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TEAM SHACHI TOUR2022~猪突!猛進!猛進!猛進!猛進!~川崎公演の感想
2022年3月14日(月)に川崎CLUB CITTA'で開催されたTEAM SAHCHI「TOUR2022~猪突!猛進!猛進!猛進!猛進!~」川崎公演に行ってきた。
全国10箇所を回るツアーの折り返しとなった本公演の感想を書いていく。
セットリスト
セットリストは以下、本編のみアンコールなしの構成だった。
00. OVERTURE~ORCA
01. HORIZON
02. SURVIVOR SURVIVOR
03. BURNING FESTIVAL
04. 首都移転計画 / 赤味噌Blood
05. 完全満足NGY / わたしフィーバー
06. JIBUNGOTO
07. Rocket Queen feat. MCU
08. POSITIVE BEAUTIFUL~後ろ向きま宣言~
09. One-One-Love(大黒柚姫ソロ) / まってるね(秋本帆華ソロ)
10. カラカラ / かなた(ピアノver.)
11. MAMA / Chérie!
12. 番狂わせてGODDESS
13. 抱きしめてアンセム / START
14. DREAMER / ROSEFIGHTERS
15. Rainbow
16. Hello, TEAM SHACHI* / カラカラ*
17. Today
*シャチBOXによるランダム抽選による選曲
(一部 / 二部)
アルバムツアーではあるが、2019~2020夏に披露されている「こだま」「かなた」「Rock Away」は既存の曲と同等の扱いで、セトリに固定で入っているというわけではないようだ。(というかほとんど入っていない。「こだま」「Rock Away」は福島1部のみ、「かなた」は川崎が初披露だった。)
こだま大好き民の僕は「に、2部だけでも、こだまをお願いします…!」と心の中で叫んでいた。
ブラス民
川崎公演はいのししツアー初のブラス民5人フルメンバー。ブラス民が入ると音の厚みが増すのはもちろん、熱量の高い演奏でフロアをガンガンに盛り上げてくれる。
公演の2週間ほど前に以下の記事を読んだこともあって「ブラス民にもっと注目してライブを観たい」というモチベーションが高く、特に「わたしフィーバー」「MAMA」はブラス民に注目していた。
「わたしフィーバー」はサビ「負けないくらいに絶対 好きになっても」と「楽しいだけじゃ絶対 子供騙しよ」のところの違いが分かった気がしたし、落ちサビ前の間奏が相変わらず最高だった。
「MAMA」のサビでは、裏のメロディーのようなブラス音がヴォーカルと会話しているように奏でられてドラマティック!そこに咲良菜緒が「Looking for my life〜」を叩き込んでくる。痺れるね。
BURNING FESTIVAL
今ツアー3曲目は「BURNING FESTIVAL」固定のよう。ライブ内容と直接関係ないのだけれど、シャチ知りたての頃「Attack me」という歌詞が「アタック民」に聞こえて「タフ民だけじゃなくてアタック民ってのもいるのか?」と思ってたことを思い出す。アタック民って何だよ。
完全満足KNG
今ツアーでは「完全満足NGY」のご当地ver.が披露されてきた。この曲には名古屋ゆかりの食べ物を12個連呼するパートがあり、川崎公演では神奈川ゆかりの食べ物が歌詞になった「完全満足KNG(神奈川ver.)」を聴くことができた。
このことは事前にわかっていたので、神奈川在住民としては、全部当てたい一人で意気込んでメモしていたのだが…結果は惨憺たるものだった。しらす・シウマイ・鳩サブレくらいしか当たらなかった。(どころか聞き取れなかった。予想できない単語は聞き取れない。)
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こういったツアーならではの企画はとても楽しい。おかげで知った「ぼっかけ焼きそば」をいつか食べてみたい。
POSITIVE BEAUTIFUL~後ろ向きま宣言~
アルバム「TEAM」からの新曲「POSITIVE BEAUTIFUL~後ろ向きま宣言~」は中盤で披露された。音源だと朝にぴったりな軽い曲というイメージだったけれども、ライブだと低音が響いて少し趣が異なる。
それにしても、大黒柚姫の声質が曲にめちゃくちゃ合っていてめちゃくちゃ気持ちいい。こんなにも合ってる曲は他にないと思っているってくらいバチコーンとはまっている。
Hello, TEAM SHACHI
今ツアーでは「シャチBOX」と題して、ランダム抽選で披露する曲を決めるという企画があり、1部では「Hello, TEAM SHACHI」が選ばれた。生で聴くのは初めてだったのでラッキ〜という感じだった。
この曲は間奏で「ブラス民!」のコールと共にブラスメインのフレーズが入るパートがある。しかし、シャチBOX企画の曲披露時にはブラス民はステージ上にいない。そこで、坂本遥奈からとっさに出た言葉が「今日のライブを盛り上げてくれた川崎のタフ民!」だった。機転がすごすぎる。「すんげ〜っ」って声が出そうになった。
かなた
今ツアーでは各回メンバーの一人が、ソロ曲に加え、ダンスやピアノなどの個人パフォーマンスを披露してきた。
川崎公演2部では、ライブ中盤に秋本帆華以外のメンバーがはけると、ソロ曲「まってるね」が披露された。ここまでは普通。秋本帆華のソロは今ツアー初だったので「何をするのかな?」と思ったくらいだ。
ところが、曲の後半にスタッフによってピアノが設置されたことで、僕は激しく動揺する。僕の知る限りピアノを弾くことがあるは大黒柚姫だけ、しかも1部で披露済みだったから2部はないということはわかっていた。
「あれ、まさか、そんな、マジで?秋本さんがピアノ弾くの?うそうそうそ。」
「まってるね」が終わると秋本帆華はピアノへ向かう。他のメンバーが再び登場し、次の曲が始まる。披露された曲はなんと「かなた」。
「かなた」は今ツアーでまだ一度も披露されていなかった。アルバム「TEAM」のツアーだというのに。(かなたは「TEAM」の10曲目)「かなた」はこの瞬間のために温存されていたのか!
