![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/62783232/rectangle_large_type_2_8747b540ce55e4855ee747473edc7485.png?width=1200)
バイトを辞めたので人生を振り返ってみる
先日、1年半近く続けていたバイトを辞めた。
バイト先の方針が変わってからずっと辞めたくて頑張ってきて、結局円満退職には至れず、逃げるようにして、辞めてしまった。今も少し、未練にも似た煮え切らない思いが残っている。
あんなに辞めたくて仕方なかったのに、不思議だ。多分、これからどうやってお金を稼げばいいだろうという、不安からだろう。専門学校の今年度の学費は自分で払った事もあり、もっとそこで勉強したいなら来年度分も稼ぐ必要がある。
職場の人はいい人ばかりだった、というのもあるかもしれない。店長のやり方が自分に致命的に合わなかったというだけで、一緒に働いていた人達が嫌だというわけでもなかった。
バイトを辞めて数日、高校や大学にいた頃やバイトしてた頃よりも、ちゃんと音楽に、創作に向き合えるようになった気がしている。少なくとも、毎日どこかしらで、練習する事ができている。あれだけ手が止まって、頑張れない自分を呪っていたのに、本当に不思議だ。
今まで、背負いすぎていたのかな。
きっと、ただでさえ自分に課したものが多かったのに、他者から色んな役割だとか義務だとかを課されて、それを断る事もできず精一杯、大丈夫なフリをして頑張った結果、自分の事を頑張れなくなったのかもしれない。そういう意味では、辞めて本当によかったと思う。
いつも学校やバイトが終わった後は、家に帰ると、倒れるようにネットやゲームに溺れた。時間ばかり浪費して、やっと歌や楽器の練習や作曲に着手しようとしても、すぐに手につかなくなる。そんな繰り返しの自分が昔から嫌いだった。
小学校、中学校、高校にいた頃は、学校に行きたくない日がたくさんあった。小学校の頃は特に、卒業までずっといじめられていて、学校に行きたくない日の方が多かったかもしれない。それでも行かなければいけなかった。少しお腹が痛くなっても無視して、「きっと今日行けば事態は好転している」と言い聞かせて、頑張って行った。この癖は、残念ながら今も続いている。
中学生時代は小学校時代のトラウマに振り回されながらもある程度回復させていく期間だった。地元のいじめてきてた奴らから逃げたかったのと、当時入っていた部活目当てでその学校を受験して入ったが、現実は残酷で、そこにいた同学年の子達とは上手くいかなかった。中高一貫の学校で、中学は部活必須だったが、3年の秋頃耐えきれなくなり、お世話になっていた校内カウンセラーの人の助けもあってその部活を辞めた。今思えば、今回自分のバイトの辞め方は、当時の部活の辞め方に似ている。あの時は未練もなにも無かったのに、どこが違うんだろう。
高校時代は向きもしない部長などを任され、それによるストレスに押し潰されもしたけど、何とかやりきった。部活は軽音部と能楽部の掛け持ちで、それなりに忙しかった。病む事も何度かあったが、今思えば、あの時が一番楽しくて、純粋に音楽を出来ていたかもしれない。
大学は、家からは遠めの、酪農や畜産に寄った動物系の学科のところに入学した。最初こそ、サークルは軽音だったが、よりによって自分が選んだものは所謂「飲みサー」というやつで、付き合ってられないと思い一年の秋には辞めた。その代わりに入ったのは文芸サークル。そこでTRPGに出会って、魅力に取り憑かれた。そうだ、この時も楽しかった。やりたい事があるのに、それと全く関係ない勉強に時間を取られてしまうのが鬱陶しくて大学辞めたいと思いながらも、思いとどまったのは、ここにいた仲間とTRPG出来なくなるのは嫌だという思いからだったのだろう。TRPGだけでなく、純粋に自分の創作を発表するのも楽しかった。
大学で一番辛かったのは、4年の時だったと思う。
卒論に追われ、ゼミの責任者のようなポジションを押し付けられる形で担う事になって、学校に留まった数少ない理由であるサークルも、コロナで活動が無くなってしまった。卒業前のTRPGセッションを楽しみに頑張ってきたのに、それも行われないまま、終わってしまった。
辞めたいと泣き喚いて、ただでさえ遠くて億劫だった大学に行く回数も、卒論発表が近づくにつれ少なくなっていった。けれど親からも卒業はしてくれと訴えは聞き入れてもらえず、ボロボロ泣きながら卒論を進めていた記憶がある。正直、卒業出来たのは大学の学科事務の人たちの助けがあったからだ。なかったら多分死んでたかもしれない。この文章を読まれる事も、きっと無かっただろう。
そういえば、バイト辞める時も、こんな風に、いや、それ以上にボロボロ泣いたな。家では発狂にも近い状況になって、親を困らせたりした。そうしてやっと、自分の限界を本当の意味で受け入れる事が出来て、辞めると連絡を入れる事が出来た。
こうしてみると、何一つ成長していないな。
それでも、一歩進めているといいな。そう思った。
さて、新しいバイトを探さないと。ずっと無収入というわけにもいかないし。