【Q&A】キャラクターデザインのお話
こんにちは。るぅ1mmです。本日は青山ブックセンター様での「友人の式日」発売記念トークショーがありました。お越しくださった皆さん、ありがとうございました!
このトークイベントのためにご質問を受け付けたのですが、イベント中にお答えできなかったご質問にnoteで答えさせていただこうと思います。ちょっとずつ。
ご質問で結構多かった、キャラクターデザインのお話をしようかと思います。
ご質問
ご質問ありがとうございます!漫画だけでなく趣味のTRPGのキャラクターたちまで見ていただけているとは。有難い限りです。
TRPGの探索者というのは、ダイスを振って身長や筋肉量、器用さや体力などの能力が決まります。
そこから職業を決めて、性格などを好きに作っていきます。
私はよく
「好きなもの」「嫌いなもの」「家族構成・家族のことをどう思っているか」「どんな友人がいるか」「夢ややりたいこと」「一人称」
を作ります。
これは、"人格"の要素として私が必要だと思うものなのだと思います。
ここが決まったら外見を描いていきます。
……が、キャラクターを描いているうちに「あれ?この人はこういうこと思わないかも。こういう行動しないかも。」と思うことがあるのです。
そういうときは素直に性格を外見に合わせて変えることが多いです。というか演じているうちに外見に寄って行ってしまいます。
人間の心の動きや考え方には体が大きく作用しているといいます。(ミクロな話だと、大腸菌が心の病気に作用するとか。)
だから、「きっとこういう形をした人は、こういう心を持っているのだろう。」ということがなんとなく私の無意識化にあるんだと思います。
面白いのは色にイメージがあることです。「この人はこういう性格だからこういう髪色かな」みたいなものがなんとなくあるので、「この髪色のキャラクターが好き!」という概念が生まれます。不思議。
元気なピンク髪の女性キャラクターが好きです。
外見とのギャップを楽しむキャラクターもいると思いますが、ギャップがありすぎると破綻してしまいます。「ライン」がありますよね。
そのギャップも、本人の性格や考え方によって出てしまうものなのではないかと思うので、あえてつけることはあまりありません。
ギャップというのは"他人から見たキャラクターの要素"なので、私にとっては動かしにくくなります。
人間は環境や相手によって自分の出し方(出す部分)を変えますが、それが大きければギャップや二面性があるという特徴になるのかなと思いました。
漫画のキャラクターお話
漫画は視認性を真っ先に考えるので、「白っぽいキャラ」と「黒っぽいキャラ」のような対になるようなデザインにしています。なので、黒髪と白(明るい髪色)のコンビを作ることが多いです。
漫画のキャラクターの外見はネームを描いてから作ることが多いです。そういう場合はTRPGのキャラクターよりもっと、「この思考や行動をするキャラクターはどんな形をしているか」を確実に再現できるように作ります。
「この話にぴったりの役者を探す」ような感覚です。
特に過去は演者として扱うことが多かったように思います。
今より、キャラクターよりも物語に重心を置いていたからです。
最近は連載やTRPGを経て、「キャラクターによって物語が変わっていく」という感覚を掴めましたが、昔はありませんでした。みんな一回きりの演者として漫画という舞台でセリフを言ってもらいます。それにぴったりの人を連れてくるのです。
それに、漫画──とくに読み切り作品は、「余計な情報を作らない」ことが大事です。なぜかというと、どんなにキャラクターに可愛い部分を作っても、そこを描けないと意味がないからです。描けないと伝わりません。
キャラクターの可愛さがもし描けない部分にあったら、読者はそれを知らないので可愛さが伝わらないまま物語が終わってしまいます。
画面に映らない場所はむしろ作らないほうがいいのです。
でも!!連載は!!あったほうがいい!!とこの間気が付きました。読み切り描きすぎて完全に忘れてた。
総括と展望
というわけで、回答は
「キャラクターの心の形に一致する外見を描こうとしている。」
です。
漫画ではネームに添わせることが多いですが、キャラクターに思い切り寄ったり、一緒に考えたりしたら、いまままで物語だけ見ると破綻していて作るのをあきらめた物語がいくつもあるのですが、キャラクターの手によって生きるのかもしれないなと思いました。
楽しみです。はやく漫画描きたいな。
ご質問ありがとうございました!ここから先はTRPGの可愛いキャラクターを見ていってください。
2024.03.24 るぅ1mm
TRPGキャラクター
ありがとうございました!!