見出し画像

AI&生成系AI 入門#2

第2章:AIを構成する技術

第2章では、AIがどのようにして「考える」ことができるのか、その仕組みについて詳しく見ていきましょう。

1. 機械学習: データから学習する力

人間が経験を通して学習するように、AIも大量のデータから学習します。
これを可能にするのが「機械学習」という技術です。
機械学習では、AIに大量のデータを与え、データの中からパターンや規則性を自動的に見つけ出します。
そして、見つけたパターンや規則性に基づいて、未来の予測や判断を行います。
例えば、過去の膨大な天気データ (気温、湿度、風速など) を学習すれば、明日の天気を予測するAIを作ることができます。
機械学習には、大きく分けて以下の3つの種類があります。

教師あり学習

  • データと正解を与え、データと正解の関係性を学習する方法です。

  • 例えば、猫の画像と「これは猫です」というラベル(正解)を与え、猫の特徴を学習させます。

教師なし学習

  • 正解を与えずに、データの構造や特徴を分析する方法です。

  • 例えば、顧客の購買履歴データから、顧客をグループ分けしたり、隠れたパターンを見つけ出すことができます。

強化学習

  • AI自身が試行錯誤を繰り返しながら、最適な行動を学習する方法です。

  • 例えば、ゲームのAIが、何度もプレイする中で、高得点を取るための戦略を学習していきます。

2. 深層学習(ディープラーニング): より複雑な思考を可能にする技術

深層学習は、機械学習をさらに進化させた技術です。
人間の脳の神経回路を模倣した 「ニューラルネットワーク」 を多層構造にすることで、より複雑な処理を可能にします。
深層学習は、画像認識、音声認識、自然言語処理など、様々な分野で高い性能を発揮しています。
例えば、深層学習を用いることで、

  • 写真に写っている人物や物体を正確に認識できる

  • 音声をテキストに変換する精度が向上する

  • より自然で流暢な機械翻訳が可能になる

といったことが実現できます。

3. 自然言語処理(NLP): コンピューターと会話ができる!?

「OK Google! 明日の天気は?」
「ヘイ Siri! アラームを7時にセットして」
このように、私たちが普段何気なく使っている音声アシスタントにも、AI技術が使われています。
音声アシスタントは、私たちの声を認識し、その意味を理解して、適切な応答を返してくれるのです。
これは 「自然言語処理 (NLP)」 と呼ばれる技術によって実現されています。
NLPは、人間が使う言葉をコンピューターに理解させるための技術です。
NLPには、以下のような技術が含まれます。

  • 形態素解析: 文を単語に分割する技術

  • 構文解析: 文の構造を分析する技術

  • 意味解析: 文の意味を理解する技術

  • 機械翻訳: 異なる言語間で翻訳する技術

  • コーパス: 大量の実際の文章データを収集・分析し、言語の使用パターンを学習することで、機械の言語理解と生成能力を向上させる技術

  • 計算機用辞書: 計算機用辞書は、コンピューターが言葉を理解し処理するために使用する特殊な辞書

  • 音声のテキスト化: 人間の話し声を解析し、対応する文字列に変換する技術で、音声認識システムの基盤(ex. Siriなど)

4. コンピュータビジョン: コンピューターに「目」を与える

コンピューターに画像や動画を理解させる技術が 「コンピュータビジョン」 です。
人間が目で見て理解する情報を、コンピューターにも理解させようという試みです。
コンピュータビジョンには、以下のような技術が含まれます。

  • 画像認識: 画像に写っているもの(物体、人物、風景など)を認識する技術

  • 物体検出: 画像中の特定の物体を検出する技術

  • 画像生成: 新しい画像を生成する技術

  • 顔認証: 顔の画像から個人を特定する技術

コンピュータビジョンは、自動運転、医療画像診断、セキュリティシステムなど、幅広い分野で活用されています。

これで第2章は終わりです。
添付リンクから確認テストを行うことが出来るので、ぜひトライしてみてください!

確認テスト


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?