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コタツの魔力

「メモの魔力」という本。最初本のタイトルを耳にしたときに、「魔力」という言葉の持つインパクトの強さを感じた。内側に秘めたるパワーを底知れぬほどたくわえているような、そんなイメージ。

私が今一番魔力を感じるものは、もっぱらコタツだ。私は今在宅で仕事をしており、また、現在のコロナ渦中も相まって買い物時のほかほとんど外出することがない。そのため、家で過ごす時間が生活の大半を占めている。

待機型の仕事なので依頼が入るまではほかの仕事をしたり、noteを書いたり、YouTubeを観たり、Netflixを観たり、読書をしたり、している。依頼が入ったらしゃんと気持ちが入り、完全にオンモードになれるのだが、それ以外のときはコタツにもぐりこんでうつぶせの態勢で、作業している。自分で書いていて思うが、なんとも体たらくなありさまだ。最近、YouTubeで一般人のVlogリモートワークの様子を動画で観るが、きちんとメイクしていたり合間に筋トレしていたり、よくもまあ自宅でそんな意識を高く持てるなあと感心する。私がやったら撮れ高ゼロどころか、マイナスである。

今日は、朝から昼過ぎまで仕事をし、一区切りついたら怒涛のように睡魔が襲ってきた。出た、コタツの魔力だ。私は、あいにく対抗できる術がなかった。完全に油断していたのである。私は吸い込まれるように眠りに落ちていった。その間、在宅で同じくリモートワークをしているパートナーが、私がとりつかれているコタツのあるダイニングで遅めの昼食を作ってくれていたのだが、その気配に一ミリも気づくことはなかった。

眠り始めて1時間半ほど経過したころ、食事ができてパートナーが起こしてくれた。風邪をひくからコタツで寝るなと、叱られる。そして、私はいびきとも寝息ともつかぬものを発していたらしい。これはなんと、私は完全に憑依されていたのではないか。なぜなら、まったく意識がないからだ。恐るべし、コタツの魔力。

まだ冬は長い。しばらく、コタツとの闘いは続いていく。ここまで読んでくれた方は、おそらく思うだろう。「一歩、コタツから出ればいいじゃないか」。まったくもって正論である。ただ、自宅のなかで私にとって一番仕事をしやすいのが現在コタツ一択なのだ。残念ながら、争いは避けて通れないようだ。コタツの魔力に打ち勝つ。引きこもりの私にとって、ある意味でコロナよりも強敵だ。打倒、コタツの魔力。

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