牡牛座の満月(皆既月食)
牡牛座
ギリシャ神話
牡牛座の牛は、ゼウスが変身した姿です。
エウロペという大変美しいニンフがいました。一目で気に入ったゼウスは、自身を白い雄牛の姿に変えて侍女たちと一緒に花を摘んでいたエウロペの元に近づきました。エウロペが雄牛の乗ってみると、突然ものすごい速度で牛が駆け出しエウロペは必死にしがみつきます
やがて、クレタ島に着くと、ゼウスは変身をときエウロペに求婚します。そこでゼウスとの間に3人の子をもうける というお話です。ヨーロッパという地名は、彼女の名前(Europa)からきています
占星術
五感と実感、所有と同化
牡牛座では、五感をフル活用する、身体が喜ぶことをするのが良いです。
五感が使えることは、実体を感じることであり、実体が感じられることは、存在を確かなものと認識します。
そのため、牡牛座の意匠が良い方向に現れると
「信頼、永続的、忠実、寛大」
というキーワードにつながっていきます。
体が喜ぶことを自分に施してあげることが、やがて自己信頼へと通じていきます。
牡牛座の月
新月の時、「必要なものは全て持っている」=I have
というキーワードを元に、自己信頼を紡ぐことがスタートしました。
あれから半年。
全部持っていると、信じて始めた物事は一体どうなったでしょうか。満月の元では、全て持っているという新月のテーマは、
「必要なものを全て明示し、持っているものを大切に扱う」
というテーマに変わります。
月は、牡牛座の中で見つけた自信(必要なものは全て持っている)を太陽の光を受けて、自信の中身を開けることになります。
「わー!こんなにある!!」と思いたいですが、なかなかそうもいかないですよね。満月の元で開けた箱の中にあるのは、この半年間で獲得してきた「自信」です。
これしか無い、、、、と見るのは、ある意味とても簡単です。
でも、この半年の歩みは無駄だったのか???
「持っているもののありのままを認め、大切に扱う」
これって、自分自身を大切にする、、、すなわち「自己信頼」です。
満月図を見てみます
月は11ハウスにあります。
月は天王星と重なり、太陽は水星、金星とほぼ重なっています。
これらが水瓶座の土星とアスペクトを作っています。(Tスクエア)
また、8日の満月は皆既月蝕となります。
ノードのラインは牡牛座-蠍座にあり、
ドラゴンヘッドは月と、ドラゴンテイルは太陽と重なります。
先月の蠍座の新月に続き蝕を伴う新月や満月は、その影響が強く長く表れると占星術では考えます。
今回の牡牛座の皆既月蝕は日本でも観測することができるそうです。そして、皆既月食の時間も、19:16~20:42と長く通常の月蝕よりもかなり時間が長くなっているそうです。
牡牛座の満月が意匠する「自分が持っているもの」に加えて
月蝕では、「今まで持っていなかったもの」について問いかけてくるのかもしれません。
持っている物ー持っていない物
あるものーないもの
私(自己)ー相手(非自己)
何故私はそれを「今持っていないのか」ということに
フォーカスが当たるかもしれません。
「じゃあ、それを手に入れよう」というきっかけになるかもしれませんし、
それでも「あえて持たないことを選ぶ」のかもしれません。
私がもっていて、相手が持っていないもの
私がもっていなくて、相手が持っているもの
そういうものにも、気が付いてしまうかもしれません。
牡牛座なので、ダイレクトにお金や価値も表します
牡牛座のテーマである「所有する」という概念に、今までとは違う視点や気づきが与えられ、勇気をもらうこともあれば、大いに迷うことにもなるでしょう。
蝕を伴う満月によって、満月にアスペクトしている天体
水星、金星、土星にも強い影響が加わります。
また、今回の月蝕には、天王星の蝕も関わっています。
蝕にかかわる天体は、皆パワフルです。
パワフルというと、きっとなにか飛び切り良いことが起こることを期待したくなりますが、個々の天体が持つキーワードが強調される、ということなので、良い面も悪い面も同時に強調されます。
月と天王星のコンジャンクション
太陽と天王星のオポジション
水星と天王星のオポジション
月と水星のオポジション
天王星と土星のスクエア
これらのどれもが、単独でもかなりの影響を及ぼします。
天王星はハプニングの天体ですので、想像もしないようなことが起こることもあります。が、水星に関連するアスペクトの時は、焦りを誘発するので、落ち着いた判断ができにくくなります。
現在蠍座にある水星は思慮深いはずなのですが、そこに、蝕のある満月と天王星が関わってくるので不安感を煽られたり、拙速な判断をしてしまうことも考えられます。
不安感が増幅されると、相手や物事を批判的に捉えることにもつながりますので、攻撃性が刺激されたりもするかもしれません。
所有がテーマの牡牛座ですが、色々な天体のアプローチがあり、最終的には、「自分が何にフォーカスをあてるか」という「自分の選択」に帰結します。
今私が持っているすべてのものは「私が選択した」結果なのだということを赤裸々に見せられる、そんな満月です。
この満月が見せた、赤裸々私をみて、新しい本当の第一歩を踏み出すことにも使えますし、より一層の追い風を感じて帆をいっぱいに広げて加速していくことも可能です。
天文学的にみても、満月と惑星の蝕が重なるのは稀なことで
前回日本で観測されたのは1580年7月の土星食
次回は2344年7月の土星食、とのことです。
これほどまでの月蝕は今生では訪れません。この満月をしっかりと自分のものにしていきたいと思います。