見出し画像

「マイファミリー(第7話)」知らぬ人間関係と、知らぬ怨恨に振り回されているだけなのか?

先週、犯人の一味の人間と二宮が接触したことで、ドラマがラストに向かって動き出したと言えるだろう。だが、警察が、二宮たちに勘付かれないように静かにしているので、最終段階への前段階ということなのはわかる。

大体、二宮の部下、藤間爽子が犯人グループとわかり、今回はそのボスが高橋メアリージュンではないか?という流れに重きが置かれている。彼女を藤間との間の通話記録から、それを導き出したのは松本幸四郎。みなさん。ITのプロなのですよね。そこんところをもう少し前に出してもいい気もしますよね。IT関連の事件は、警察よりも民間がやった方が犯人に早く近づくとかね…。でも、それをやっちゃうと、似た様なことをやる奴が増えるとも考えられますしね。とはいえ、このドラマもかなり描いていいかどうかのギリギリをやっている感じ。「インビジブル」もそうですが、TBSは、このぎりぎりのところを描くのは何故なのでしょうか?視聴率のために、いや、射倖心を煽るために、こういう題材に向かっているのなら、結構危険な気がする。共に、オリジナル脚本ですしね。

それで、結果的には、濱田岳が、藤間とグルだったということがわかる。最後に出てきた写真は、かなり衝撃的だった。濱田は最初の誘拐の被害者ということだから、また話が面倒な感じになる。確かに、初回で濱田が誘拐に対して二宮にやたら協力する様は不自然だった気はするのだが、誘拐の被害者だったという事実、それを追う刑事だったという事実が投げられてからは、そういう流れはないと思ってはいたが…。

多分、ここからが脚本、黒岩勉の真骨頂なのだと私は思う。ネット内では「真犯人フラグ」という秋元康のオチがつまらないドラマと同じではないか?という噂も出ているが、秋元と黒岩を比べるなら、黒岩に失礼。黒岩は、視聴者に馬鹿にされるようなオチは作っていないと思う。

濱田の誘拐動機が、本当の犯人を捕まえるためだとしたら、警察までも疑わしくなってくる気はするのだ。そう、濱田はいろんなところに怨恨を持っている感じもする。そして、濱田の写真に写ってる奥さんって出てこないよね?誰が、何のためにこんな面倒な誘拐をおこなっているのか?マイファミリーという題名のファミリーは濱田のファミリーのことも含んでいるのかもね?

そして、現状で誘拐されていた、松本幸四郎の娘が監禁場所から逃げようとする画が入ったが、これで、誘拐が失敗すれば、完全犯罪の目は消える。10億円も全部払わないままになるわけで、そこで何が見えてくるの?大体、10億円を10日で支払うこと自体が変だと前回書いたが、それは、わざといろんなことがバレるようにするため?という考え方もできる。

まあ、複雑になってきたんだけど、その結果、「何が描きたいか?」というところで最後に視聴者が腑に落ちるなら、記憶に残るドラマにはなるかもしれないが、過程がいまいちダラダラなのは、もはや取り返しがつかないな。

いいなと思ったら応援しよう!

この記事が参加している募集