ピアノが大好きな僕は、思わぬピアノver.披露、そしてまさかこのタイミングで「かなた」を聴けたことによる喜びと驚きで既にうるうるしていた。
演奏には緊張感も感じられたが、伴奏と歌声のハーモニーはとても美しいものだった。2メロ冒頭なんかは完全に秋本帆華の独壇場、ソロの弾き語りのようだった。
しかし曲の終盤、ピアノが止まってしまう。ピアノの音を止めてしまったときの復帰はとても難しい。曲が進んでいく中で流れを掴み直しうまく合流しなくてはならない。
あのピアノが途切れた数秒間の間、会場の全員が「繋がれ〜」と願ったと思う。そして、その会場の気持ちは大黒柚姫が秋本帆華に視線を向けながら歌う姿に代表されていた。「こっちは歌い続けるから、いつでも戻って来ていいよ」と。会場全体が優しさに包まれていた。そして、無事復帰することができた。
「かなた」はメロディは王道だけれども、シャチの曲の中では音数が少なく、リズムのとり方が難しいパートもある曲だ。
ツアーとはいえ、客前での演奏。今回ピアノに挑戦するにあたり、ミスタッチなく演奏することは前提で、その上でリズムを担い、曲想を表現することを目指していただろう。だけど現実はそうはいかないこともある。あの場にいたメンバーや聴衆の全員が良かったと言ったとしても、奏者にとっては悔しいものだ。
最後の挨拶では、ピアノ演奏に言及し、前向きな言葉を発してしてくれた。少年漫画の主人公よろしく、より強くなって再びピアノ演奏を披露する日を楽しみにしている。(翌週3/20の福岡公演で早速披露されたらしい。)
Chérie!〜ばんくる〜START
ライブの感想に戻ろう。今ツアー初の「かなた」が聴けた嬉しさと、ピアノver.の驚きと、パフォーマンスが繋がった安心で、感情がグチャっとなっていた中始まったのが「Chérie!」。
かっこいい曲でもしっとりした曲でもアゲ曲でもない「Chérie!」はグチャッとした感情を受け止めつつ、徐々に楽しい気分にさせてくれた。曲が始まった時はうるうるしながらボケーっと曲を聴いていたのだが、だんだん楽しむモードが戻ってきて、落ちサビ前の「泣き顔は見せないよ、輝いてPOPSTAR」で完全に復帰できた。本当に絶妙な曲順だったと思う。シャチのライブはいつも曲の新しい一面を教えてくれる。
おかげで次のブロックははちゃめちゃに楽しむことができた。これは多分僕だけでなかったと思う。1部で人参ペンライトが光ったばんくるは、2部では(自分の周りでは)人参色にするのを忘れて熱狂していた人が多かったし、STARTの熱量ももの凄かった。
10周年記念公演にバンド民発表
ライブの最後には、4/9,10の10周年記念名古屋公演にバンド民が参加されることが発表された。
マジかよ、10だけの予定だったけど9も行きたい。バンド民が参加するライブは、ステージの情報量が多過ぎて一公演じゃとても消化しきれないのだ。
10周年記念公演だから、浅野EPで収録されたにもかかわらず全く披露されていないデビューシングル「恋人はスナイパー」がバンド編成で披露されるのではないかと思う。
浅野EP+収録された「ちぐはぐ・ランナーズ・ハイ」や「ULTRA 超 MIRACLE SUPER VERY POWER BALL」も披露されるかもしれない!
これまでの歴史がわかるような、ということだったから初の「プロフェッショナル思春期」も聴けるかもしれない!ああ楽しみ!
ライブのノリ
TEAM SHACHIのライブはタフ民の振りコピが揃っていてすごい!と言われることが多い、もちろんその通りなのだけれども、振りコピしないと浮いてしまうとか楽しめないということでは全くない。
実際、僕は振りコピは特定の曲だけする。ロックマンが好きだからRQは肘グルグルしたいし、体揺らしてるだけの曲が多いしペンライトは持たない。周りを見るとペンライト降って超沸いている人もいるし、ペンライトを優しくふってゆったり楽しんでいる人もいるし、ペンライトを持たずに振りコピ全振りの人もいる。(前方にいるとお手本にできて嬉しい。)足の指だけでノっている人もいるらしい。
要するに、いろんな人がいて、どんな楽しみ方もできるということだ。
ライブが、音楽が好きな人なら誰でも楽しめると思う。
今後の展開は?
最後に勝手な願望を書く。
大黒柚姫に続き、秋本帆華がピアノを披露したーーこれはもしかして、ピアノが使われる新曲フラグなのではないか。
ツアーファイナルは、ツアーの集大成のような演出になると聞いている。それは、各公演一人ずつだった各メンバーの挑戦を、ファイナル公演で4人全員が披露するのかもしれない。
でもそれだけだろうか。咲良菜緒のソロ曲の構想にあがっていた幻の「ピアノロック」が新曲として発表されるところを想像しながら感想を終える。
(いくらなんでもそれは都合が良すぎだろ。)