料理官能小説2
玉子はキミとシロミに分けらて、露呈されたキミから出る分泌物を、よく知らない気持ちの悪い男にジロジロと見られている。
当たり前だった毎日が今となっては遠い過去の出来事の様に感じた。そしてもうこの男に食べられてしまうということから逃れることは出来ないという事実をただただ受け入れて諦めるしか無かった。
男はシロミをナイフで丁寧に形を揃えて刻んだ。そして玉子の意思とは無関係に露呈され分泌物の溢れでたキミの元へと戻した。
あぁ、あの味◯素のアレを上からヌルヌルとかけられている。赤いキャップから絶え間なく玉子自身と油と酢と塩化ナトリウムでできた下品でかつ最高芸術とまで謳われたマヨ◯ーズが玉子の頭から爪先までヌルヌルとかけられていく。
「玉子!お前にはコイツがよく似合う!お前はマヨ◯ーズの便所だ!」
体脂肪率など気にもかけず男は玉子をマヨ◯ーズ浸しにしていく。
男は丁寧にスプーン状のもので玉子なのかマヨ◯ーズなのか、もうわからなくなってしまったものを混ぜはじめた。器から少し溢れ出すくらい力強くだったり、優しくゆっくりと真ん中に集める様にだったり。円を描く様に玉子の中を何回も掻き回した。
玉子はもう何がなんだかわからなくなっていた。
「私はマヨネーズの便所になれて幸せです」と言う声が漏れているかの様な哀れな姿で器の中で男に揉みしだかれていた。
男は最後に黒胡椒をミルで玉子の全身に振りかけた。
昼下がりのキッチンにスパイシーな香りとマヨ◯ーズの酸っぱい香りが広がっていた。
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