やりたいことなんて就活なんかじゃ分からない。けれど就活こそプロセスに意味があるんじゃないかという話。

就活生だった4年前を思い出します。そして、社会人として数年が経ち、
周りの社会人が仕事を辞めて行く中、結局、僕らの就職活動は何だったのか、感じるところをまとめてみました。


<0>. 僕が就活で得たもの。

僕は、就職活動を一生懸命やりました。
結果内定が出るまで、9ヶ月程かかりました。準備なども入れると11ヶ月です。正直、結構長かったですし、つらい時期も多かったなと感じます。一方で、一生懸命就活をやって得たスキルは、面接のテクニックや落ちない選考書類の書き方ぐらいです。
会社に入って、正直なんにも役に立ちませんでした。

ホワイト企業ランキングなるものの上位企業の内定した、男子大学生も、社会人2年目で会社を辞めました。


少し昔の話をします。


<1>. 大学生の時は、実は結構頑張ってた。

誤解を恐れず言うと、僕は大学生の頃、結構頑張っていたと思います。
4年生の研究室こそ真面目に行かなかったものの、単位は落とした事がなく、サークル・部活は2つ掛け持ちし、かつバイトをし、学部外や学校外の授業も取っていました。学外の活動では、新聞やテレビにも名前が出、取材されたりもしました。
自分で言うとかなり恥ずかしいですが、結構頑張っていました。


<2>. 就職活動初期は、なんとなく大手企業に行きたかった。

就職活動時期になり、大手ばかり話を聞きに行っていました。
理由は特になく、「何となく楽しそうだったから。」です。学会発表で海外に行く事もあったので、就職活動のネタにしていたりもしました。選考が進んだり落ちたりしつつ、4ヶ月が経ちました。毎日、新聞も読み、履歴書を書き、面接やグループディスカッションの練習をし、忍耐が苦手な僕にしては、頑張ったと思います。


<3>. 就活、実は結構、苦戦した。

勤勉な学生時代を送り、就職活動を一生懸命頑張ったので、当然すぐに内定なんて出るものだと思ってました。
多分、説明会だけで100社、エントリーしたのは50社、そのうち選考を受けたのは30社でした。そんなこんなで4ヶ月が経ちましたが、内定は出ませんでした。4ヶ月経っても、どうしてその会社で働きたいのか、本当のところ志望動機なんてよくわからず、何となく受ける会社に喜ばれそうなことを書いていました。
正直、就職活動なんて辞めたろうかと思いましたし、実際みんなが内定が出始めた頃、3週間くらい就職活動を辞めてました。


<4>. 大きな会社から、声がかかる。(但し内定ではない)

そんな中、たまたま大きな会社の人事部長に、いたく気に入られ、推薦してくれた会社がありました。
実質、書類や一次面接があるところを飛ばし、二次面接以降の選考からスタートしました。その頃、就職活動の苦しい時期だったので、二次面接を受けるまで、「受かればここでも良いか。」と思っていました。


<5>. 選考が進むにつれて、増す違和感。

すごくありがたいことに、選考は意外とすんなり進みました。
どんどん、偉い人が出てきて、「いよいよ最後なんだな」と思うその一方で、むっくりと感じる、「僕のやりたいことはこれで良いのか。」という違和感がありました。一度、その違和感を感じると、不思議なもので、「じゃあ、やりたい事は何だろう」と思うのですが、見つからず、結果選考を辞退しました。


<6>. やりたいことなんて就活なんかじゃ分からない。

就活でやりたいことが見つかったか、なんて言われると、正直分かりません。
最終的に入った会社は、社員100名程度の会社で、「今、本当にやりたいことか」と強く言われると、そうかもしれないし、そうじゃないかもしれない。今はやりたいことでも、変わるかもしれませんし、友達のように、より良い会社を見つけ転職するかもしれないし、ある日子どもの頃の夢を思い出し、追いかけるかもしれません。

冒頭に少し書きました。就職活動で得たスキルとしては、少し面接がうまくなり書類の書き方が丁寧になったくらいで、社会人になってからは全く意味がありませんでした。結局、今の仕事が一生涯、本当にやりたい事かどうかなんて、分かりません。


<7>. それでも就活を一生懸命することに意味はあるんじゃないか

それでも、就活を一生懸命やることには、意味があるんじゃないかと思います。

僕は結果として、大きな会社を選ぶより、これから大きくできる会社を選びました。社内の一つの挑戦として、若干2年目にも関わらず、東京進出と立ち上げにも関わらさせていただきました。(若輩者でご迷惑をおかけしたところも多いですし、3年目になった現在もご迷惑をかけているところが多いのではと思います。)

正直、就職活動を始めたときには、今の会社が東京に進出する話なんて微塵もありませんでした。

就職活動を通して気づいたのは、「周りの言う良い会社なんて嘘」だと言う事です。努力をすれば「良い会社」に入れる、と思っていましたが、結局のところ、周りの人の言う、「良い会社」なんてその人にとっての「良い会社」でしかなく、また外側から見えるものしか分かりません。入社してみて「良い会社」だと思っても、もしかしたら、それはほんの入り口だからかもしれません。

内定をもらった時、すごくうきうきしてた人が、先日会社を辞めた、という話を聞きました。
卒業間近で焦ってとった内定で悩んでいた人が、今もすごく楽しそうに働いているという話も聞きます。

「本当に自分にとって良い会社」なんて就活だけでは、分かりません。
選択に迷う事もあるかもしれませんし、内定がとれず悩むこともあるかもしれません。
でも、そんなに簡単に正解の分かる事でもないし、そもそも何が正解かなんて分かりません。

悩んだり迷ったりするプロセスも大事ですし、
「社会人の正解は、選ぶものではなく作るもの」
では無いかなと思います。

だって、受験みたいに全部数値化できるわけではないですもの。

就活生でないと、できないことっていっぱいあります。
仕事をするようになり、いろんな会社には気軽に行けなくなりました。お会いできるのも、人事の方ではなく事務や受付の方にお会いすることの方が多い事って結構あります。

就活は大変。だからこそ、楽しんでください。
ヤマモト

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山本遼 @ryo0y
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