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(2024/08/12/月)『ふるさとの遺跡再発見 高千穂会場』の備忘録①



『ふるさとの遺跡再発見 高千穂会場』の備忘録

 先週の日曜日は、宮崎県埋蔵文化財センターの主催されている特別展の説明会が有ったので、宮崎市から高千穂町へ行きました…。

 この高千穂町は、私が以前から興味が有った遺物が沢山出土している地域なので、どうしても現地に行って、考古学者の方の話を直に聞きたくて、この日はバイクで遠出しました…。

 そこでお伺いした事は、かなり濃い情報だったので、ここで備忘録として残す事は出来ませんが、かなり良い情報を聞く事が出来たので凄く良かったです…。

 今回から数回は、先週、会場で撮影した写真を備忘録として残して行きたいと思います…。




『ふるさとの遺跡再発見 高千穂会場』が行われていた場所

 今回行われていた特別展『ふるさとの遺跡再発見 高千穂会場』が行われていたのは、宮崎県西臼杵郡高千穂町に有る『高千穂町 コミュニティセンター』です。

 下記に『高千穂町 コミュニティセンター』様の公式ページと、GoogleMapのリンクをご紹介します…

 高千穂町は、アニメ『推しの子』で出て来た場所で、神話等が有名な場所です…。

 こちらの高千穂町へ、始めて自分で運転して行ったのですが…

 かなり山深い場所にも関わらず、道路が綺麗で運転し易かったのが印象的でした。




高千穂町 コミュニティセンター(歴史民俗資料館)の外観と、内部の様子を撮影し忘れました…。

 会場である『高千穂町 コミュニティセンター』に到着した際に、他のお客様が入り口や、内部に大勢いらっしゃったので、後で建物の外観や内部を撮影しようと思っていたのですが…

 撮影するのを忘れてしまい、高千穂町 コミュニティセンターの写真を残せませんでした……。

 なので、次回行った際に、改めて撮影したいと思います…。

 



会場入り口の様子

 会場内の撮影と、ブログ(note)に掲載する許可を頂いたのですが……

 他の方の姿や顔が写るのは良くないと思い、誰もいない状態の時に写真を撮影する様に心掛けました…。

 ここから紹介する写真は、人が居ない隙を狙って撮影しました…

 又、遺物が何処にどの様に展示されていたのか…と言う事を備忘録として残す為に、展示スペースの写真・会場の地図・自分が移動した経路を残したいと思います…。

イベントの看板が設置された場所




二つの展示ケースを撮影した場所

 会場内に入って直ぐ左手に、二つの展示ケースが展示されていました…。

 こちらの展示は、かなりスペースに余裕を持って展示されていたので、何か、特別な展示なのではないかと思い、それぞれ展示ケースに展示された遺物を一つ一つ撮影しました…。

二つの展示ケースを撮影した場所
二つの展示ケースの配置の様子




坂木横穴墓群第2号横穴墓に関する調査報告書・鉄剣・鉄鏃の展示

 こちらは、一番初めに展示されていた展示ケースで…

坂木横穴墓群第2号横穴墓の『調査報告書』と、発掘された『鉄剣』と『鉄鏃』が、展示されていました…。 

坂木横穴墓群第2号横穴墓に関する遺物と調査報告書
が展示されているケースの場所

 展示ケースに更に近づいて一つづつ個別に撮影しました…。



坂木横穴墓群第2号横穴墓の調査報告書

 …こちらの調査報告書は、展示ケースの一番左側に展示されていました…。

 内容を読みたいと思い、奈良文化財研究所の全国遺跡報告総覧で検索したのですが、ヒットしませんでした…。

 なので後日、図書館等で調べてみたいと思います…。



坂木横穴墓群第2号横穴墓出土の、4本の鉄鏃てつぞく と1本の刀子。

 調査報告書の隣には、4つの鉄鏃と、一本の刀子が展示されていました…。


1本目の鉄鏃てつぞく  [腸抉柳葉式わたくりやなぎばしき ]

古墳時代
鉄鏃てつぞく [腸抉柳葉式わたくりやなぎばしき ]
坂木横穴墓群第2横穴墓  


2本目の鉄鏃てつぞく  [広鋒重抉式ひろさきじゅうけつしき ]

古墳時代
鉄鏃てつぞく [広鋒重抉式ひろさきじゅうけつしき ]
坂木横穴墓群第2横穴墓  


3本目の鉄鏃てつぞく  [圭頭斧箭式《けいとうおのやしき 》]

