私の愛する弟と私の闇
こんにちは。
ヒーリングアーティストの瑠莉です。
今日は私の前世の弟との話をしたいと思います。
アルクトゥルスであることだけが私のアイデンティティだった頃のお話です。
思い出すのが怖くて、見ないふりをして来ていた私の情けなくて、悲しい話。
私が自己破壊的になったり、投げやりになってしまった、魂の引っ掛かりの話です。
直接的ではないですが、人が亡くなったり、少しだけ戦争の話も出てくるので苦手な方はブラウザバッグお願いします。
一部精神が錯乱していく様子も描かれていますのでパニック発作や心臓の弱い方も、閲覧をお控え下さいますようお願いいたします。
前世の記憶が引き出されて苦しむ方もいるかも知れないので、キツくなったら途中で見るのをやめてくださいね。
出てきた場合は、自分で癒す覚悟がある!って方は是非どうぞ。
それでもよろしければご覧下さい。
短編小説
私の可愛い弟
ここはアルクトゥルスの外れの村。
戦地になっているこの星では、皆散り散りになり、森の奥や地下にひっそりと息を潜めるように暮らしていました。
私の両親は、森の奥の奥に住み、私はいつか学校に行くことを夢見る平凡な少女でした。
そんな中、私に弟が産まれました。
それはそれは可愛くて。こんなに可愛い生き物を見たことがない。
森の動物たちよりも、愛する自然よりも。
なんと愛おしいんだ。
みんなを当たり前に愛する価値観を持ってしても、こんなに可愛くて愛する家族が生まれたことがとっても嬉しかったのです。
父は言います。
「自分のように愛しなさい。この子は弟だけどもう1人の君なのだ。それくらい同じように愛していきなさい。」
こんなに愛しい可愛らしい生き物が私??
なんて幸せなことなのかしら。
そんなことがあってもいいの?
こんな愛しい生き物が存在してもいいのかしら。
ああ、アカシックよ。
アルクトゥルスの大地よ。
私達の肉体のない愛すべき家族たちよ。
このような存在を与えてくださいましてありがとうございます。
肉体が無くなるその日まで、この子アリーを。
一族を。
そしてこの星を。
自分のように愛します。
「お前もそろそろ学校に行ってみないか。」
父がそう言います。
「家で細かな裁縫と植物を育てていくだけで、いいの。だっていつここも、攻撃に合うかわからないもの。
学校って違う星のアルクトゥルスの大学まで行かなくてはいけないのでしょう。
私、行きたくない。
だってアリーは喋れないじゃない。コミニケーションも苦手だし。
私がいないと。私ずっとアリーと一緒にいてあげたいの。」
アリーは今で言う自閉症に近い状態でした。
ただ人の何倍も優しくて、人より興味の範囲が極端に狭いと言うだけで。
そして少しだけ成長がゆっくりなのでした。
「いいかい。
アリーを君のように愛しなさいと言ったけど、君がアリーになりなさい。とは言っていないよ。
君には君の人生がある。
君があっての相手がいるんだ。
分かるかい?
そして君は若いから無限の可能性があるんだ。
幸い私も、お母さんも体は弱いが仕事はできる。君が学校に行ってもアリーは大丈夫だよ。
アリーは大丈夫なんだ。
お父さんもお母さんも
ピュァーチュゥンリーとは離れたくないよ。
でもそろそろ自立する時だね。
お父さんはね、ピュアのこと信頼してるんだよ。
学校に行って自分の力をつけて来なさい。
この地で今の君に色々なことを学ばせるのは難しい。学ぶことさえままならず、生きることさえままならない。
だから君に、お父さんの子だからこの星の未来を託したいんだ。
分かるかい?
君が自分の力をつけること、それは君のためでもあるが、星のためでも、一族のためでも、そしてアリーのためでもあるんだ。
他でもない君に、未来を託したいんだ。
君が力を身につけたら、周りの人に返しなさい。
それが未来のためなんだよ。
分かるかい?
