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山羊座の金星

12月10日 金星が山羊座に入りました。
それまで、射手座に集まっていた天体が徐々に山羊座へと移っています。水星は12月7日に一足先に山羊座へと入り、冬至(太陽の山羊座入り)の準備が着々と進んでいます。

今日は、このうち金星について書きたいと思います。


ハーバート・ジェームズ・ドレイパー 「アフロディーテ―の真珠」1907年

金星

ギリシャ神話

金星はギリシャ神話のアフロディーテです。
クロノスが父ウラノスの男根をアダマスという金属の鎌で刈り取り、大海原に投げ入れました。落ちたところから白い泡がわき立ち、その中から女神アフロディーテ(ヴィーナス)が誕生しました。アフロディーテはあらゆる命の美の象徴として描かれていきます。

占星術

占星術における金星は、牡牛座と天秤座の支配星です。
牡牛座:五感の価値観やお金
天秤座:バランス、調和、他者との出会い

美しいものを司る美の女神は、調和がとれていることを是とします。
価値あること、楽しむこと、喜びとして経験されるあらゆることを享受・受容する力のすべてを包含するのがアフロディーテです。
価値があるもの、喜びといかに付き合っていくか、素直に価値があると認識することの素晴らしさそういった事柄全般を示します。

山羊座の金星

山羊座は地の活動宮。山羊座は、牡羊座から数えて10番目にあたる場所で
価値観を高めて、社会全体の中での活動を進めていく場所となります。
それまでに経験して積み上げてきた成果をギフトとして受け取ると同時に
そのギフトを使って、集団に対する個としての責任感を引き受けます。

地のサインでもあるので、身体、物質、現実的な領域へ作用します。

山羊座の中では、金星が支配する、価値観、物質的な富(すなわちお金)への集中力が高まります。物とのかかわりを優先する傾向も強くなります。
このこと自体は、冷静さもありますので、必要な傾向でもあるのですが、
強く(悪く)出ると、物事の価値を値踏みしたり、人に対しても点数をつけて評価するという形で出てきたりします。
物の価値を図る手段はそのままの意味で価格ということにもなるのですが、数字やランクをつけて評価する、ということすべてが当てはまります。

山羊座自体が、社会での責任を果たすための評価を求めますので、評価の手段として「値段・点数」が出てきます。
山羊座は自分らしさを目に見える形で表現するために、これらの「評価、点数」を必要とすることもあります。
評価や点数が高いことは、それを活用して「他者を助けることができる」のではないかと考えるからです。

こうした、自分の「自分らしさ、自分の価値」を見える化するための手段として、階級や位を示すことのほか、健康な身体を手に入れたり、活動を容易にするための「資金」を手に入れたりとうことを山羊座の金星は促します。

山羊座の1つ前射手座に金星があったときには、「自分らしさ、自分の価値、自分の目標」にあまり興味関心が向きませんでした。それよりも、自由な精神性を求めることや、執着を手放すことがより必要と考えていた部分もあります。自由でありましたが、その自由の中には「迷う自由」みたいな責任放棄も少し含まれていました。今山羊座に入った金星は、迷った中から選んだ「自分の目標」をしっかりと捉え、まい進していきます。
自分の美意識はさらに確固たるものとして、心の中で芽生えていくと思います。
金星が支配する牡牛座が意匠する身体やお金は「地」の要素です。山羊座もまた「地」のサインです。
長らく山羊座に滞在している、偽りのものを壊す冥王星の存在もあり、金星は迷いの中偽りの価値感を手放し力強く山羊座を進んでいきます。


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