スイスのStreamer社が大澤昇平氏の「Daisy社とのビジネス関係を解消します」と公表(全文日本語仮訳)
東大大澤昇平氏の差別事件について連載で批判してきました。
11月20日に「中国人は採用しない」などと差別し、炎上したあと一週間が経ちました。しかし大澤氏は差別をますます激化させ、あげくデマを使って抗議する私を誹謗してきました。
もちろん上の一連のツイートは名誉棄損のデマなので、対処法を考えるとします。
本題です。
今日11月27日の午前8時付で、スイス企業Streamer社が声明を公表し、大澤昇平氏が代表取締役をつとめるDaisy社と提携を解消すると発表しました。
その内容は注目すべきものを含むので、とりいそぎ全文を仮訳したので公開します。
この声明は、大澤氏の差別を差別だと明言することを避けた東大11月24日付の東大情報学環長声明よりも、また同日寄付講座への寄付を停止すると公表したマネックスグループの声明よりも、より明確に差別を非難しています。と同時に、AIと差別という、東大も日本企業も触れなかった点についてのコメントも含まれます。
今後、大澤氏を批判するコメントは、この声明を最低限参考にすべきでしょう。
急いで訳したものなので、誤訳などがあればぜひご指摘ください。
Daisy社とのビジネス関係を解消します(日本語仮訳)
Daisy社とのビジネス関係を解消します
Henri Pihkala
2018年にStreamr社は、ディープラーニングのためのブロックチェーンを使用するAIプラットフォームとしてDaisy AI社と提携を公表しました。Streamr社はDaisy AI社のオフィシャルなデータプロバイダとなって、Streamr社の分散型データマーケットプレイスのデータを独占的に販売することを目指していました。Daisy AI社は、株価や暗号通貨の価格の予測、経済的インサイト、利用者数やトラフィックなど、幅広い目的でデータを購入することになっていました。
Daisy社の代表取締役である大澤昇平東京大学准教授は最近ツイッター上で、レイシズム(人種/民族差別)であり不快でもある発言を相次いで行いました。大澤氏はDaisy社が「中国人は採用しません」と投稿しました。そして中国国籍の方が応募した場合どうするかと問われた時、大澤氏は更にこうツイートしたのでした。「そもそも中国人って時点で面接に呼びません」と。大澤氏はまた、AIが偏見やレイシズムを示すことについて軽んじる発言も行いました。
このような極めて不快で差別的な見解は、最初に私たちのコミュニティのメンバーの注目を集めました。私たちのプロジェクトが日中両国を含む世界各地からこのプロジェクトに貢献するメンバーが参加するオープンソースプロジェクトであることから、大澤昇平氏の見解は私たちが敬意を表しているあらゆるものに反するものです。したがって私たちはDaisy社とのパートナーシップを誠意をもって継続することはできません。私たちとDaisy社とのパートナーシップはこれにより終了いたします。
以下、Streamr社の共同設立者であるHenri Pihkalaのコメントです:
言うまでもないことですが、レイシズムは撲滅されねばなりません──レイシズムがその醜い顔をみせるときにはいつであろうと。私たちがこの10年で学んだように、イノベーションによるビジネスが関わるのはお金という価値だけではありません。それはさまざまな価値にもまた関係すべきなのです。したがって、最も強力な未来のイノベーションの1つであるAIが、そのようなあからさまに差別する意図によって開発される可能性があるということは恐るべきことです。それと同時に私たちは、この広範な問題が国際的な協力を通じて解決できる可能性があると願うものです。
Announcement: terminating our business relationship with Daisy AI(英語原文)
Announcement: terminating our business relationship with Daisy AI
Henri Pihkala
In 2018, Streamr announced a partnership with Daisy AI, Japan, an AI platform using blockchain for deep learning, based in Japan. Streamr intended to become Daisy AI’s official data provider to exclusively sell data from Streamr’s decentralized data Marketplace. Daisy AI planned to purchase data for a wide range of purposes, including forecasting stock and cryptocurrency prices, economy insights, footfall and traffic.
Shohei Ohsawa, representative director of Daisy AI and associate professor at the University of Tokyo, recently made a series of racist and offensive statements on Twitter. He wrote that “Daisy does not hire Chinese people.” When asked what he would do if a Chinese national applied for a job at the company, Ohsawa further tweeted that “I will not even interview the person if I know s/he is Chinese.” He also made a statement in which he plays down AIs that exhibit bias and racism.
These deeply offensive and discriminatory views were first brought to our attention by members of our community. As an open-source project with contributing members around the world, including both Japan and China, Shohei Ohsawa’s views counter everything we stand for and we can not in good faith remain in a partnership with Daisy AI. Our partnership with Daisy AI is hereby terminated.
Henri Pihkala, Streamr co-founder said:
It goes without saying that racism should be combated whenever it shows its ugly face. As we have all learned during the last decade, the business of innovation is not just about value, it has to also be about values. So it is frightening when one of the most powerful innovations of the future, artificial intelligence, can be developed by those intent on outright discrimination. We hope this wider issue can be resolved with international co-operation as well.