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マネタイズできない初期衝動 【#81】
週末は10時間づつ睡眠を貯める。元々予定があったけど先方がコロナに罹患したそうなので、読書と執筆をたっぷりと。エプソムソルトをぶちまけた浴槽で、身体を回復させる。
そういえばまだ観ていなかった『BLUE GIANT』の劇場版を観る。努力の宛先は狂気の先にしかないことを教えてくれる映画。音楽はもちろんのこと、アニメーションだから表現できる動的な描写に心が動く。
週明け。アラームをかけない生活をしているので、AM9:40に起きて焦る。急いで電車に乗り込み、AM10からのジムにきっかり間に合わせる。久々に店長とのセッション。胸と下半身。
夕方。気づけばニートになった後輩に月島に来てもらい、飲む。人生は長いので、ある期間を激動に、ある期間を凪に過ごすのも悪くない。いくつもの小さな人生を、一端の長い人生の中に織り込んでいく感覚。
仙台から上京してきたばかりだという新しいトレーナーに肩トレを追い込んでもらう。
朝井リョウの原作で『正欲』を読んだのがだいぶ前だったのでプロットを覚えていなかったけど、すぐに水性愛者というか偏ったフェティッシュを抱える者たちの話であることを思い出した。
分かり合えなさの狭間で一縷の光だけを頼りに、頼りなく歩き、支え合う者たち。“わかる”ものたちは一面でしか物事を見ようとしない。見えない。それにより“わからないもの”を無自覚に傷つけてしまう。そんなことをしているほど人生は長くないというのに。それが仮に先進国だけに見られる病巣だとしても、あまりにも悲しい。
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