大貴族の庶子に転生したので蓄財と趣味を極めてみた【橘俊綱の話】
藤原頼通(道長の嫡子)の次男、橘俊綱(たちばな の としつな)の話。
『今鏡』掲載のエピソードが元になっています。
俊綱の前世がお坊さんで、転生して生まれ変わったという話は『今鏡』以外の古典にも取り上げられています。
そんな話がまことしやかにささやかれるくらい、俊綱が印象的な存在だったということでしょうか。
『今鏡』は俊綱の境遇に対して、わりと同情的な書き方をしています。
支配者層の頂点にいる頼通の子として生まれたにもかかわらず、俊綱は他家に養子に出されてしまい、大臣や納