だから自分のためだけに生きちゃダメだ。
そう最初は君は思うかもしれない。
未来を繋ぐことは、自分のために生きること。
忘れちゃいけないよ。
君はアリーのこと守らないと。と思っているけど、アリーは君が思うより何倍も逞しいのさ。
だから、大丈夫さ。
私達がいるからね。
ピュアも自分の道を進むんだよ。」
当時の私は、納得しないまま、それでも父の教えを守り、別の星のアルクトゥルスの大学へ進学をしました。
父が言うのだから、きっとそうなのだろう。
そう自分に言い聞かせたのでした。
大学にて
アルクトゥルスの大学は10年ほどかかります。
5年は教わり、5年は教える側です。
一部の引退した長と、学生が持ち回りでそれぞれ次の世代に教えるシステムでした。
そしてそれを持ち帰り、星の子たちに教えるのです。
アルクトゥルスは小さな小惑星の集合体で、市や県がそれぞれの惑星というとイメージがつきやすいでしょうか。
それぞれの惑星から学校に通える人数は決まっていて、私の星は襲撃に遭いほぼ壊滅状態でしたので、子供どころか人はほぼ居ない状態でした。
でしたので、私は勉強があまり得意ではなくても学校に通うことが出来たのでした。
自分が勉強しなければ、星が路頭に迷う可能性があるのですから、学生たちは皆必死でした。
ただ私は別に優秀でもなければ、たまたま学校に通うことが出来たラッキーな学生に過ぎなかったのです。
私なりに頑張っていたのですが、勉強はあまり得意ではなく、下から数えた方が良いくらいで勉強も理解ができないことの方が多かったです。
そりゃ当たり前です。大学生の中に中学生のような学力の生徒が紛れるのですから。
この頃は特に劣等感を感じていたような気がします。ですが、志が高い人が多い上に、根気強く優しく教えてくれるので、それが私を余計に惨めに感じていました。
その頃の私は、早く私の星に帰ってアリーに会いたい。そのことしか考えていませんでした。
家族の事を思うばかりで、勉強や自分のことを生きる事は疎かになっていたのです。
でも村のため、アリーのため、お父さんに言われた言葉を復唱するように、学校で学んでいました。生きていれるだけで幸せだと。
いいえ。実際そう言われたわけではなく、捻じ曲げて過ごしていたのです。
そんな日々を過ごして何年も経っていました。
帰郷
それは後輩に勉強を教えていたある日のことでした。
慌てて駆け寄ってきた同級生が
「大変だ!ピュア!急いで帰れ!お前の星が襲われて、お前の家族の安否が確認できない!」
心臓が止まったかと思いました。
私の顔は真っ青になり、ガタガタ震えて、心臓がバクバクしました。
ひゅーひゅーと肺から空気の漏れる音がします。
たちまち息ができなくなり、仲間たちのヒーリングを受けながら抱えられ、私は急いで迎えのシリウス軍の宇宙船に乗り込みました。
大学のある場所から私の住む星まで、3ヶ月ほどかかります。
その間に私は痩せこけ、爪を噛み続けていたら全ての爪がなくなってしまっていました。
爪が無くなると、私は自分の髪の毛をむしるようになってしまっていたのです。
息だけはしてる屍の様でした。
私だけ生き残っていたらどうしよう。
私の星は?私の一族は?お父さん、お母さん。
アリー。
誰か助けて。私の家族を助けて。
毎日が祈りの日々で、信仰していた大地の精霊さえも。
何もかも信じられなくなっていました。
私はボーッと宇宙船の窓から外を眺めて過ごすだけの毎日を過ごしていました。
ああ、、シリウスの人達がアルクトゥルスを助けにくれるために働いてる。私も何かした方がいいのかしら。
いえ。どうせ。私の星の人は皆死んでいるのよ。
だって声が聞こえないもの。
もう私も死んでいるの。
私の心は、皆と一緒に死んでいったのよ。
もうどうせ死ぬのを待つ抜け殻なのだから、ただ次の世代の為に子供だけは産まないと。
ああ、でもどうせ無理ね。きっとフィアンセも死んだのよ。そういえば。もう生理が来ていない。あれはいつからなのかしら。
君が襲われたわけではない。だから気を確かに。
いいえ。私の同胞が、私の家族が。もう1人の私が死んじゃったのよ。
いや。君じゃないよ。そして君の家族は、生きているかもしれないじゃないか。
