短文の呪い
どんな人でも必ず持っているもの、それは「名前」。それは自分で決めたものではなく、だれかに決められたもの。
はじめて自分に与えられた言葉。
とくに姓よりも名が大事なんです。
人間は生まれてから大人になるまで、両親や育ててくれた方から沢山の愛をもらいます。ひたすら〇〇ちゃん、〇〇くんなどと呼ばれながら、愛を与えられます。はじめて覚える言葉。名前と愛情が結びつく瞬間です。
誰かに名を呼ばれるとオキシトシンという幸せホルモンが出ると言います。
原理は前述の通り、名前と愛情がリンクしているからというわけです。
なので、あなたが好きな人、愛してる人のことは名で呼ぶのが良いでしょう。あだ名や、ちゃん付け、くん付けよりも呼び捨てが効果的だと言う話もあります。
逆に、名前は最も短い呪いだなんてことをいう方もいます。名前は縛ることができるからです。西遊記でもそういうエピソードがありましたね。昔の人は本当にそれを信じていたから本名を知られまいと偽名を使うこともあったとか。
名前って不思議ですね。
良い意味でも悪い意味でも、言葉の力がすごく込められているパワーの塊なんですね。
私は名前で呼ばれることがこれまで殆どありません。大人になってからも唯一名前で呼んでくれてた父親が亡くなってからは、誰からも呼ばれることはなくなってました。
でもここ数年また名で呼ばれるようになったんです。名前で呼ばれると体が生き生きとします。自分が自分であるような、生きてる感じがするような、そんな気分です。
これがオキシトシンなのかどうかはよくわかりません。ただ、名前で呼ばれるのならこちらも名前で呼び返していきたいです。
たとえそれが呪いであっても言霊で縛りあっていきたいと思いますよ。
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