[3DCG]ゲームに使える武器モデルの作り方。 テクスチャ編 後編
■2020年4月07日 作成の記事です。
テクスチャ編、後編です。
モデリングとUVなど下準備が出来ましたので
SubstancePainter2019でテクスチャを作成していきます。
*前編はこちら(UVなど)
https://note.com/ryo3dcg/n/n09f9a1d87268
まずは完成画像です。こちらの見た目になるように
テクスチャを作成していきます。(UE4で最後にこうなります)
まずはMayaからFBXをエクスポートし
SubstancePainterへインポート。
SubstancePainterに入れただけなので、低ポリですし微妙な見た目ですね。
ここで、前回のZbrushで作ったディティールを
「ベイク(焼き付け)」します。
焼き付けは「ほぼ」ボタンを押していくだけです。
この時に気を付けたいのはモデルの名前です。
武器にしても人型にしてもモデルは部位で色々分かれているのが
多いと思います。
名前を見て、ベイクする対象を決めていきます。
Mayaのゲームモデルには_low
Zbrushのハイモデルには_high
の名前を付けています。
後はバックフェースは切っておくと良いと思います。
武器などポリゴンをぶっさしで作っている場合は
チェックを外しておくと
アンビエントオクルージョン(AO)が綺麗に焼けます。
*AOは物と物の影です。
(刺さった部分が黒塗りされる)
名前が間違っているとベイク先がわからないので
ぐちゃぐちゃになります。
まぁ失敗してもリネームしてやり直すだけですので
そこまで問題はありません。
安心して失敗しましょう。
これで必要な素材が出来ました。
ここで、何か問題があった場合は
個別に焼き直しをしたり
どーしても微妙なMapになってしまった場合は
Photoshopで補正をしています。
↑ノーマル、AO、カバチャー(曲率)などが入ったモデル。
この3つが入ると色や質感が無くてもそこそこカッコよくなります。
私はUE4のゲームで使うので
そこで使うフォーマットを追加します。
UE4で「スペキュラー」が使いたいので
SubstancePainterに「スペキュラーレベル」を追加します。
(SubstancePainterの「スペキュラー」を追加しても
何故かMAPとして、正常に吐き出し出来ません
なのでスペキュラーレベルを使用しています。)
追加はしたので質感を付けていきます。
まずはAOとカバチャーを強化します。
ベイク(焼き付け)したAOとカバチャーそれぞれに
「レベル補正」をかけます。
レイヤーを右クリックしAdd Levelsを選びます。
調整をかけたのが↑の画像です。
目の中や口の中が暗くなったのがわかると思います。
刃部分も影が強調されました。
最初のベース作りが出来たので
そのまま色を載せたり質感を加えたりしていきます。
前編でIDMapを作成していますので
その範囲を使用していきます。
ここからはイラスト等と同じ、絵を描くイメージで
色々想像して作りましょう。
この武器の場合は
斧である、材質はほぼ鉄、目は光る。
使い込んだ武器だが、風化しているわけではない。
雑だが磨いたりはしている。
切れ味は良い。
的な事を考えて
・刃は磨いてあるので汚れは少なく、光沢が多い。(スペキュラ高め)
・ライオンは目は光ってる(エミッシブあり)
・ちゃんと手入れはしている(が少し雑である)
溝のよごれはある程度必要、汚れているってことはザラザラしている。
(ラフネスの数値は「まばらになり」高め。)
みたいな感じでテクスチャを作っていきます。
↑ザックリ汚しを入れました。(色とかは後で合わせます)
「ダート(よごし)」を入れ、
ラフネス、メタリック、スペキュラレベルに
まばらな感じを入れています。
↑刃部分が引き立つように、他より白を多めに載せています。
(目は後に発光させる為、下地は黒く)
刃部分のIDマップを使い、
ラフネスを下げ、メタルを上げ、スペキュラを高くします。
(金属感が高まります)
全体に色調整、金属感の調整を加え、
テクスチャとしては完成です。
このテクスチャをエクスポートしUE4へ持っていきます。
目の発光は、目だけを白く塗り潰し
発光用のマスクとして吐き出しています。(目だけ白他は全部黒)
UE4にインポートします。
UE4のマテリアルを作成し
そこにSubstance Painterからエクスポートしたテクスチャ3枚を適用します。
・カラー、エミッシブ (色と発光を調整できる1枚)
・ノーマルマップ (ハイディテールに見える法線情報を持つ1枚)
・メタル、ラフネス、スペキュラー(RGBチャンネルにそれぞれ入れて3つの効果を持つ1枚)
という3枚のテクスチャになります。
テクスチャを適用し、ライトを置いて、完成です。
私の作り方はあくまで一例であり、他の作り方も色々あると思います。
誰かの参考になると幸いです。
ここまでお読みいただき、ありがとうございました。
*UE4については後日解説を書くかもしれません。
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■モデリング編
https://note.com/ryo3dcg/n/n9811e1e9b458
■テクスチャ編 前編
https://note.com/ryo3dcg/n/n09f9a1d87268
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