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ただ、「書きたい」ということ。

しばらくぐんと気持ちが落ち込む時期が続き、体調も優れず、noteだけでなく仕事からも手が遠ざかってしまった。何もする気が起きず、一日中布団から出られない。身体も気持ちも常にぐったりとしているような。ずいぶんと憂鬱な時間を過ごした。

ただ、これも過ぎてしまえばひとつの経験。時間とともに、少しずつ、自分を取り戻すことができた。「完全に逃げる」ことも、時に必要なのだと学んだ。


何も手につかぬまま心の中では必死にもがいていた私が、ふいに思い出したジブリの有名な作品、魔女の宅急便。

ホウキで空を飛べなくなってしまったキキに、絵描きのウルスラがかけた言葉だ。

「そういう時は、ジタバタするしかないよ。描いて、描いて、描きまくる」

それでも、飛べなかったら?というキキの問いに、

「描くのをやめる。そのうち、急に描きたくなるんだよ」


魔女の宅急便を見た当初は、「絵描きさん、良いこと言うなあ」くらいにしか思っていなかったこの言葉。どうしようもなくくすぶってすさんでいた私の心にじんわり効く、良薬だったようだ。

そうだ。ジタバタすることさえもできなくなってしまったら、一度やめてしまえばいい。しっかり休んだら、また歩ける日が来るのだ。やめてしまっても、何もかも終わるわけじゃない。むしろ、新しくスタートが切れるのだ。どうしようもなく好きで好きでたまらないこと、自分が夢中になれること、またやりたいと思える時期が来る。

今は、気持ちもかなり前向きで高揚している。やりたいことがたくさんある。雨の後の晴れ間のようだ。ただ、また、どうしたって動けなくなってしまうタイミングが訪れるかもしれない。その時は、もう一度、自分のためにこの記事を読み直すことにしよう。

生きづらい現代社会。鬱々とした気持ちでいる人も、疲れたら罪悪感を感じることなく存分に休んでほしい。きっとまた、起き上がりたくなるから。

私は、今は思う存分に「ジタバタ」したいと思う。


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