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牡牛座の新月
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牡牛座
牡牛座とギリシャ神話
牡牛座の牛は、ゼウスが変身した姿です。
エウロペという大変美しいニンフがいました。一目で気に入ったゼウスは、自身を白い雄牛の姿に変えて侍女たちと一緒に花を摘んでいたエウロペの元に近づきました。彼女が雄牛の乗ってみると、突然ものすごい速度で牛が駆け出しエウロペは必死にしがみつきます
やがて、クレタ島に着くと、ゼウスは変身をときエウロペに求婚します。そこでゼウスとの間に3人の子をもうける というお話です。ヨーロッパという地名は、彼女の名前(Europa)からきています
牡牛座の月
五感と実感、所有と同化
牡牛座では、五感をフル活用したり身体が喜ぶことをするのが良いです。
五感が使えるということは、実体を感じることであり、
実体が感じられるということは、存在を確かなものと認識することに繋がります。
そのため、牡牛座の意匠が良い方向に現れると
「信頼、永続的、忠実、寛大」
というキーワードにつながっていきます。
体が喜ぶことを自分に施してあげることが、やがて自己信頼へと通じていきます。
そんな牡牛座のテーマは
「人生で必要なものは全て持っている」
牡牛座は所有のサインで、肉体をはじめとする「全ての必要が満たされている状態」を目指します。
物質主義への執着を切り離し、自由になることを示します。
すべて手に入れることで、執着を切るというのが牡牛座のテーマとも言えます。
ある意味「足るを知る」ことにも通じる考えです。
自己信頼ができていれば「自分にとって必要なものを全て持っている」
ということもすんなりと受け入れられますよね。
牡牛座の新月の元で五感が上手く使えない場合、例えば不安感が強いといった場合には
五感を満たすことができず、存在を感じることができません。
それでも頭では「存在があるハズ」と考えます。
やがてそれは、感じられていもいない存在を感じているという思い込みや頑固さへとつながり、小さな存在すらも独占しかりそめの存在に溺れてしまう
「頑固、怠惰、独占、耽溺」
という形で現れてしまうのです。
そして、それらすらも「すべて必要なもの」と誤認してしまうのです。
このように、牡牛座の新月は、頭で考えることよりも、
実際に肌で感じる感覚が「正しい」と認識することができる時期です。
新月図をみてみます。
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新月は12ハウスの終わりにあります。
12ハウスは次の1ハウスへの生まれ変わりのための、統合、潜在意識の始まりをうながします。
12ハウスは秘密や無意識の部屋。
まずは自分の気持ちを大切にするというキーワードがたくさん出てきます。
「自分を大切にする」
「自分に愛情をかける」
「自分を褒める」
というだけでなく、
「なにもしない自分を赦す」ということも大切なこと。
また、1日の新月は部分日蝕となります。
蝕を伴う新月や満月は、その影響が強く長く表れると占星術では考えます。
今回の牡牛座の新月(部分日蝕)は日本では観測できませんが、その影響は私たちにも及びます。
牡牛座の満月が意匠する「自分が持っているもの」に加えて
日蝕では、「今まで持っていなかったもの」について問いかけてくるのかもしれません。
何故私はそれを「今持っていないのか」ということに、フォーカスが当たるかもしれません。
「じゃあ、それを手に入れよう」というきっかけになるかもしれませんし、
それでも「あえて持たないことを選ぶ」のかもしれません。
牡牛座のテーマである「所有する」という概念に、
今までとは違う視点や気づきが与えられ、
勇気をもらうこともあれば、大いに迷うことにもなるでしょう。
日蝕と月蝕
このチャートにはありませんが、現在、
ドラゴンヘッドが牡牛座23度にドラゴンテイルが蠍座23度にあります。
このラインはノードと言って、地球の公転ラインと、月の通り道(白道)が交差する点をドラゴンヘッド(ノースノード)ドラゴンテイル(サウスノード)と呼びます。
牡牛座ー蠍座のノード
牡牛座ー蠍座のノードラインは、「成長と破壊」に関連します。
ドラゴン・ヘッド(牡牛座)は、肉体的・物質的な面を通じての発見
ドラゴン・テイル(蠍座)は、感情的・霊的な面を通じての発見
どちらのサインも、
自分の価値観や生命力に関連することを目指していきます。
持続すること、維持すること
そして「自分の価値の核心をつかむこと」と関連します。
牡牛座ー蠍座のノードは
「生命の周期と自然の周期との一体化」
「サイクルを理解することで、変化のタイミングを知り、変化を受けれること」
を学んでいきます。
牡牛座はアイデンティティを守り安定化させ維持することを目指し、五感を駆使して物質的、肉体的、実際的に活用できるよう鍛錬していきます。
一方の蠍座は、牡牛座が目指した物質的な価値観を敢えて壊し、自分の価値を一新していくことを目指し、様々な体験や感情を経験していきます。
牡牛座のドラゴンヘッドでは、この「経験」というテーマをより重視し、心の変化ではなく、形を伴って成長していく時であることを伝えています。
ドラゴンヘッドは未来をつかむ場所、
ドラゴンテイルは自分に帰る場所と言われています。
牡牛座のドラゴンヘッドは、今が物事を作り上げ成長していくことを、
蠍座のドラゴンテイルは、現状維持へのこだわりから脱却することを、
それぞれ教えてくれます。