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「アイシー~瞬間記憶捜査・柊班~(第5話)」金融犯罪は、ある意味、狂気の中での妄想が産むものだと思うが、心より金が先に立つと止まらないと言うこと?

ラスト、犯人の小久保寿人の襟元を掴んで叫ぶ波瑠は、このシリーズの中で最も感情的な演技であった。ドラマ的にはターニングポイントだが、この感情的な波瑠をもっと見られることを期待する。綺麗な女優さんが表情を気にせずに演技にのめり込む感じは好きである。

前回、誘拐にあったという小久保だったが、それが狂言誘拐とわかり、彼の捜査にかかるが、結構、簡単に見つかってしまう。目撃者が写真を撮っていたりして、まあ、今風の追い詰められ方。そう言う意味では、昨今はスマホの登場で、何かあると写真を撮る習慣がある人も多いと言うことだろう。SNS なども含め、思わぬところで足がつく。だから、特殊詐欺グループなどは、いかに捕まらないようにするかで頭を練っていることだろう。

そんなことはともかく、今回は、それほどイレギュラーなこともなく、相棒を殺したのは小久保だと言うこともわかった。だが、なぜゆえに彼が裏切り者を「ユダ」と呼び、胸にその印の傷をつけるとか、証拠がわかりやすいようにしていたかは、説明がなかった。彼は聖書が愛読書だったのですかね。そう言う点で、脚本の無理がかなりある。

あと、その証拠になった凶器の包丁が発見されたのが実家の庭の土の中。スコップについた土を見て波瑠が気づくのだが、これ、カメラアイ関係ないよね。単に、細かく見た結果。このドラマ、波瑠のカメラアイが重要な要素だと思うのだが、もう一つ使いこなしてないのが気になる。

だいたい、この包丁を血がついたまま、土に埋めるって「バカなの?」投資ではそれなりの頭を使える人が、こう言うところではリスク回避もできないのは、今一つ犯人のキャラ設定がちゃんとできてませんよね。こう言う抜け作なのに、周囲の人から投資の話では「世話になった」とか思われてるところが変だとは思うのだが、最近は、私の周囲でも、信じられないような人がいるから、まあ、こういうのが現代的なのでしょうか?

と言うことで、事件自体は「なんかね?」と言う感じでしたが、小久保の妻役の小林涼子が、いつもの野暮ったい感じとは違って、なかなか愛を信じる可愛い役を演じていたのが印象的ではあった。最終的には裏切られるわけだが、その戸惑い方とか、いつもの彼女の演技とは少し印象が違っていた。どちらかといえば、佐津川愛美的なエキセントリックな役が回ってくることが多い彼女だが、こういう役ができると言うことは頭に入れておこうと思う。

やはり、フジテレビのドラマ、もう一つ勢いが無くなってきてますよね。


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