いいえ。私です。私が死んだの。
ああ、あなたはシリウスの人だものね。
私たちは体は別れているけど、全て一心同体なの。だから星が死ぬ事は、私が死ぬことと、変わらないのよ。
あくまでも体は一族の借り物だもの。
いや。君の体だし。君は1人の人間だよ。
私?私なんて言うものはそもそも居たのかしら。
もういいや。
シリウスの軍人さん。ありがとう。
私のことはいいから、他のアルクトゥルスの子に声かけてくれる?私を助けたいと思ってくれるなら、他の子を助けて欲しいの。
それが私の願いよ。
いや。君のことほっておけないんだ。
私?どうせ区別付いてないんでしょ。
みんな同じに見えるんでしょ?あなた達。
君のことしか見えてないよ。
アリーという弟がいる、ピュアだろう?
ああその話したかしらね。
何度だって聞くよ。
私疲れたから、もういくね。あなた優しいのね。
ありがとう。
バッチャーノと名乗る軍人は、何度も同じ話をしていきました。私は何度も忘れて、同じ話を繰り返していました。
3ヶ月毎日話してた様な気がしますが、そのことに気がついたのは、船を降りた後でした。
船を降りるその頃には、抜いた髪の毛は少しだけ生えてきたのです。
私は船から降り立ちました。
私の愛する緑の大地は、焼けこげ、もう殆ど何も残っていませんでした。
私は涙が止まらず、泣き崩れました。
私の大地が。
私の水が。
私の動物達が。
そして仲間も。
何もかも無くなってしまった。
励まされ続けてきた3ヶ月。
もしかしたらどこかで、生きていると思っていた。彼のお陰で。そう思えてきたのに。
無くなってしまった。
ほらね、やっぱり奇跡なんて無かったのよ。
そう思うと同時に、
h ft udhh◎chdjeh✴︎shdh………!!
頭の中に言葉ではない、アリーの独特のテレパシーが響きました。
感じる方向を振り向くと
そこにアリーが立っていました。
「アリー!!!」
私はアリーを強く抱きしめました。
ああ父なる緑よ。母なる大地よ。
ありがとうございます。
私の愛するもう1人をお救い下さいましてありがとうございます。
私が間違っていました。
生きている限り、奇跡や希望はおきます。
ああ父よ。
私はもう一度生き直しても良いのでしょうか。
私はヨボヨボの足を動かして、アリーに抱きつきました。
そしてぎゅっと抱きしめます。
「アリー。生きていたのね。生きていたのね。
良かった。良かった。
ねぇお父さんとお母さんは?」
アリーはよくわかってなさそうでした。
私が誰なのかも。
アリーの後ろから、髭を携えた白髪のおじさんが歩いてきます。
「急に走って行ったと思ったら。お姉さんかい?」
「はい‥」
話を聞くと、この星の人は数百人しか生き残っておらず、この子の親は守る様に重なって亡くなっていたそうです。
連れてきた男性は先に到着していたシリウスの軍艦の艦長で、この男性にアリーは懐いていたそうです。
ああ。そうか。お父さんもお母さんも、もう居ないんだ。
お父さんは別れる時言っていた。
「肉体がなくなっても、魂は巡る。
仮に、万が一これが私達の肉体の別れとなったとしても、君たちが生きること。
それが私達の生きてきた意味となる。
だから繋いで生きていきなさい。
決して生きることをやめてはいけないよ。
君を生きて、またこの地で巡り会おう。
その為に自分を育てて子供を産みなさい。
自分のために学びなさい。
それは将来誰かのためになるのだよ。
人の役に立ちたいなら、自分を生きることだよ。
忘れちゃいけないよ。
そしてまた出会える時まで、肉体を繋ぐことが君の使命さ。
それは大きな使命だね。とても大変なことさ。そして同時に幸福なことさ。
全てに優しく。
全てに優しく生きるには自分に優しく。
自分の思いを他人にぶつけてはいけないよ。
お父さんは、ピュアなら出来るって思っているよ。お父さんは本気さ。
だからめげてはいけないよ。
肉体の別れが今になるかもしれないけど、君が生きることは未来につながるんだ。
肉体の別れがあっても、魂はまた再会する。
それを忘れてはいけないよ。
いいね。
だから安心して行っておいで。」
お父さん。私どうすればいいの?
