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♯1 自分が働けなくなるなんて思いもしなかった①

 私が働けなくなったのは、今から約半年前のことです。

 2021年に入ってから、謎の吐き気と腹痛に襲われる日々でした。日常生活には支障ありませんが、夜寝る時になると、吐き気と腹痛が必ず起きるのです。

 特に辛かったのは、仰向けになって寝ると呼吸ができないほどの胃のむかつきがあったことです。市販の胃薬を飲んで、朝になればなんともなく出勤する。そんな毎日でした。

 それが、腹痛の間隔がどんどん長くなり、1日通して吐き気が出てきたり、腹痛が続くようになりました。それでも、職場の立ち位置が上の方だったこともあり、毎日休まず出勤しました。

 明らかに何かあると思い、休みの日に内科を受診しました。症状を伝え、触診後、ドクターは私にこう言いました。

「胃がんの疑いがあります。」

 今思えば、その言い方は他になかったのかなって思います。

 その日に採血、採尿をし、胃カメラの予約を入れました。不安のあまり、その日は家に帰って泣き崩れてしまいました。大人なのにお恥ずかしいです。

 胃カメラをしたことなんて、今までなかったので、すごく怖かったし、何より「がんだったらどうしよう。」と、とても不安でした。

 検査をするのに、喉の麻酔をして、眠くなるお薬を入れるのに点滴もしました。何が辛かったって、「喉の麻酔」が一番つらかったです。喉の奥に液体の麻酔を入れて、それを飲み込まないように上を向いてないといけないのですが、嘔吐反射がある私には、とっても苦痛でした。

 胃カメラが終わり、「十二指腸潰瘍」ということが分かりました。ピロリ菌によって起こる十二指腸潰瘍が普通ですが、私の場合、ピロリ菌が陰性で、ストレスからくる十二指腸潰瘍でした。

 その時、ドクターはさらに不安を煽ることを言ってきたのです。

「腫瘍マーカーが高いんだよね。大腸か婦人科系にがんがあるかも。」

 どこまで追い詰めてくるんだろうと今になっても思います。血液検査の結果が良くなかったんですね。

 私は、子宮後転があり、高校生の頃から生理痛とPMSがひどく、ホルモン剤(いわゆるピル)を飲んでいて、年に二回、婦人科に通っていたのですが、実は、その婦人科での子宮頚がん検査で再検査になってしまいました。

 内科では大腸がんの検査。婦人科では、子宮頚がんの検査。心も体もボロボロでした。

 でも、仕事には行かなければいけない。

 今思えば、よくそんな体で働いてたなと思います。

2021.07.01ー

 とうとう私は、吐き気で一睡も出来ませんでした。加えて、なぜか出勤前、涙が止まらず、仕事を休むことになったのです。そしてその日は、心療内科に行きました。

 前から心療内科には通っていたのですが、この時、「適応障害」と診断され、一ヶ月の休職を言い渡されました。

 これが、休職期間のスタートです。


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