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炎の中に立つ達人になるには【大人の学びに効く一冊】

みつまめチャンネル、「大人の学びに効く一冊」シリーズ。

まめからのみつまめチャンネルでご紹介したい一冊はこちら。

どうしてこの本を読んだの?

以前から持っている本ですが、最近久しぶりにリアルでファシリテーターをする場面があって、自分の発言で参加者の気持ちを逆なでしてしまい、それをきっかけに自分が場にたいして過剰に反応してしまうということを経験しました。ファシリテーション後の振り返りでは、もう一人のファシリテーターの方に「今日のまめさんは、いつものまめさんじゃなかったですね。なにかあったんですか?」と言われてしまうぐらい…。こりゃこまった、と思ったところ、この本の存在を思い出して、読み返してみたところです。

どんなことを学んだの?

この一冊の中には、ファシリテーターのあり方に必要なことががぎゅっと凝縮されています。

この本で学んだことを一言でまとめると、

ファシリテーターの基本は常に自分の心身の状態に敏感であること

ということです。

人はそれぞれ様々な場面で感情に火をつける「感情スイッチ」があります。その火によって自分の中に炎が燃え盛る時、本能的に反応してしまうときが多々ありますが、この本では、ファシリテーターとして自分の本来の役割、当事者にしっかり話し合いをしてもらうことだということを明確に理解し、炎を無理に消そうとするのではなく、むしろそこからプラスの面を引き出すにはどうしたらいいのか、ということが書かれています。

火の気のあるところには変革の可能性がある。それを心得て炎がどのような形で眼の前に現れても、自分の感情スイッチをコントロールする方法を心得ているのが「炎の達人」、プロフェッショナル・ファシリテーターですということなのです

「炎の達人」として、炎の中で効果的に立ち続けるための6つの流儀というものが書かれています。それは次のようなものです。

1 自分の状態変化に敏感になる
2 「いま、ここ」に集中する
3 オープンマインドを保つ
4 自分の役割を明確に意識する
5 意外性を楽しむ
6 共感力を養う

今村さんのゲストトークでも、Doingの対話とBeingの対話という話がありましたが、まさにこの炎の達人としての流儀はBeingの対話のセンスを鍛えるものであるなと感じました。また、マインドフルに生きる姿勢にも通じるものがあるなと感じています。

この6つの流儀を身につけるために、後半には日々のトレーニング方法が書かれています。それは、例えば、マインドフルネス瞑想であったり、思考と感情の限界を押し広げるために自分に問いかける自問法であったり。

面白いのは、Beingの状態でファシリテーションを始めるために事前準備という章があることです。自分とつながるため、対話の会場とつながるため、参加者とつながるため、より大きな世界につながるための方法がまとめられています。

また、最後の章にはファシリテーションを終えたあとに、どのように振り返りをして、休息をとって今回の経験を次につなげていくかがまとめられています。


この本を読んでの次の一歩は?

この「炎の達人」になる道は、生涯続くトレーニングであると書かれていています。誰もがどうしようもなく行き詰まってしまう瞬間でも、自分の可能性を信じて静かに集中する能力を磨くためのトレーニングを続けることで、燃え盛る炎をグループの成長、そしてファシリテーター自身の成長の糧として活用することができるようになりますとあります。この本は、何度でも読み返して自分に浸透させていきたい本だと感じているので、一章ずつ読む場を作っていきたいなと思っています。


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