NIKEヴェイパーフライネクスト%
昨日、全国高校駅伝を見ていたら
全体の8割近くがピンクのシューズを履いていました。
私の職業柄、シューズシェアの推移について興味があるのですが、今回は、ナイキのヴェイパーフライネクスト%がどこまで100%に近づけるか?というところに注目していました。
今夏〜秋に起こわれた
MGCや箱根駅伝予選会や日体大記録会etc..
足元はほぼヴェイパーフライネクスト%やヴェイパーフライ4%でした。
最近の大学生や実業団の選手の着用率の高さから考えると、高校生もこの結果になるよな〜とTVを眺めていました。
来年の箱根駅伝。
きっとナイキの一人勝ちでしょう。
100%着用率の区間も現れるかも知れません…
今回の全国高校駅伝のハイレベルな記録。
ヴェイパーフライネクスト%を履かないと損と思えるほど記録が出ています。
そして勝機をみて仕掛けてくるナイキのマーケティング戦略の上手さも目立ちます。
トップ選手の影響や好奇心もあり
学生から市民ランナーまでナイキを使用する方が非常に増えてきました。
もちろん厚底シューズを履けば
誰もがすぐに速くなれるわけではないことは前提として、全国区の大会に出場してくるランニングエコノミー(効率的な走り)をする選手にとってみれば、走りの中で、ヴェイパーフライネクスト%を履きこなすことは決して難しくないと感じました。
実際に履いて思ったのは
前作ヴェイパーフライ4%から大幅にリニューアルされ、明らかにトップ選手だけでなく万人受けする仕様にモデルチェンジ。
速く走れるかは、私の実力では微妙ですが
より前傾姿勢をキープできるだけの筋力と走力があれば、容易に化けることは想像できましたし、何よりレースを走った後のダメージの少なさに驚きました。
私がヴェイパーフライネクスト%を履くメリットは、ここに尽きるなと。
逆にF1マシーン(ヴェイパーフライネクスト%)に一般人が乗っても、うまく操縦できないという例えは秀逸で、厚底シューズを履きこなすには、それに応じたスキルも必要になります。
前傾気味を保つヴェイパーフライネクスト%と薄底レーシングでは、走るフォームや接地が変わってくるので「シューズに走らされ、普段と違う動き(走り)になると尻付近の筋肉が張りやすく故障をする可能性がある」と安易な使用には警鐘を鳴らす監督や選手もいます。
ちなみに郷土の岡山の名門倉敷高校は
非ナイキで歴代4位の好記録で準優勝しました。(3区を走ったキプラガット選手は着用)
今夏のMGCや世界陸上などマラソンで一番結果を残している名門天満屋女子陸上部も非ナイキ。
倉敷高校の選手と天満屋女子陸上部の選手
ヴェイパーフライネクスト%を使用している選手はゼロ%です。
シューズばかりが注目されがちですが
本当に大切なのは競技への取り組み。
今年の倉敷高校の陸上部は
優勝校としての自覚を持って
練習ですれ違う時も礼儀正しく
本当に気持ちがよい挨拶をして
流石、全国優勝のチームだと感心していました。
自分から自信を持ってあいさつする▽チームの雰囲気を高める▽素直な心を持ち続ける▽練習を最後までやり切る▽自覚ある生活・交通マナー――の「優勝するための5カ条」を選手全員で考え、毎日、寮での夕食前に復唱してきた。
誰もが速くなる魔法のシューズは存在しない。
でも倉敷高校や天満屋が
あのシューズを履いたらどうなるんだろ?
往年の野口みずき選手がヴェイパーフライネクスト%を履いていたら、どんな記録が出ていたんだろ?と想像してしまう自分がいます。笑