古墳時代
鉄鏃てつぞく [圭頭斧箭式《けいとうおのやしき 》]
坂木横穴墓群第2横穴墓  


4本目の鉄鏃てつぞく  鉄鏃てつぞく [圭頭斧箭式《けいとうおのやしき 》]

古墳時代
鉄鏃てつぞく [圭頭斧箭式《けいとうおのやしき 》]
坂木横穴墓群第2横穴墓  


刀子とうす

古墳時代
刀子とうす
坂木横穴墓群第2横穴墓  



坂木横穴墓群第2号横穴墓出土の鉄剣。

 展示ケースの一番奥には、一本の鉄剣が展示されていました…。

 鉄鏃・刀子と同様に、かなり錆びてしまっています…。

古墳時代
鉄剣てっけん
坂木横穴墓群第2横穴墓  

 …こちらの鉄剣を見ると、以前紹介した、宮崎県立西都原考古学博物館で展示されている古代の刀剣が、いかに保存状態が良好だったのかが解ります…。
(下記の記事は、以前紹介した、研磨された古代の刀剣の記事です)




軽石製品かるいしせいひん の展示

 こちらの軽石の彫刻は始めて観たのですが、かなり独特な造形の遺物でした…。

 私はこの遺物の様な、面白い造形(デザイン)の遺物が好きなので、今回、この遺物を知る事が出来て、本当に良かったです…。

 今回仕入れる事が出来た、この遺物のデザインを、今後、何らかの形で作品に活かしてみたいと思います…。

軽石製品かるいしせいひん が展示されている場所
軽石製品かるいしせいひん の展示の様子


軽石製品かるいしせいひん に関する解説文

軽石製品かるいしせいひん
弥生時代
国富町 塚原遺跡

 塚原遺跡(国富町)から出土した軽石製品です。

 家形品(左)は、全体の形から男根、窓あるいは扉の様な凹部を女陰表現とする意見も有ります。

 鳥型品(右)は、鳥のくちばしから胴までを表現したものと考えられます。
 当時の人々は、田に舞い降りる水鳥を穀霊こくれい の化身ととらえていたと推測され、稲作祭祀に用いられた銅鐸や土器などにもトリが描かれています。


家形品

 家形品(左)は、全体の形から男根、窓あるいは扉の様な凹部を女陰表現とする意見も有ります。

 …この遺物とは形は少し違いますが…
 宮崎県立西都原考古学博物館にも、軽石製の遺物が展示されていたのを思い出しました…

 その遺物の写真は、現在スマホの中に入っていないので、後日、現地に行って観覧したり、資料を調べたりしたいと思います…。


鳥型品

 鳥型品(右)は、鳥のくちばしから胴までを表現したものと考えられます。
 当時の人々は、田に舞い降りる水鳥を穀霊こくれい の化身ととらえていたと推測され、稲作祭祀に用いられた銅鐸や土器などにもトリが描かれています。

 ……上記の説明文で……

 当時の人々は、田に舞い降りる水鳥を穀霊こくれい の化身ととらえていたと推測され、稲作祭祀に用いられた銅鐸や土器などにもトリが描かれています。

 …と書かれていますが……このトリと思われる絵が描かれた土器が、宮崎県立西都原考古学博物館に展示されていたのを思い出しました…。

 こちらは以前紹介した『飛鳥(飛ぶ鳥)』と言われている土器の現物です。
最近では『龍』だと言われている様です…

 

竜の絵がある土器(レプリカ)
3世紀
宮崎市佐土原町下那珂遺跡出土

翼を広げて飛ぶツバメなどの鳥を力強く書いている様に見える事から、長い間「鳥のえのある土器」として親しまれてきましたが、近年の研究で竜のモチーフが変化したものという考え方が強くなりました。

宮崎県立博物館2階に展示されている解説文より



 そういえば昨日(2023/8/11/日)、宮崎県立西都原考古学博物館の図書室で、偶々目に止まったので読んだ本の中に、鳥型木製品の項目が有ったのですが…

偶々目に止まった本
奈良国立文化財研究所学報大五十七冊
『日本の信仰遺跡 金子祐之編』
本の表紙
非常に興味深い内容だったので、目次の写真を撮影して帰る事にしました…
マーカーは、iPhoneの
画像編集ソフトを使って引きました。
(本の本体には何も書いていません)

 別の項目を読んでいたので、詳しく読んでいませんでした…

 後日、改めて、『鳥の形が意味する物』についての資料を調べてみたいと思います…

 



