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人生このままでいいのかと思い悩む40代後半のすべての公務員へ(その6)〜50歳から新しい挑戦への軌跡〜


 このブログでは、公務員という安定した組織で30年間働きながら、50代を目前に「このままの人生で本当にいいのか」と深く思い悩んだ末、自分のやりたいことを見つけ、思い切って退職し、新しい挑戦を始めた私の体験談をお伝えしていきたいと思います。

 今回は、ついに退職の日を迎え今までようやく自分の人生に一歩踏み出せた時に感じたことについて書いていきます。

なお、前回のブログはこちらです↓


もうすぐ退職…あと3週間

 7月にはいり、年休消化で実質的に職場に来なくなるまで、ついに残り3週間を切りました。

 ここまで来ると、もう針のムシロ状態でいることも全く気にならなくなってきました。むしろ昼休みも返上して仕事に没頭する日々が続いていたので、孤立感が一層強くなっているのを感じていましたが、どうでもいいと思えるようになっていました。

 この頃には、私が退職するという話が職場でかなり広がっているみたいで、ロッカー室の中や、残業で同僚と二人きりになったりすると、「辞めるんだってね」と話しかけられることが増えてきました。その度に、少し気まずいような、でも一方で、もう終わりが近いという解放感を感じています。

 そして、驚いたのは、辞めることに対して羨ましがられることも増えたことです。「いいなぁ、辞めて自由になれるんだね」と言われると、少しばかり優越感を感じてしまう自分がいました。
 変な話ですが、誰もがやりたくでもなかなか踏み込めない早期退職を決断する勇気を持てたことに、ちょっとした誇りを持てる瞬間でした。


最後の仕事の日

 ついに私の最後の仕事の日がやってきました。

 8月末に退職することが決まっていたのですが、辞令が出るまで公表しないようにと言われていたため、始業前に係のメンバーにだけひっそりと簡単な挨拶をしました。

 その日は、朝から施設でトラブルが発生し、急遽後輩と一緒にお弁当を持って山奥にある施設へ向かうことに。自然に囲まれた静かな場所で、復旧作業をしながら汗を流す中、ふと「これが最後の日なんだ」と実感が湧いてきました。こうして誰からも怒鳴られることもなく、気持ちの良い汗をかきながら穏やかな気持ちで最後の日を過ごせることができることに、不思議と感謝の気持ちが湧いてきました。

 現場から戻ってくると就業時間も過ぎていたため、残業していた数名の同僚にだけ挨拶をして、そっと職場を後にしました。
 あまり大々的な別れの言葉を交わすこともなく、こうして静かにフェードアウトしてゆく感じで30年間の幕を閉じたわけですが、これが自分らしい終わり方だと思いました。

 その夜、友人達が退職パーティを開いてくれました。
 大勢の友人だけで無く、娘や大阪に住んでいる息子もかけつけてくれて、楽しいお酒になりました。


読んでいただきありがとうございました。
次回は、「最後にどうしても伝えたかったこと」について書きたいと思います。


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