見出し画像

ご近所の癒しねこ

家の近くに、2ひきのねこがいる。とてもかわいくて、通りかかるたびに、「あの子たち、いないかな」と、目で探してしまう。

1匹は黒ねこで、きっとクールな性格。いつも、少し高い位置にあるどかんの上に座っている。とても寒い日でもそこにいるから、よく寒くないのかな、と風邪をひかないか心配になってしまう。この子は、外にいる確率が高い。じっとこちらを見下ろしていたり、ごくまれに「みゃあ」とひとこえ挨拶をしてくれる。

2匹めはキジトラで、かなり人懐っこい。もちろん気まぐれなのだけれど、気が向くとすり寄ってきてくれる。この間は珍しく、私がでかけた夜に外にいて、いつもどおり寄ってきたと思ったら、しゃがんだ私のひざの上に勢いをつけてさっと乗ってきた。ひざのうえでまるくなる。その様子がとてもかわいくてかわいくて、そっとなでてあげていたらうとうと。なんだか、自分が飼い主にでもなってしまったような、一瞬そんな気持ちになった。

と、思った次の瞬間には、なんの前触れもなしに突然ひざの上から飛び降り、こちらを振り返ることもなくさっと行ってしまった。なんとも、自由きままである。

私はたまに気持ちが落ち込むと、近所のねこをみて、私もねこになりたいと思う。そして自分がもしもねこだったら、と考える。私はどんなふうな人生(猫生?)を過ごしているのだろう。そう思いを馳せてみるが、結論はすぐに出る。きっと、ただただ毎日ごはんとおひるねを繰り返すだけだろう。

私は今日も、人間として生きなくては。私はねこではないのだから。

お仕事をして、家事をして、ああ、でも私もたくさん寝ているのは彼らと一緒だ。私は睡眠しなければ頑張れない。たくさん寝て、今日も人間としての1日を頑張ろう。そしてたまには、気まぐれで愛おしい彼らに癒しをもらおう。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?