オペラ!
※この記事はオンラインの「さっきょく塾」のために書かれたものです。
さっきょく塾1月号の課題です。
わたなべさんのノート、とても面白かったです。目で見ても音を聴いても楽しかった。参考動画を全部きちんとチェックしてから文章を書こうと思っていたのですが、なかなか追いつかなかったですね。シュトックハウゼンさんはなんであんなに長いの作れるのか。
参考動画は全体的に要素が多くてカラフルなものが多い印象を受けました。自分は要素を限定したがるので、過去にすごく地味な作品を作りました。
舞台上に男女が1人ずついて、椅子も二脚あります。舞台上で起きることは、男女それぞれが椅子の位置を3〜4回変えるだけ。でも上演時間は10分ほどで、何も起きない時間がほとんどです。音は既存の音楽をスピーカーからほんの少しだけ流しました。作曲家が集まって新作を発表するイベントで上演したのですが、出品者たちからもお客さんからもすこぶる評判が悪かったです。みんなの気持ちは分かります。
自分の美意識を全開で何かを作ろうとすると、出来事がほとんど起きず起伏もなく非常に静かなものになりがち。音楽作品でもそんなのをいくつか作りましたが、それは人気が出ない事が多くて悲しかったので、そんなスタイルで発表する事は少なくなっていきました。
自然界にそのような美はたくさんあるけれど、舞台上でやるには少し不向きなのかもしれない。自分の感じる美しさよりも、聴き手の興味を持続させる構造に興味が向いたりもしました。
とはいえあの頃よりもう少し大人になったので、今はもう少し自分の美意識を上手に提示できるかもしれません。
音以外の要素を取り入れた作品を今の自分が作るとしたら、「視線」がテーマになると思います。人と人の関係は相互作用的だと感じる事が多いです。好きと言われると好きになってしまいます。(そうか?)
舞台に立つ人はむっちゃ見られます。おととしはお客さんが触られる作品を作りましたが、今年はお客さんがむっちゃ見られる作品を作っても良いかなと思っています。そこに音はどう絡むのか?いろいろな可能性が思い浮かんできます。
楽しそう。