NEW LOOK
ある朝、寝ぼけた状態でテレビをつけて朝食を食べていたら、聴きなれた歌が流れた。でも歌ってるのは安室奈美恵じゃなかった。
え?
顔を上げたら韓国の女性グループのPVが映っていて、でも流れてる歌は『NEW LOOK』で、今さら『NEW LOOK』がテレビで流れてる意味が分からなくて、一瞬混乱した。
MISAMOが『NEW LOOK』をカバーしてくれていると認識するまで数秒かかってしまったけど、その後はうれしいのと奈美恵はもう歌わないという現実に泣いた。でもカバーしてくれて本当にうれしかった。カバーしてくれてありがとう!
安室奈美恵の『NEW LOOK』は『60s 70s 80s』に収録された曲の内の1曲で、収録曲の中だと『ROCK STEADY』を1番よく聴いてた。
アレサ・フランクリンに夢中だった時期があるから、この歌のリメイクはうれしかったし、PVもめっちゃよくてディスクが磨り減るくらい見た。
聴く前の期待値がぶっちぎりで高かったのは『WHAT A FEELING』だった。
映画『フラッシュダンス』が大好きでこの歌も大好きで、ダンスに全てを注ぎ込んでる奈美恵がこの歌をリメイクしてくれるのは、私にとって最高の出来事でしかなかった。だってこの歌を歌えるのは奈美恵ちゃんしかいない。
でも、原曲が好きすぎるのもよくなくて、奈美恵版『WHAT A FEELING』を聴いた時はサビで勝手に肩透かしをくらってがっかりしてしまった。
映画の盛り上がりとシンクロする音楽とダンスの高揚感、このトリプルの組み合わせがもたらす興奮が凄かったから、そのままを期待してしまった私の落ち度で、奈美恵版も素晴らしい完成度だった。
現に奈美恵版『WHAT A FEELING』の核は原曲からも奈美恵の人生からも離れていなくて、聴いていて何度も泣かされた。
そして今知った。make it happenの意味が、簡単にはできないかもしれないけど実現させる、だと。日本語しか知らないとこれだからだめだ。
『NEW LOOK』が1番好みじゃないと思っていたけど、何気に歌詞で1番刺さっているのはこの歌で、初めて聴いた時からずっとずっとずっと心に刺さってる。
このままじゃ嫌だ。
どうにかして自分を変えたい。
そう思ってるのに、変われないのは自分のせいで、分かってるのにできないのはただの怠惰で、いつまでそうやって生きていくんだろうと自分が嫌で嫌で仕方ない。
ただ一点、気づけば、見た目だけは美容師さんの力で変われていて、歌詞にも出てくるみたいに髪は短くできて、やめたかったぱっつん前髪もボブもやめれて、やってみたかったおでこ丸出しもできてる。
ずっと迷ってた法律の学び直しも、結果も成果も何にも出てないけど、やってみるという一歩は踏み出せたんだから、変われないなんて言わないで頑張ってみようよ。逃げたい気持ちしかないけど、頑張ろうよ。