黄前久美子について
前書き
先日、「響け!ユーフォニアム3」が最終回を迎えました。素晴らしい作品に出会えたことをとても嬉しく思います。制作スタッフの皆様、ありがとうございました!
この作品を観た私が今この瞬間に感じること、思うこと等を忘れないために備忘録のような物を書いていこうと思います。
⚠私は原作未読、アニメ全編視聴済み、みんなの話を読んでいる途中です。本noteは「響け!ユーフォニアム」シリーズのネタバレを含みますので未視聴の方はご注意ください。
また下記の内容はあくまで一個人の解釈であることをご承知おき下さい。
黄前久美子について
久美子は私が本シリーズで最も好きなキャラクターです。
最初に彼女を見たときは特段刺さるキャラクターデザインでは無かったのですがストーリーが進むにつれて彼女の魅力に夢中になり、気付けばキャラクターデザインも好きになっていました。
久美子に惹かれるきっかけとなったのは彼女の声でした。声優さん(黒沢ともよさん)の演技によって久美子というキャラクターの等身大の存在感が出ていたと思います。 母親に浴衣の着付けをしてもらうシーンや麗奈をからかうシーン等が印象的ですね。
このnoteを書く目的として、あまり上手く表現出来ませんがもっと久美子のことを好きになりたい、好きになりにいくというところもあると思います。久美子について書くことで、私のアイデンティの一部にしようとするようなイメージ。言語化が難しいですね。
黄前久美子の変化
北宇治高校で様々な経験をした久美子の性格・価値観は、3年の間で随分と変化があったように感じます。
・人との距離感
・ユーフォの向上心
・全国大会金賞への思い
などなど…
久美子は部員が抱える問題に関わることが多いですが、当初は自ら積極的に関わることは無かったと記憶しています。そんな久美子がなぜ"黄前相談所"と呼ばれるまでに至ったのか。それは高坂麗奈との中学時代の確執が解消されたことが最大の要因だと思います。
中学最後のコンクールでマイナスになった麗奈との関係値が北宇治で良化しプラスに転じたこと、それ
は久美子にとって初めて体験だったのではないでしょうか。
中学1年生時の3年生とのトラブルや麻美子との冷えた関係を見るに、当時の久美子からすると人間関係は一度破綻すると元には戻らないものという認識だったと思います。人間関係の修復が出来たという初めての成功体験となった麗奈。そういった面でも久美子にとって麗奈の存在は非常に大きなものだと言えるでしょう。
幼馴染である斎藤葵の退部騒動の時、久美子は深く葵の気持ちを知ろうとすることは有りませんでした。もし久美子の変化がもう少し早ければ、葵への対応も違ったものになっていたのかもしれませんね。
そして久美子は傘木希美・鎧塚みぞれ編や田中あすか編で自らの気持ちに素直な行動をとることで、彼女たちの問題解決の一助となりました。これは久美子が2年生になってからも同様です。自身の思いを愚直に周囲へぶつける姿はとても魅力的に映りました。
3年生になった久美子に部長就任という大きな転機が訪れます。部長としての振る舞いにぎこちなさが感じられる久美子でしたが、義井沙里編では持ち前の伝達力で無事にトラブルを回避することが出来ました。
しかし、黒江真由編で久美子は大きな問題に直面します。第2回オーディションの選考結果によって部員たちが抱いた滝先生への不信感や久美子自身のソリ落選、そして真由のソリ奏者に対するスタンス、これらの問題は久美子の処理できるキャパシティを超えてしまっていたのだと思います。滝先生が絡んでいるため麗奈の協力を得ることも出来ません。
もしも久美子が第2回オーディションでソリ奏者に選ばれていたなら、部員たちのオーディションへの不満に対しては何らかの対処が出来ていただろうと思います。
久美子自身がソリに落選したことで、部長としての自分と個人としての自分とのバランスが彼女の中で取れなくなってしまったのかなと。一部員であった時に比べて身動きが取りづらくなっていたのではないでしょうか。
この時の久美子を救ったのは間違いなく田中あすかでしょう。あすかと中世古香織のシェアハウスでの会話が部長として振る舞おうとし過ぎていた久美子に道を示した名シーンでした。
あすかとの会話を経た久美子の関西大会直前の演説にはとても痺れました。やはりストレートに気持ちを伝えられるところが彼女最大の武器であり魅力と言えるでしょう。(素直すぎるあまりに性格が悪いと表現されることもしばしばありますが…)
最終回で北宇治高校吹奏楽部の副顧問になった久美子。彼女は今後も様々な問題に直面することになると思いますが、人の心に真摯に向き合い気持ちを伝えることが出来る彼女であればきっと大丈夫でしょう。
後書き
拙い文章になってしまいましたが、ここまで読んでいただきありがとうございました。
今後も「響け!ユーフォニアム」に関するnoteを書いていくつもりですので、その際にはまた読みに来てもらえると嬉しいです。
あらためて「響け!ユーフォニアム」の制作に携わられた皆様に心より感謝申し上げます。ありがとうございました。