この星は緑は無くなりましたが、復興の余地があります。
私はシリウス軍の手を借りながら、生き残った仲間達とこの星にまずは家を建てました。
幸い大学では、建設の勉強もしていたので、簡易的で質素なものではありますが、家を作りました。
焼け残っていた木を削り、使えるものはなんでも使いました。
ただただ生きるのに必死でした。
持ってきた学んできたことを生かすしかありません。
死んだ心地が消えたかと言うと、そう言うわけでは無かったのですが、ただ必死に目の前の木を切っている時だけは、生きている心地がしたのです。
考えるのはやめました。
ただアリーが、故郷が。一族のものが残っていた。その事実があれば良かったのです。
1、2年後でしょうか?
少しずつ生活を立て直し、少しだけ回復していきました。
以前の艦長さんとアリーはすっかり仲良しで、私ではなくしょっちゅう船長さんが遊んでくれてました。
ここの星はどうにか資源も人ももう殆どいませんから、襲われる心配はないだろう。
そう言ってシリウスの戦艦は、一度シリウスに帰るようでした。
いえ。もう簡単に来れる距離ではありませんから、また戦地にならない限り、生きてるうちに会うことはもう叶わないでしょう。
おじさんは言います。
「弟を連れてシリウスに来ないか?俺が面倒見るよ。ここから戻ったらしばらく休暇だから、ゆっくり出来るぞ。
家も広いし、ここよりもずいぶん贅沢も出来るんじゃないか。
俺の家の地域は、比較的安全だし。どうだ?」
「おじさん。気持ちは嬉しいわ。私でも、ここに居たいのよ。何もなくても。だってそのために大学に行ってたのだもの。
弟もいるし。大丈夫。私、もう充分幸せだから。大丈夫。このままでいいの。」
「でも。いいのか?俺は2人、いやもっとだっていい。面倒見れるくらいの甲斐性はあるつもりだ。」
「私この地で子供を産んで育てることが、私の命の使い方だと思ったのよ。だから、ごめんなさい。」
この時の選択をしていたら、今後は違う人生だったのだろうか。
私はこのおじさんのことも、愛していたけど。
おじさんは分かりません。
でもきっと優しい面倒見のいい人だから、放っておけなかっただけなんだろうな。
ずいぶん歳が離れていましたし、私は子供を産みたかったから。おじさんはそして言わなかったけど。
シリウスではお金持ちは愛人は何人もいる人もいましたから、当時の私の価値観からは考えられませんでした。
そう言う意味と取ったのは私だけで、おじさんは養子にしてくれるつもりだったのかもしれません。
それでも、平凡で爪も髪もボロボロの痩せ細った女と、喋れない少年を拾ってくれるなんてずいぶん奇特な人だと思いました。
でも私はこのおじさんに何も返せません。
異星人に借りをこれ以上作るのが怖かったのです。
今日はシリウスの戦艦が星に帰る日です。
「おじさん。」
私はおじさんに、本当は花冠を渡したかったのですが、当時は花を育てるほどの余裕がありませんでしたから、ペンでおじさんの似顔絵を描いて渡しました。
それと一生懸命シャツを縫って渡しました。
「素材や道具が思うようになくて、…ごめんなさい。それでも一生懸命作りました。
もし良かったら、シリウスで休暇の時に着て下さい。あなたのこれからが幸運でありますように。」
星の皆もそれぞれ、仲良くなったシリウスの人達とそれぞれの別れの時間を過ごしていました。
数十人はシリウスに渡るようです。
残る私たち、去る一族のもの。
あなたたちの選択なら。
寂しいけれど、またあなた達が帰れる土地を私たちは守ります。
どうかお元気で。
「ところでアリーはどこ行っちゃったのかしら?
