「恋はDeepに(第5話)」ファンタジーを成立させるための俳優力
先週までは、石原さとみの魚疑惑に「なんなんだ?」と思って見てきたが、今週の回で、石原が持っていた指輪が、綾野剛の母親のものだとわかり、その話の流れで、石原は綾野に自分のことを語り出す。ただ、魚だとは言わないところがミソなのか?
あくまでも、ファンタジーの世界である。こういう話を視聴者に納得させるのは結構難しい。もう、先週までで結構な数の視聴者は逃げているのではないか?なんで、夜の10時台に御伽噺を見せられなきゃいけないんだと思うところはある。こういう題材は、昔なら夜の8時台という感じだった気もする。
私も似たようなことを考えながら見ていたが、今週の告白のシーンで、なんか納得させられてしまった。多分、それは、石原と綾野という二人のそれなりの俳優がこれを演じているからなのだろう。脚本の稚拙さみたいなところも、俳優力は埋めてしまうのか?と感心してしまったりした。そう、この告白シーンで、後の流れが楽しみになってしまった。
そして、大谷亮平は、海中展望タワーを作る話の代わりに、海中の資源開発を発表する。そして、大谷に協力していた橋本じゅんが、その内容を石原に吐露して、大谷に掛け合いに行くが、結果的に罠にハマり警察に逮捕されてしまう。
そして、渡邊圭介も、なんかよからぬことをやっているようで、兄弟三人で、方向性がバラバラなので、このドラマの行く末で、いろんな施策がうまくいかないことが見えてはくるが、やっとなんかドラマに面白みが出てきた感じはする。
5回目まで見て振り返ると、あまり導入の部分がうまくなかった気がする。いっそ、海の中から話を初めて石原が人間に変身してしまうような形でも良かったのではないか?あと、海中の魚たちが迷惑してる様も欲しかった気はする。このドラマの本質が見えない初回だったということだ。
あと、綾野の性格も、もう少しキツい部分を続けた上で、恋に落ちていく感じにはできなかったのか?もう少しラブコメ的要素があってもいい気がする。そう、その話、結構真面目な内容のドラマなのだ。
あと、中途半端に出てくるYouTuberも納得いかない。まあ、今回の石原が入水するところがビデオに映っていたのは面白いが、その話は後に続かず、最後の記者会見に彼が出てきても、特に変わった事をやるわけではないので意味がわからなかった。こういうキャラクターの使い方が下手すぎる。
まあ、ドラマとしては、石原の可愛らしさだけで、十分持っていけるのだが、逆に考えれば、こういう中途半端なドラマに石原が出なくてはいけないのが問題なのだろう。
後半に向けて、少し複雑系にはなってきたのは面白いが、どうなることやらである。そして、今日の石原の入水シーンを見ると、そんな綺麗なラストも想像できなかったりするのですよね。