人生このままでいいのかと思い悩む40代後半のすべての公務員へ(その1)〜50歳から新しい挑戦への軌跡〜
こんにちは、ミヤコバナと申します。私は30年間、地元の市役所で職員として働いてきました。今年の8月末に早期退職し、現在は自分のやりたいことに挑戦しています。
このブログでは、公務員という安定した組織で30年間働きながら、50代を目前に「このままの人生で本当にいいのか」と深く思い悩んだ末、自分のやりたいことを見つけ、思い切って退職し、新しい挑戦を始めた私の体験談をお伝えしていきたいと思います。
自己紹介
私は人口が約19万人の地方都市に生まれ、高校を卒業後、大学予備校に行きましたが大学に入ることができず、その後1年間フリーターとしてフラフラと生活していていました。
当時は特にやりたいことも無く市役所の入ったのも、親父の勧めで採用試験を受けてみたら受かったみたいな感じでした。
私は第二次ベビーブーム世代と呼ばれる団塊世代であるため、職場にも年の近い同僚や先輩がたくさんいて、毎日のように年の近い同僚と共に現場での仕事がほとんどでしたので仕事は楽しかったです。
私は仕事中でも冗談を言いったりして、場を盛り上げるおちゃらけタイプでした。
その後、20代前半で結婚し、3人の子宝にも恵まれました。生活のために必死で子育てしていた時は、安定した生活が送れて、年休も取りやすい市役所に入ることができて本当に良かったと思っていました。
変わりゆく心の変化
この気持ちに変化が訪れたのは、40代中旬に入った頃でした。
共に働いていた同僚たちが次々と係長に昇格していく中、私はあまり成果を上げられないまま、後輩たちにどんどん追い越されていきました。
私の職場では、昇進すると賃金以上に責任や仕事量が増えるため、「ヒラ主任が一番の勝ち組」と言われていました。
それでも、後輩たちが上司となって自分に命令したり注意されたり、また自分の意見が通りづらくなったことで、このようなことは組織の一員として当たり前だと思いつつも、どこかで疎外感を感じるようになりました。
そこで自分のアピールのためコロナ禍の外出規制の際に猛勉強し、仕事に関連する難易度の高い国家試験(合格率17%前後)を受験し合格しましたが、それでも、私はヒラ主任のまま昇進することはありませんでした。
ミッドエイジクライシス(中年の危機)
こうして悶々とした気持ちで仕事を行いながら数年が過ぎていきました。
以前は冗談を言い合っていた同僚も責任のある立場になるとそうもいかなくなり、また毎年入ってくる新人達とも仕事以外の話は噛み合いません。
仕事とはそんなものだろうと思って過ごしてしましたが、この職場で定年退職まで働くイメージができなくなっていました。公務員は安定している分、レールに乗った生活が送れるので定年までのイメージがしやすいのです。
「自分の人生はこのままでいいのか?」と悩むことが増えてきました。
調べてみるとこうした気持ちは「ミッドエイジクライシス(中年の危機)」と呼ばれるもので、世界中の多くの男性が48~50歳頃に経験する感情のようです。
この時期が男性の幸せ度が最も低くなる時期だとも書いてありましたが、私も50代に差しかかり、自分の人生、この先どうすれば良いのか悩んでいました。
どちらの自分が本当の自分なのか
生活のために働いているとはいえ、窮屈な組織に縛られ、個性や感情を抑え込んで仮面をかぶりながら仕事をしている自分が、だんだん嫌いになってきました。
週末やプライベートの時間は楽しく充実した自分でいられたのに、仕事の自分と比較してしまい、どちらが本当の自分なのか分からなくなり、楽しいプライベートの自分が嘘のように感じることもありました。
しかし、自分自身と向き合い、人生という大きなフレームの中でこの問題を眺めてみた時、仕事とプライベートの時間を分ける境界線は存在しないことに気付きました。
どちらも私自身であり、すべての今ある状況は私が選択し行動している結果であるのだと理解しました。
つまり、自分がどんな時間を過ごすか、どんな人生を選び、どんな自分でいるかは最終的には自分次第だということに気づいたのです。
残りの人生を無駄にしないように
時間とは命そのものであり、有限なものです。これ以上、好きでは無い自分でいることをやめて、好きな自分になりたいと思いました。
幸い、20代前半で結婚したため子供達も全員独立し、親と同居であったため住宅ローンなどの借金もありませんでしたので、何が何でも安定した公務員で働けなければならないという状況ではありませんでした。
そんなわけで、もともと定年の65歳まで働くつもりはありませんでしたが、ではいつまで働くのかと問いに答えられるような具体的なプランもありませんでした。
もし、60歳で退職したとしても、それから新しいことを始めるには気力が衰えているだろうし、そこまで働いてしまったら惰性で65歳の定年まで働き続けてしまうのではないかという不安もありました。
辞めたいけど辞められない
いずれにせよ、年金受給されるまで市役所で働く気持ちがないのであれば、今ほどの給料は生活に必要無いとしても、どこかで働かなくてはなりません。
別の会社に再就職することを考えると、今のような条件の良い職場は自分の実力では難しいだろうし、そもそもこの年齢で再就職できる保証もありません。再就職を前提に辞めることを考えると、不安で頭の中がぐるぐる回ってしまいました。
いくら辛い苦しいと文句を並べても「安定」の引力は相当なものでした。
やりたいことを見つける
そこで、私は自分のやりたいことを見つけて、起業に挑戦しようと考えるようになりました。
これからの自分のライフワークとなるようなものを見つけられれば、市役所を辞める勇気が持てるのではないかと思ったのです。
人生を無駄にしたくない一心で、セカンドライフでは再就職ではなく、何か新しいことに挑戦しようと決心しました。
しかし、いざ「やりたいことは何だろう?」と考えてみると、何も思い浮かびませんでした。
こうして、やりたいことを見つけるための長い旅が始まったのです。
読んでいただきありがとうございました。
次回は、「やりたいことの見つけ方」について書いてみたいと思います。