さっきまでここに居たのだけど。飽きて家に帰っちゃったかしらね。」
「そうかもな。まぁあの子は自由人だからな。大丈夫だろう。飽きちゃったのかもしれないな。」
「ごめんなさい。おじさん。」
「あいつらしいな。」
「おじさんとお別れするのがきっと寂しかったのかもしれないわね。
おじさん。この星を助けにきてくれてありがとう。
いつかこの星がちゃんと子供も増えて豊かな大地に戻るように、応援しててね。
そしてまたその時は会えるといいな。だから長生きしてね。」
「ああ。達者でな。」
そしてシリウスの船は旅立って行きました。
「ただいま。アリー?いるの?」
部屋を見渡します。
ですが気配もなければ、返事もありません。
いつも子猫のように抜け出していたアリー。
昔から迷子になって何度も森の中へ探しに行きました。
声にならない声で呼ばれる気がして、アリーを森の中に探しに行くのが私の日課でした。
その森の中は聖なる泉があり、アリーはその泉が大好きで気がつくといつも泉の前で草笛を吹いたり、楽しそうに踊っていました。
時には転んだり、追いかけっこをしたり、かくれんぼをしたり。
アリーが私に興味を抱くことはほとんどありませんでしたので、一緒に遊んだことは私の思い出です。
アリーはこだわりが強くて、ペンをプレゼントした時はそのペンを2日間寝ずに眺めていたり、そう思えば分解して組み立てることを5時間くらいやっていたり。
ずっと机に向かって絵を描いて、あげたペンがすぐ使えなくなったりしていました。
アリーは時間はかかるものの、私が帰ってきた頃にはある程度の生活能力はついていました。
アリーに会いたいとばかり考えていた私と違って、彼の時計は確実に進んでいたのです。
そして今日も泉までアリーを探しに行きました。
でも見つかりませんでした。
泉にだけではなく、この星から去ってしまったことをシリウスからの通信で3日後に知りました。
ああ、、。私のアリー。
弟にこんなに執着するなんて、馬鹿げているのかしら。
手のかかる弟だと思っていたけど、私にとって何より大切な宝物だった。
でも手のかかって見えたのは私の目がそう見せていたのね。
彼は私のこと、要らなかったんだわ。
でもそれもそうね。彼がそうしたかったんだもの。
おじさんと一緒に、手を取ってシリウスに行って居ればこんな事にはならなかったのかしら。
でも、もう遅いのね。
きっと、この星は彼にとって息苦しかったのね。
きっと、私は要らない人間なのね。
ほら、頑張ったって大切なものは無くなってしまった。
私がいくら頑張ったって、人の気持ちは離れて行くのね。
それならもう、頑張らなくてもいいや。
そのまま何もせず、アカシックの決めた人と結婚して、子供を育てていけばいいのね。
復興の事、そしてこの土地の幸せと、この星に残る人や生き物たちを愛でて生きていけばいいのよ。
私、彼が居れば何も要らなかったのに。
私の大切な弟。
そして彼は、アルクトゥルスではなくシリウスで転生を始めたのでした。
あとがき
私の投げやりになったり、依存が酷かったり、過干渉だったり、自己破壊的な回のお話でした。
カルマまみれでドロドロの回も描きたいなと思って書いてみました。
多分、自分にはどうせ無理だ。
生きていても仕方がない。
大切な人は作ったり、夢を諦めたりするきっかけになった、胸のしこりのような話です。
今もそれは癖として残ってしまっているような気がします。
今の自分が読み返してて、悲劇のヒロイン過ぎるし、認知がまぁまぁやばいなーと思うのです。
そして父の遺言、、こいつ、理解してない。理解してなさ過ぎる😭(この人はまだ誰だか思い出せず、わかったら追記したいです。)
(今は少し言ってる意味がわかって来たよ。)
その後艦長のおじさんとは地球で2回ほど再開しています。(今は誰かの守護霊をしてるよ)
