子供に教えられたこと【キャリコンサロン編集部】
キャリコンサロン編集部からの、今週のお題は「子供から教えられたこと」。
妻が、国際交流の仕事をしています。1986年に、仙台で「ラボ・三井パーティ」を開設。その後、私の転勤のため、名古屋、そして現在、東京町田でも続けており、36年になります。
■ラボとは?
生徒のことを「ラボっ子」と呼びます。生後6か月くらいの幼児から大学生までのメンバーで、日頃は、英語を通して、皆で力を合わせ、コミュニケーション力を身に着けていくコミュニティです。ラボ・パーティの大きな特徴のひとつに「テーマ活動」があります。ラボ・ライブラリーを聴き,その物語をテーマに,子どもどうしで話し合い,協力して英語のセリフや流れを決め, 最後にみんなで英語劇を演じるグループ活動のことです。「テーマ活動」をとおして,子どもたちは豊かな母語と生きた英語,自主性や表現力,リーダーシップを自然に育むことができます。
最近は,「一人っ子」が多い傾向があります。ラボにくれば、お兄ちゃん、お姉ちゃん、弟、妹のような仲間が沢山できるわけです。ラボ・パーティでは,あえて年齢差のあるグループを活動の基本単位にしています。 年齢をこえた大勢の仲間と過ごすことで,子どもどうしがお互いに育て合い,その過程で, 個性や能力の違いを受け入れる力や思いやり,協調性といった社会力が育っていきます。
単なる英会話教室では無く、国際交流を目的としています。ラボっ子は、自宅で、CDの教材を聴き込みます。英語と日本語が交互に流れ、文字では無く、耳から自然に聴き取るため、いつのまにか、正確なヒアリング力が身につくことになります。
■国際交流について
ラボ・パーティは、希望者が参加できる「ホームステイプログラム(中学生または高校生)」を用意しています。北米・ニュージーランド・中国・韓国など世界各国で、実際の生活を体験しながら、 生きた外国語や異文化と交流できる体験は、一生の思い出となると同時に、自分のコミュニケーション力や勇気を試すチャンスです。語学習得の意欲に弾みがつきます。
コロナの影響で、このプログラムが2年間中止になり、せっかく参加を希望していたにもかかわらず、断念したラボっ子もいます。しかし、今年は、ついに3年ぶりに、国際交流プログラムが復活し、全国で約330名のラボっ子がプログラムに参加しています。
私の妻も「シャペロン(引率者)」として、11名のラボっ子と一緒に、米国ワシントン州に、現在滞在中(約1か月間)。参加者は中1か中2の生徒達です。当然のことながら、ほとんどの子供が、海外へ行くのは始めて。しかもひとりで、ホームステイをするわけです。英語も、決して流暢に使えるわけではありません。それでも日頃のラボ活動を通して、いつの間にか、ヒアリング力やコミュニケーション力が身についているため、多少のホームシックはあるものの、貴重な体験をして、たくましくなって帰ってくると思います。
1年間の高校プログラムも有ります。「三井パーティ」からも2名、今月から参加になります。いずれも女性です。ひとりは、先週、旅立ちました。米国ユタ州です。現地の高校で、現地の生徒達に混ざって、1年間通学します。もちろん、全て英語です。ホームステイ先でも、もちろん、全て英語です。
■最後に
妻の活動を、長年近くで見ていますが、「子供の潜在能力」は、本当に素晴らしいと思います。「テーマ活動発表会」では、練習の段階では、全くセリフが言えなかったラボっ子が、最後には、舞台でしっかり発表をして、びっくりさせられることがあります。
但し、その力を引き出せるかどうかは、親の影響も大きいと思います。幼い子には、自然にCDを聞かせる。するといつの間にか、子供は、その世界に入り、「CDをかけて」とせがんできたりします。
そして「中学生が、ひとりで、1か月間、外国人の家庭で過ごす」。これって、本当に凄いことだと思います。私自身、ロサンゼルスに1か月間、ホームステイした経験は有りますが、それは大学生の時でした。
私の二人の娘も、妻の「ラボっ子」として育ちました。長女は、中1でアラスカ。そして高3で1年間、同じアラスカに留学。次女も、中1で、ウイスコンシン州、高3で、カナダのプリンスエドワード島で、1年間過ごしました。そして現在4人の孫もラボっ子です。