#83. 3/18 初梅棒鑑賞記録「曇天ガエシ」
梅棒作品を初めて観て
俳優・ダンサーから構成される台詞の無い舞台。
曲とダンスと演技で複雑なストーリーが進行していく。
台詞は無くとも演技って出来るんだ。
ダンスって拘ればこんなにも具体的な感情を伝える事ができるんだ、と驚きを得た体験だった。
演劇・ダンス両方好きな人にも片方だけの人にも是非観てもらいたい。
台詞が無い
"台詞が無くて分かりづらい"ものを分かりやすく伝えている事が兎に角凄い。
「こんなにこのシーンにピッタリな曲あるんだ!!」の驚きの連続。
ストーリーを伝える為の音楽のキュレーションのようだと思った。
最初は伝えたい事があるなら、演者が歌でも何でも台詞を発すればいいのに。と違和感さえ覚えたけど
そうだ、そもそもダンス作品作る時って、表現したいものがあって、そこに当てはまる曲を探したり、
曲先行で表現したくなったり、曲が軸になっていたな、と思い出した。
梅棒作品が他のダンス公演と異なるのは、兎に角"表現したいものが具体的なこと"だと感じた。
往々にして言葉を発さないからこそ、観客に受け取り方を委ねがちなダンスという表現方法にも関わらず
出演者表、前説、曲順、映像、SEなどなど、様々な演出技法を巧みに用いることで、
より具体的な内容の表現を実現している。
通常のダンスよりも伝えたい感情が明確で、演劇よりかは観客に受け取り方を委ねてる、その絶妙なバランスを是非一度体験してみてほしい。
(普通のミュージカル見てるんじゃないか?位の作り込まれた複雑なストーリーを台詞無しで表現し、伝えるの本当にすごすぎる。
ダンスとの組み合わせ、そして演者の表現力次第で、こんなにもダンスの可能性は無限大なのか、とヒシヒシと感じられる。
(照明はレーザーの使い方がKAT-TUNか?と思うくらい美しかったし
プロジェクションマッピングを使った映像も物凄く作り込まれていたし
可動式のセットもよかったし
衣装もめちゃくちゃよかった。)
演者
本当に魅力的過ぎたし
客演と梅棒メンバーの配置が絶妙過ぎた。
梅棒メンバーもさることながら、客演もダンサーが多かった事から、本当にダンスがずっっと見応えあったし
それぞれ出身の異なるが故の強烈な個性が輝いていて、同じ舞台上でこんな多様な輝きを一度に目に入れていいの?と
観てすぐ心掴まれる方、観ていく内に魅力を理解していく方、兎に角じっくり楽しめた。
Sotaさんがとても華があったこと、Akaneさんのパフォーマーとしての表現力、IGさんと上西さんの本物感、鶴野さんの可憐さ、野田さんのエゲツない演技、多和田さんの王子さ加減、えりなっちさんのイメージからの変わらなさ、
そして何よりも後藤さんダンスうっっっっっっっっっま。すっっっっっっっっっき。本当にYOUさんも強烈に印象残ってるけど、軍服4人衆えげつないのよ。あと軍服本当良すぎた。1曲目で危うく魂持ってかれた。昇天しかけた。
以上
ダンスがもっともっと主役になる場が増えたら良いなと長年思っていた中で、ジャニーズやらミュージカルを経て今出会えてとても良かった。楽しかったです。連れてってくれてありがとう。