私は今あるものを捨てることができず、何度もチャンスを逃すことが今も割とあるのですが。
捨てられるくらいなら、離れて行く人を見るくらいなら、もう去り際になったら遠ざける癖は大体この頃から生まれたような気がします。
超保守的な性格でしたから(星的にもね)
よりそういう選択をしやすい傾向はありますね。
1回目はすでに別の人に拾ってもらっていたので、うちに来なよと言ってもらったけど、また結局断っています。
2回目は戦国時代で、このおじさんに拾ってもらいました。結局14歳で亡くなっているようですが笑
でもこの人の手をいつも掴めなかった後悔は、この時に晴れた気がします。
肉体を持って出会うのは、過去の後悔を成仏させるためで、この時こうやってれば。
そんな思いを持ってる限り肉体があれば、どこまでも続いて行くのかもしれません。
ただそれが失敗に終わったり、上手くいかなかったとしても、意外とあれでよかったんだな。
そう思えればオールオッケーって事にしたいですね。
悲惨なことばかり書いてしまいましたけど、意外と救いはあって。
この時はその後アカシックの導きで再度結婚相手を決めてもらい、なんだかんだで12人も子供を産んだそうです。
子供のことも、旦那さんのことも、アルクトゥルス人らしくそれなりに愛していて、投げやり気味なところはあったりしたのですが、過干渉にはなっていなかったようです。
というか人数が多すぎて干渉できなかったまでありますね笑
皆で育てる文化でしたので、産めたのだと思いますが、ベビーラッシュの時だったので、もうそれどころではなかった気もします。
子供を産むという使命は達成していたので、その内容がどうであれ、子供を沢山産んで育てたことは立派だったかと思います。
大学に行かせてもらったのもここで生きましたね。
自分を大切にする。という意味では、出来ていなかったかもしれせん。
結局爪は生えてこなかったのですが、老後に人工爪のような物を付けてみたりしてたので、意外とこの時の経験は今にも生きているような気もします。
カルマまみれで、自分のこと大切に出来なくて、自分のやりたいことも選べなかったなーと思うのですが、それでも子供に囲まれて、私なりに幸せだったなーと思います。
ただ前世で転生して、何度か弟のことは忘れられなくて、でふと、転生してこないな、、?と思い出した時に捨てられたんだ。と悲しくなってを繰り返していたような気がします。
前世を思い出す弊害ですね。
今まで思い出すのが怖くて、蓋をしていた話です。
思い出しても切り分けて、次に活かせたり、その未消化の部分と向き合う覚悟が無いと、中々難しいです。
前世思い出したいという気持ちがあっても、その出来事が無くても作り出してしまう場合もあります。
なので本当は前世は思い出そうとする必要は無いのかな。
私はこの記憶を思い出してから3年も寝かせて、思い込みでは無いかなど、確認しながらの公開になります。
もし今世また弟のような人が現れたら、今度は私が追いかけて捕まえてみせる!くらいの心意気なのでしょうか。
興味のないふりをしないと嫌われると、思う部分があるのもこの時から?
実際はまだ、わかりません。
私の闇の根っこの部分のお話でした。
闇があって乗り越えられてない部分、闇があっても得られた物、そんな話を書きたくて書いてみました。
これはその日のうちにセルフヒーリングを行いました。
そんな弟は、なんだかんだで私が教えた裁縫が得意になり、戦艦の中で縫い物をしてお小遣いを稼いで重宝され、シリウスで暮らしていたそうです。
おじさんが面倒みてくれてたようですよ。
今日も最後までありがとうございました。
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