていたので、模擬試験で50点台を叩き出した時は正直、こんなに自分はできないのかと驚きました。笑
(センター試験との関連で言うと、英語は決して苦手科目ではなかったのですが、逆に言えば、当時のそのレベルの英語力では留学のスキルには全然足りないということですね。)
それでも、逆に言えば「伸び代しかない」なと思ったのと、アゴスの廊下に貼ってあった紙にも、同じように30〜40点以上スコアを伸ばしている人の例が載っていたので、不可能ではないはずだと思って、改めてスタート地点に立ち、英語学習を始めることにしました。
その際、この点数の低さだったら、(社会人で働きながらということもあり)効率よく勉強しないと目標スコアには達しないだろうと思って、そのままアゴスのTOEFL105点を目指すコースに申し込みました。
②3年間の主な勉強方法
このため、最初の3年間の勉強は、主に以下の方法を実践していました。
・アゴス・ジャパンの教材を活用した勉強(授業・復習など)
アゴスのコースでは、4技能(Reading, Listening, Speaking, and Writing)それぞれについて、基礎(Foundation)→練習(Strategy)→応用(Advanced)のような形でそれぞれカリキュラムが段階的に組まれていたので、それに則り授業を進めていくという形で勉強しました。ただし、一般的には対面での授業が是とされているところ、仕事の関係で毎週足を運んで受講するのは難しいかもしれないと判断し、ほとんどの授業を、自分のペースでできるオンライン受講にしました。が、結果的にそれが勉強のペースを落とすことになりました(後述)。
受験界の大手?と言われるところなので、カリキュラムはしっかりしており、4技能それぞれについて、TOEFLの問題形式、出題パターン、解法の戦略を理解しつつ実践していくという形でした。
・単語帳/単語帳アプリによる語彙力固め
経緯は忘れましたが(模擬試験を受けた後に、「あ、単語も全然分からないや」と思ったような記憶があります)、旺文社の3800の単語帳を使って、アゴスの授業とは別途、単語の勉強も行いました。途中、同じ内容の学習をアプリでできるという話を耳にし(mikan)、それに切り替えて、すきま時間などに勉強するようにしていました。
2.点数が伸び切らなかった理由
そういうわけで、いわば大手の予備校ようなところを活用して「大船」に乗った気分で英語学習を始めたわけですが、先述のとおり、3年勉強しても、思い描いたほど点数は伸び切りませんでした。特にアゴスでの勉強を開始した2年後にTOEFLを初受験した際、講座も基礎+αの履修は済んでいたので、そこそこ点数は伸びるかな〜と期待していたのですが(80は行かないまでも、70くらい?)、その結果「63点」だったときは、あまりに低くて職場の昼休み中にヘコんだことを今でも覚えています(もう5年以上も前ですが!)。
その反省点について、あとあと勉強の姿勢を変えながら気づくわけですが、大きくは以下に問題があったと分析しています。
理由①:解法さえ掴めば、ある程度点が取れると勘違いしていた
私の最も大きな「誤解」は、「解法さえ掴めば、ある程度点数が取れるだろう」という認識でした。私は公務員試験を突破して今の職があるのですが、公務員試験に対しては「とにかく数が多い科目について、ポイントを押さえて、解き方を理解する」形で臨んでおり、実際それでうまくいったという成功体験を、なぜかTOEFLの勉強にも当てはめて考えてしまいました。
結果、私の勉強は2年くらいで解法や出題パターンをそこそこ理解した(つもりでした)が、その時点で点数は63点でした。
TOEFLに限らず、英語学習というのは「型」を覚えただけでは高い山に登ることはできないことを身をもって実感しました。
後々勉強しながら感じていることですが、例えるならば、スポーツ(アスリートのトレーニングや筋トレ)の上達の仕方に近いと思います。160キロくらいの豪速球の投げ方、80キロのベンチプレスを挙げ方は、方法論として理解することはできても、実際にそれを達成するための体力(筋力、思った通りに体を動かす運動能力)が身についていていなければ当然成し遂げられることではありません。そしてこれは英語も同じだと思います。
たとえば、リーディングを例に挙げて言うと、文章をどのようにメリハリを付けて読んで、選択肢にも目を通しつつ、どのように解答を導くか(=戦略、方法論)を頭で理解しても、それをこなすための読むスピードや単語力(=体力)が身についていないと、読んでも内容が入ってこない、結局同じところを何回も読んだりつっかえてしまう、制限時間内に解ききれないといった具合で、高い目標には届きません。
ということで、私の場合は、それに気づいた後(アゴスの受講終了後で、その時はRで20点前後くらい)は以下のように取り組み、戦略云々ではなく、地肩を強くすることに注力しました。
「単語力の強化」→mikanでの学習頻度を上げて、分からない単語を1つ1つちゃんと潰していく
「制限時間内にちゃんと読み切る力をつける」→アゴス以外に問題集を購入し、読む量(=演習&復習の勉強量)を増やす
理由②:勉強時間が圧倒的に足りなかった
上記の理由とも関連するのですが、よくあるスコアが伸びない理由の1つに、「自分は勉強しているつもりでも、実際は勉強の絶対量が圧倒的に足りない」ということがよく指摘されます。
アゴスの入会の時にも言われた話なのですが、合格するために必要な勉強時間は「最低でも」1000時間と言われました。これをたとえば2年間(=およそ100週間)で目指すとすれば、1週間で10時間(1日1〜2時間)は勉強を継続していく必要がありますが、私の場合、特に最初の2年間は1週間あたり3〜5時間くらいしかやっていませんでした。
