スマートなロジスティクス(物流)の条件

NTS社からスマートロジスティクスが発売になりました。

デジタルピッキングのアイオイ・システム社西田常務の編集企画をもとにして、実務家、関係企業10社の合同執筆で仕上げたものです。私は全般を監修という役割で原稿点検を行いました。

内容は、<スマート(知的)ロジスティクス(物流)>の本質をまとめたものです。デジタル化が進む物流現場の様々なツールやロボットに匹敵するメカトロニクス物流機材の紹介から、3PL物流ビジネスの将来像、そして事例研究と幅広く取り扱っています。

私は総論と物流マネジメント(人組織、現場運営、全体最適の利益追求)についての手法と理論を述べています。
スマートな物流は、単なるデジタル化や人手不足解消のためのツール紹介ではありません。私達自身がスマホでインターネットにつながっているように、これからは物もサービスも会社もインターネットに常時接続された状態で生活を送るようになります。

究極の経営哲学だとされているSCM(サプライチェーンマネジメント)では、最小の在庫投資で最大の売上と利益を獲得するための経営手法です。ところが、理論や理屈は理解できても、そのための道具や手法がまだまだ未完成なのです。売れても価格が安くて利益が出なかったり、売れ残った在庫で苦労するなど、日常茶飯事でしょう。
売れる商品を高速生産しても、輸送手段やドライバー不足で運べない問題も生じています。いわば大量生産、規模の経済性が発揮できないマーケットや社会の持つ市場問題が散見されるようになっているのです。
SCMは情報接続によって、最適な生産と販売を目指すものですが、食品業界に見られるように賞味期限切れ廃棄やアパレル用のようにバーゲンでも売れ残る在庫問題が生じています。必要な情報があっても対応できない運営課題や情報そのものの鮮度や遅れによって対処が間に合わない事態が生まれているのです

SCMを成功させるための条件とは何か。全体最適となる物流のマネジメント要素とは何か。どんなツールや設備によってスマートな経営が実現できるのかを問題提起して、更に解決策を示しています。技術論だけでなく実務家向けにも有効な手法の紹介を行っています、ぜひ一度ご覧になってください。

NTS出版社では『試読』(先に本を入手、返却可能)サービスも行っていますので、こちらも参考にしてください。


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