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やりたいことを、やりたいときに、やりたいだけやる!市民活動【大人の学びに効く一冊】

みつまめチャンネル、「大人の学びに効く一冊」シリーズ。

まめからの今週の一冊はこちら。

「僕らが変わればまちが変わり~まちが変われば世界が変わる」(榎本英剛著)
https://ttfujino.net/book/

どうして読んだの?

この本は、「トランジション・タウン」という世界に広がる地域活動を日本に広めてくださった榎本英剛さんが、その活動の実践を豊富な活動例と共に紹介して下っている書籍です。

現在、この本の出版記念イベントとして、オンラインでバーチャル全国行脚が行われています。

ヒデさんが行く♪ 全国行脚プロジェクト

私の住んでいる地域にもトランジション・タウンを立ち上げてくれた仲間がいて、このヒデさん全国行脚を私達の地域でも主催してくれました。その際にこの本を読ませていただきましたが、たくさんの人に知っていただきたい内容だなと思い、みつまめチャンネルでも取り上げることにしました。

どんなことを学んだの?

この本で学んだことを一言で表すとこんな感じでした。

やりたい人が、やりたいことを、やりたいときに、やりたいだけやる緩やかな市民活動が持続可能な変化を生み出す

この本では、トランジション・タウンはこのように定義されています。

市民が自らの想像力を最大限にしながら、地域のレジリエンス(底力)を高めることで、持続不可能なシステムからの脱依存を図るための実践的な提案活動

「トランジション・タウン」は、2005年イギリス南部のトッドネスという小さな町で、ロブ・ホプキンスさんとその仲間が始めた市民運動です。ロブさんはパーマカルチャーという持続可能なデザインづくりについて大学で教える先生でしたが、ピークオイルにいかに対応していくか、ということに着想を得て、この活動を始められたそうです。今では40カ国以上の国々にこの運動は広まっているそうです。

日本では、本書の著者、榎本さんがイギリスにお住まいだった頃に、この運動に出会い、2008年に神奈川県の旧藤野町(現在は相模原市)で「トランジション藤野」がスタート。現在でも、日本における「トランジション・タウン」運動の中心的な役割を果たしています。

このトランジション・タウン。「トランジション」というのは、「移行」という意味を持っています。日本語で直訳すると「移行するまち」という意味ですが、何から何に移行するのか、というと、「持続不可能なコミュニティ」から「持続可能なコミュニティ」への移行、もっと説明すると、「外部にしかない資源に過度に依存した状態」から「地域にもともとある資源を活用している状態」への移行、を意味しています。

そして、もう一つ大切なコンセプトが、だれがその移行の主体になるのか?ということです。それは、行政や他のだれかのためのものではなく、「市民の、市民による、市民のための」ものであるということです。そこにただ住んでいるから、というだけではなく、当事者意識を持って、自発的に活動に参加することを通して、市民意識を情勢していく、という仕組みがトランジションタウンの特徴であるとも言われています。

トランジション藤野の活動

本の中盤はトランジション・タウン藤野の様々な取組が紹介されています。例えば、地域通貨だったり、皮むき間伐だったり、自分たちでソーラーパネルを作って発電する「藤野電力」の活動だったり。

その中で、私がとても素敵だな、と思ったのは、トランジション藤野のモットー「やりたい人が、やりたいことを、やりたいときに、やりたいだけやる」です。誰もやりたい人がいないのに、無理して活動を立ち上げたり、誰かが活動に関われなくなったときに無理して引き止めたりしないということだそうです。これは、定義の中にもある、「創造力」と深く関わっていて、この精神を半端なく貫いてきたからこそ、藤野の様々な活動が実を結んできた、と書かれていました。

この本を読んでNEXT STEP!

トランジション・タウンのコンセプトを用いて、自分が属する活動を、それぞれの創造力を最大限に発揮する「やりたい人が、やりたいことを、やりたいときに、やりたいだけやる」場になるようにしていきたいなと思いました。あと、またしても積読を発見…。こちらの本にもチャレンジしたいです。


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