牡牛座の太陽(冥王星と)
4月20日 太陽は牡牛座に入ります
牡牛座
ギリシャ神話
牡牛座の牛は、ゼウスが変身した姿です。
エウロペという大変美しいニンフがいました。一目で気に入ったゼウスは、自身を白い雄牛の姿に変えて侍女たちと一緒に花を摘んでいたエウロペの元に近づきました。
エウロペが雄牛の乗ってみると、突然ものすごい速度で牛が駆け出しエウロペは必死にしがみつきます
やがて、クレタ島に着くと、ゼウスは変身をときエウロペに求婚します。そこでゼウスとの間に3人の子をもうける というお話です。
その息子たちは、「ミーノス」、「ラダマンテュス」、「サルペードーン」です。
ヨーロッパという地名は、彼女の名前(Europe)からきています。
ミーノスは死後、弟ラダマンテュス、異母兄弟のアイアコスとともに冥界の審判者となり、サルぺードーンも冥府の神話へと続きます。
そして、このミーノスは「ミノタウロス」への神話へと繋がっていきます。さらに、ミーノスはダンテの『神曲』の「地獄篇」に登場し、冥府の裁判官として地獄の入口で死者の行くべき地獄を割り当てます。
牡牛座の太陽
占星術における牡牛座は、牡羊座の次に位置し人間の成長の2番目の段階を表しています。
牡牛座は、牡羊座で作り出した新しい魂に「形と構造」を与えます。
牡羊座で始まった新しいことを、継続・維持するために新しい領域(形・構造)が加えられます。
魂を維持するための「肉体」であったり、美や価値を目に見える形にするものだったりします。
同時にこの美は、支配星である金星からもたらされるものでもあります。
地の不動宮である牡牛座は、「感覚」を大切にします。
北半球においては、季節的にも「春の盛り」にあたり、
美しい花々、かぐわしい香りに包まれています。
そんな牡牛座の中での太陽は、物質的な面に関心を向けて経験を積みます。
感覚を研ぎ澄ましたり、形や構造との一体感を持つようになります。
肉体を得て実際に動き始めることもできます。
牡羊座で「自分らしさ」を見出し、それを維持するための肉体や価値を初めて手に入れるのが牡牛座という場所です。
「自分らしさを表現できる」そんな心地よさを感じたなら、この感覚をずっと維持していたいと願うのが牡牛座の太陽です。
ゼウスが姿を変えてまで欲したエウロパ。エウロパも少々強引なゼウスの求めに恋に落ちます。
牡牛座は「肉体・形」を維持する、という意味もありますが、「より良い形」を求めるというのもこの神話からも伺えます。
と同時に、彼らの息子たちはいずれも冥界へと落ちたあと複雑な関係を紡いでいくこともまた神話の奥深さのようでもあります。
チャート
太陽は7ハウス、数時間前の新月(金環日蝕)の影響と、4ハウスにある水瓶座冥王星と正確なスクエアを作ろうとしています。
太陽と冥王星のスクエアは、「緊張、葛藤、衝突」を表します。
太陽は目的意識そのもの、冥王星は破壊と再生の天体ですから、自分の目的意識を呼び覚まし(叩き起こす)、目の前に広がる「虚偽の概念」を払拭し、新しい決意を促します。