【オンボーディング・カフェ ローンチ記念】どうしてオンボーディングとグループにこだわったのか?原体験を振り返ってみた
こんにちは。
アイムインのたなかるつこです。
今年夏に、noteでマガジンで紹介したオンボーディング(新入社員の早期定着・即戦力化)につき、コンセプトを温め続け、ついに先日「オンボーディング・カフェ」として本格始動しました。
オンボーディング・カフェとは、新入社員・内定者・中途入社者に、プロのキャリアコンサルタントが約3か月間伴走し、グループセッションと個別メンタリングを提供し、組織への早期定着・即戦力化を支援する企業向けプログラムです。
▶詳細は、サービスページにて
どうしてオンボーディングが必要なのか、などの話は、前回の連載記事に譲るとし、今回は、どうして私が、この「オンボーディングという時期」や、「グループ型キャリア支援」という手法に惹かれるのかを、原体験を紐解きながらご紹介したいと思います。
どうして、私はオンボーディング期間が気になるのか?
まずは、採用PRなどを支援しているクライアント企業が、多大な労力とコストをかけて採用した「人財」が早期離職してしまうという「痛み」を組織から減らしたい!という想いが大前提にあります。
しかし、私は、オンボーディングのプロセスは、本質的には「異文化への適応のプロセス(社会化のプロセス)」と似ていると感じており、だからこそ、個人的にも親和性を感じるのかもしれません。
振り返ると、私自身、(複数回の転職経験も然り)人生の中で「アウトサイダー」であった経験が多く、いつも何かに「適応」しようとしてもがいてきたことが多かったように思えます。
そして、この経験が、オンボーディングプロセスを支援したいというパッションにつながってるのかなと思います。
例えば・・
私は、思春期から海外⇔日本を行ったり来たりし、日本人・アジア人・永住権をもたない外国人・ネイティブではないといった「アウトサイダー」として過ごした時期があります。
この間、マジョリティに溶け込むために必死になったり、反発してみたり、自分の限界を認めたり、逆に気づかなかった自分の強みを発見したりして、最終的には自分なりの「居場所」を異文化の中につくっていきました。
このような異文化体験を経て、気づいたこと、役立った考え方、失敗したこと、傷ついたこと、嬉しかったこと、、、そのような経験がベースとなって、今このようなサービスを作っているような気がします。
どうして、「グループ型」にこだわるのか?
キャリア支援をする上で、主に、大人数向けの「研修」、1-1の「個別支援」、そして少人数での「グループ型ワークショップ」という主に2つの手法があります。
キャリアコンサルティングというと、通常は、個別支援が一般的ですが、私は、グループダイナミクス(グループ参加者の相互作用による力)を活用したワークショップ形式での支援に期待を寄せています。
特に、メンバー間でのフィードバックと自己開示のループがもたらす、環境に対する新たな視点の提供、フィードバックによる成長機会への気づき、相互理解がもたす安心感・受容感といったものは、個別支援にはない付加価値をもたらすものだと実感しています。
そして、これも私の原体験と紐づいていると気が付きました。
私は中学時代に摂食障害を患い、アメリカの治療施設で半年間、同じ病気を患う米国人の女の子たちと暮らし、ともに治療をうけながら回復したという経験があります。
その治療プログラムでは、医療・個別カウンセリングの他、患者がひとつのコミュニティとして相互に人との関わり方を学んだり、助け合えるよう様々な工夫がしてありました。
セラピストととの個別セッションももちろん助けにはなりましたが、私にとって、同じ病気と戦う女の子たちからもらった励まし、指摘やフィードバック、唯一外国人だった私が受け入れられたという経験、、といったものは、その後日本に帰国した私が治療を続ける上での大きな自信と支えとなりました。
その後、米国の大学院でソーシャルワークやカウンセリングに関する専門知識を学び、日本ではビジネスという現場でPRコンサルとして働きつつ、今では、ビジネスxソーシャルワークを融合させる形で、アイムインという会社を立ち上げました。その「原動力」となったのもこの原体験が大きいです。
もちろん、企業内オンボーディングは、治療とは違います。
オンボーディングの結果として、個々人にはビジネス上での成果の創出が求められます。
しかし、ビジネスで大きな成果を出すには、他者とのチームワークが欠かせません。また、人間は本質的に「人との深いつながり(コミュニティ)」を求め、他者との関わりの中で成長していくものです。そのうえで、このオンボーディングという期間に、新人のキャリアと組織の情緒的なつながりを醸成し、また、同期との横のつながりを強化させることは、成果を生み出す上での先行投資ではないかと思います。
また、コロナのリモート禍で、多くの企業が、新入社員のメンタル不調や、社内のチームワークや社内コミュニケーション課題を抱える中、このような「オンボーディング」への取り組みを「きっかけ」として、組織全体の活性化につなげていただければと思っています。
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さてさて、今回も長くなってしまいましたが、こんな原体験とも紐づけながら誕生した「オンボーディング・カフェ」。
同じようなビジョン・パッションをもつキャリアコンサルタントの方々にもご協力いただきながらサービス提供を開始しています。ご関心のある方は、ご連絡ください!