言い訳をするのであれば、当初は仕事がかなり忙しく、平日はとても勉強できる気がしなかった(覚悟がなかったといえばそれまでですが…)ため、土日だけポツポツとやっていたという感じです(さらに、土日に予定が入ってしまえば特に勉強を優先することなく過ごしていた、という具合でもあります)。
結果的にアゴスが想定する勉強量の「半分以下」しかやっていなかった中、当然ながら望みのスコアが取れるわけはなかったと今振り返れば思うのですが、「63点」を取るまでは自分の勉強量がそこまで少ないとも思っていなかったのが正直なところです(要領よくやれるだろう、と勝手な自信があったように思います)。
先述したように英語学習は体力作りのような要素もあるので、日々(理想は毎日)鍛錬を積み重ねる必要があると思います。
4技能それぞれの体力(読むスピード、単語力、一度に聴ける単語量、聴き切る集中力、考えたことを即座に英語で口にする・文章にする力など)は一朝一夕には上がりません。
結果的に私が6年かけて何時間勉強したのか、ということは定かではありませんが、概算だとしても
・最初の2年:週3時間×2年間(100週間)=300時間
・3〜4年目:週7時間×2年間(100週間)=700時間
・5年目:週15時間×1年間(50週間)=750時間
・出願した年(6年目):週20時間×半年(25週間)=500時間
となり、1,000時間はゆうに超えていた(むしろその2倍の2,000時間くらいやった)と思われます。
特に社会人の英語学習や留学準備は、お忙しい方も多くいらっしゃり、効率重視を考えることはとても重要だと思う一方で、勉強の絶対量はしっかり確保すること、そのための時間を何としても捻出すること(生活における英語学習の優先順位を上げること)、継続的に行うことなどへの相当な「覚悟」が必要だと思います。
(また違う記事で、時間の使い方などのアプローチについては書きたいと思います。)
理由③:勉強方法についてメンター、カウンセラー、知り合いなどを頼らなかった
勉強を始めたての時に良くなかったなあと思うもう1つのことは、その勉強方法で合っているかどうかを特に誰にも相談することなく、1人で細々と勉強を続けていたことです。
上記の例で言えば、最初の2年間はアゴスのオンライン授業を受けており、個別に自分のペースで勉強ができる良さはありつつ、出されている(やるべきとされている)宿題や復習(文章を読み直す、聴き返す、音読する等)はそこまでマジメにやっていませんでした。とりあえず授業を受け、ふむふむと内容を理解していた、というような感じです。
そうしたことが、解法ばかり先走って英語の体力が追いついていなかったことにつながっていたと思うのですが、それではダメだと気づくまでに結局2年くらいかかってしまいました。(ダラダラ勉強していた自分のせいでもあるのですが、)効率性を考えるのであれば、「今自分がやっている勉強が、今の能力などに見合った適切なものか」ということは都度都度確認しながら勉強することをオススメします。
英語力がない時ほど、人に相談するほどのレベルでもない、と思うかもしれませんが、近道を行くなら絶対に周りに聞いた方がいいです。
また、人によって勉強のスタート地点(点数、能力)が違うことから、周りの人に話を聞いても、自分に合う・合わない勉強方法もあろうかと思われます。このため、相談するのであれば、そうした色々な経験についても熟知しているであろう英語学習のプロ(スクールなどを運営しているところ)にするのがベターです。
私自身、上記の反省ののち、
・勉強2年目くらいの頃に一度、アゴスの講師に勉強法をカウンセング
・勉強3年目にはAndy先生のTOEFLの勉強会に参加
(この間、留学経験者などからも話を聞き、その体験なども参考に)
・出願期になってもリスニングがネックだったので、「トフレ!」の講師(葛山氏)に勉強法をカウンセリング
といった具合に、その時の状況に応じた勉強が合っているかなどをアドバイスしてもらいました(特に、Andy先生の勉強会以降には大きく勉強スタイルを変え、その後に点数も飛躍しました)。
そのアドバイスが合っている・合っていないは最終的には自分の感覚と照らし合わせながら(妄信しすぎるのも良くない気がする)だったように思いますが、初めのうちは特に、自分の立ち位置を客観視したり、自分に合うかつ適切な勉強法を模索していく上でも、人に相談しながら勉強することをオススメします。
おわりに
以上、反省点を述べることで、英語学習の(反面教師的な)ヒントを綴ってみました。
まとめると、TOEFLで高得点を取るためには
そもそもの英語力4技能(=体力)
+
TOEFL独特の解法アプローチの理解と取得(=方法論、戦略)
のどちらも必要ですが、私の場合は初めの頃、前者を低く見積ってしまった(見誤った)、と振り返っています。
そして前者こそ、筋トレやトレーニングのように継続的に積み重ねていって高く登れるものであるため、勉強の絶対量(たとえば1000時間)が必要であることを侮らず、覚悟を持って時間を確保すること、そして今やっている勉強法が本当に合っているか、周りのプロによく相談しながら進めることが大事だと感じました。
念のためお伝えすると、私はアゴスが良くなかったと言っているわけでは決してなく、アゴスを活用した自分の勉強スタイルが「解法理解」に依存していた、それでいて練習量(演習量)が全く足りていなかった点が良くなかった、と思っていますので、くれぐれも誤解なきようお願いします。
今回はスコアが伸び悩んでいた頃の反省を記事にしてみましたが、この後は、そこから点数がブレイクスルーした頃(80点弱→90点超え)した際にやっていた勉強や、最終的に105点を達成した際の「社会人としての英語学習の向き合い方」についても体験談として書いてみようかなと思っています。
他にもリクエストがございましたらコメントなどでご意見お寄せくださいませ。
それではまた次回!
(参考)英語学習については、インタビューの受け答えでお話しした動画もあります。さらにご関心のある方はこちらもご参考ください。