高千穂町内の遺跡の地図

 こちらの巨大な地図は、高千穂町に有る遺跡の場所が掲載されていました…。

 上記の遺跡の中でも、私が特に好きなのは陣内遺跡で、上記の地図の右下に掲載されている土偶が発掘された遺跡です。




高千穂町の遺跡の解説

 ……奥の展示スペースに行く前に、こちらの大きな解説文が展示されていました…。

 現地では、かなり見い大きな文字だったのですが、写真で撮影すると文字が視難くなってしまったので、下記に文字起こしをしました…

豊かな自然が残る山間の町

 高千穂町は、九州中央部、宮崎県北西端部に位置し、熊本県と大分県に県境を持って隣接しています。
 また高千穂町は九州山間地中にあり、周辺を祖母そぼ 山系、阿蘇外輪山 あそがいりんざん椎葉しいば 連山の山々に囲まれ、盆地を形成しています。
 そのため平地が少なく、遺跡のほとんどが急な傾斜けいしゃ 面に位置しています。
 盆地には、北西から五ヶ瀬 ごかせ川が流れ、五ヶ瀬川に向かって周辺山地の分水嶺ぶんすいれい を水源とする大小多数の河川が注ぎ込んでいます。


高千穂町内の遺跡

 高千穂町内の遺跡は発掘調査例こそ少ないのですが、幅広い時代の遺跡が確認されています。
 旧石器きゅうせっき 時代の遺跡とは、岩戸いわと 地区の阿蘇原上 あそはらうえ遺跡で細石刃さいせきじん 細石刃核 さいせきじんかくが確認されています。
 縄文時代の遺跡としては、同じく阿蘇原上遺跡で草創期そうそうき爪型紋つめがたもん土器が確認され、後期~晩期にかけての遺跡として、土偶どぐう石棒せきぼう、多くの縄文土器が出土した三田井みたい地区の陣内じんない遺跡があります。
 弥生時代の遺跡としては、押方おしかた地区の南平みなみひら第3遺跡で中期末~後期に掛けての竪穴住居跡たてあなじゅうきょあとが26件確認されています。
 古墳時代の遺跡として、高千穂町教育委員会が発掘調査した吾平原北あいらばるきた第6号横穴墓や春姫登はるひめのぼり横穴墓など町内に120基を超える横穴墓が存在しています。




埋蔵文化財センターと、埋蔵文化財に関する解説

 こちらは、入り口のすぐ右側に設置された2枚の解説文です。

 埋蔵文化財センターと、埋蔵文化財に関する解説が、解り易く解説されていました…。



アンケート記入スペース

 二部屋目の展示室に入って直ぐ右側に、アンケートスペースが設置されていました…

 この写真を撮影したのは、会場を3~4週回った後で撮影した写真で、ここでアンケートを書きました…
(机の右端に、私がいつも持っているバインダーとメモ帳が写り込んでしまっています…)




高千穂の遺跡の立体視コーナー

 アンケート記入スペースの正面に、遺跡や遺物を立体視で見る事ができるコーナーが設置されていました…。

 下記の青と赤の眼鏡を使うと、上の写真が立体的に見えます…





埋蔵文化財センターのパンフレット

 アンケート記入スペースのすぐ左に有る長机に、埋蔵文化財センターのイベントに関するパンフレットやチラシが設置されています…。

 こちらのチラシは、今年、別の埋蔵文化財センターのイベントに参加した際に頂いたので、今回は頂きませんでした…。


『ふるさとの遺跡再発見 高千穂会場』の備忘録②へ…(To be continued..)

 今回の備忘録は、ここで一旦終了します。

 ここまでの写真の中で、個人的に一番好きだった遺物は軽石製品かるいしせいひん の展示です…。

 軽石で作られた遺物は、これまでいくつか見て来たのですが…
この様な形状の遺物を見たのは初めてだったので、かなり面白かったです…

 この後も、かなり面白い遺物が多く展示されていたので、先週、高千穂町に行って良かったです!

 続きは、少し時間が掛かるかもしれませんが、少しづつまとめて行きたいと思います。



他の『ふるさとの遺跡再発見 高千穂会場』の備忘録へのリンク


現在の記事
『ふるさとの遺跡再発見 高千穂会場』の備忘録①

『ふるさとの遺跡再発見 高千穂会場』の備忘録②

『ふるさとの遺跡再発見 高千穂会場』の備忘録③

『ふるさとの遺跡再発見 高千穂会場』の備忘録④(終)




記事を書くのに掛かった時間
2024/08/11/日~2024/08/12/月/

公開日
2024/08/12/月/1938

最近はただの日記になっていますが、自分自身と作りたい作品について更に突き詰めて行きたいので、この作業を暫く続けて行きたいと思います。


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るてる
最後まで読んでいただきありがとうございます。 作品製作をしているので、サポートいただけたら創作活動に関する費用にしたいと思います。