悩める帰国子女🇫🇷(24)-フランス語の習得
私は5歳に渡仏し、現地校に6年間通い、
小6の夏に帰国した。
フランス語をどう習得したか、
あまり、覚えていない。
ただ、帰国直後の、
私のフランス語力は、
所詮はフランス人の5年生レベル未満だ。
フランスでは、
フランス語を話す人の中で育った。
では、フランス人と、
ほとんどの話題を不便なく
フランス語で話せていたか、といえば、
そうではなかった。
私は、どうしても、
3人以上の会話ができなかった。
私と、フランス人が2人以上、
という状況だと、
フランス人同士で、
話が盛り上がってしまう。
高学年になるにつれ、
どんどん会話についていけなくなった。
そんなときは、
2人になったときに、
あとから話してた内容を
教えてもらったりした。
学校で嫌なことがあったとき、
自分の気持ちを伝えたいとき、
なんて言っていいか、
分からないときがあった。
今みたいな便利な翻訳機能はなく、
家に帰ってから日仏辞書で単語を調べて、
単語をただ並べて、
言ったりすることもあった。
何言ってるか分からないと、笑われた。
でも優しい友人は、
「こういうときは、こういうんだ」
と教えてくれた。
悔しかったけど、
悔しいぶん、記憶に定着した。
授業は、算数以外は、
ほとんどついていけなかった。
先生から、急に当てられたとき、
いつも答えれなかった。
耳を引っ張られながら、
あまりにつよく引っ張るから、
半分立った状態になり、
mes tu ecoute ? 聞いてる?
を何度言われたことか。
悔しくて、悔しくて、
どうせ、日本に帰ったら、
フランス語なんて、使わない
だから、分からないままでいい。
と思っていた。
日本に帰れば、不自由なく、
生活できる。
そんな思いを糧に、
日常を過ごしていた、記憶がある。