サブスク、ワークアズライフ、ネオ消費
歳をとるほど、物欲がなくなっていくのを肌で感じる。
車や時計はもちろんのこと、家や服や家具、何も欲しくない。
特段、"ミニマリスト万歳!"みたいなこだわりがあるわけでもなく、ただ嘘偽りなく自分の内的な声を聞いてみても、「欲しい物がない」のだ。
ミレニアルズっぽいなんて、言われても仕方ないほどに。
上の世代の人からは、「つまらない奴だな」なんて顔をしかめられるかもしれないのだけれども。
モノを買わずとも、生活は日々便利になっているのを感じる。
モノを所有することに合理的な意味が見出せないし、気を抜いて何かを買ったときなんかは、すぐに捨てたくなる衝動に駆られる。
大学生の頃は、人並みにファッションにも気を遣っていたと思う。
今では、ほぼ毎日ユニクロにお世話になりながら過ごしてる。まったく不足ない。
今回のnoteでは三つの「ライフ」切り口から、自分の消費価値観やお金との向かい方をまとめておきたい。
"サブスクリプション・オブ・ライフ"
モノを購入・所有するのではなく、定額払って使用する。
いわゆるサブスクリプション(サブスク)がグローバル規模で、加速している。
NetflixやHuluといった分かりやすいコンテンツ系のサービスのみならず、生活を支えるあらゆる物事にサブスク化の波が来ている。
車はタイムズのカーシェアリングで良いし、精度さえ担保できれば、ZOZOの定期宅急便で自分なんかは良い。
ここに列挙しきれないくらい、とりわけ海外では先端サービスが次から次へと登場。例えば、下記の自分が編集した記事を参照されたい。
パーソナライズ・サプリメント、処方箋デリバリー/室内ランニングマシーン、ミレニアルズを狙った瞑想コンテンツ/月額でホテルの部屋に住める/電動歯ブラシのサブスクリプション/家事サービス自動化、水道・家電工事サブスクリプションAIと人力を用いた洋服レンタル、香水サブスクリプション
などなど、その幅がいかに広いかがお分かりいただけると思う。
ざっと自分が普段から使っているサービスを列挙してみると、上記などがある。(あとはマネフォとかnotiontとかとか)
ツドイの今井さんが企画・制作しておられるこちらの連載が面白い。
ワーク・アズ・ライフ
消費欲がないことに加え、そもそもお金自体に興味があまりない。
こちらのnoteでも触れたように、明らかにマネーとしてのお金の価値が下落していることを感じる。下落というよりは、相対化といってもいい。
お金そのものよりも、自分の"価値の缶詰"を育てることに時間を投下した方が安心感さえある。
「とりあえず明日食うに困らない状態」は貯金によってではなく、レピュテーションや信用のクレジットの集積によって担保される時代になったと感じるのだ。
この辺りの話は、仲良しの石井リナちゃんと対談したときにも話したことだ。
その意味で、落合陽一さんが提唱する「ワーク・アズ・ライフ」は自分自身の生き方としてもしっくり来るものがある。
仕事/趣味に隔たりがなく、24時間両者が一体化した状態で生きる。
日々、編集者として忙しく取材と執筆に勤しむ。その対価にお金自体は当然もらっているわけだが、決してそれを目的にしているわけではない。
取材すること、それを発信すること、それ自体が目的になったりしている。
ひとまず余ったお金は株式、仮想通貨に流し込んでいるというか、積み立てているので、正確なお金すら把握していない。(ほとんど開かないので)
ネオ消費ライフ
編集者として取材相手との関係性を構築するために惜しみなくお金を使う行為。一期一会の出会いの中で「モノ」を介在させて、お互いの記憶に留める側面もある。言ってしまえば「投資」だが、あえて「ネオ浪費」という言い方をしている
僕も常日頃お世話になっている『ジモコロ』編集長の柿次郎さんが提唱する「ネオ消費」。
僕なりのネオ消費は上の定義とは少し異なっていて、かなりシンプル。
物欲がないから、お金が必要な人のために使う。
貯金は悪とさえ思っているので、ガンガンお金は使って、回して、還流させる。
むしろ積極的に旅に出るし、移動や体験、学びには一切お金を使うことを躊躇わない。
うちのチームでは、ご飯や遠征費、勉強会や書籍、PCやICレコーダーなど、僕が独断と偏見で必要と判断したものに関しては僕のお金からカバーするようにしている。
こんな記事も少し話題になっていましたが、僕はお金そのものよりも、時間や心のゆとりにお金を惜しまないマインドこそが健全だと思う。
【スタッフ募集】
チームでは企画・編集・ライティングのメンバーを新規で募集しています。ご興味ある方、下記のメールアドレス(もしくはツイッター)にご連絡いただければと思います。学生歓迎です。
obaramitsufumi@gmail.com
@ObaraMitsufumi
【告知】
4/5に僕がライティングを担当させていただいた堀江貴文さん、落合陽一さん共著『10年後の仕事図鑑』が刊行されます。約50に及ぶ職業の未来を図鑑で読み解いていきます。
https://amzn.to/2FZDKQm
top image: unsplash
ケニアで無職、ギリギリの生活をしているので、頂いたサポートで本を買わせていただきます。もっとnote書きます。