【コラム・エッセイ】「あなたはセルフレジ派?セミセルフレジ派?通常レジ派?」
急速にデジタル化が進んできているような気がしませんか?
マイナ保険証やらキャッシュレス払いなど、上手にデジタル化を取り入れられている人は便利で楽になったかもしれません。
問題は上手に取り入れられない人です。
そういった人たちにとってはストレスとなってしまいます。
特に高齢者に多いようです。
スマホですら上手に使いこなせていないのに、
「これ以上デジタル化したらパニックになってしまう!」
と、憤りを感じたり苦痛に感じたりしている高齢者も居ることでしょう。
急速なデジタル化にはいくつかの理由があると思いますが、一番はコロナ禍が影響したように思います。
あの時はソーシャルディスタンスで、できるだけ人と接しないことを主としていました。
特に買い物でのレジ支払いがセルフレジ化に進んだのは、コロナ禍の影響と言えるでしょう。
私の住んでいる地域は都会とは言えないことから、都心に比べるとまだそれほどデジタル化していない方かもしれません。
それでも、この2~3年の変化は急激だったように思います。
先日ついに私もスーパーでセルフレジを利用することになりました。
それまではセミセルフレジといったものを利用することが多かったです。
セミセルフレジはバーコードでピッと商品を読み取る作業をスーパーの店員さんがやってくれます。
会計は専用の機械(タッチパネル式)を使って消費者が行います。
これくらいなら、銀行のATMを利用するような感じなので、それほど難しいものではありません。
しかし、日頃から銀行のATMも上手に扱えない人にとっては
「セミセルフレジなんて高度で扱えない!」
と思ってしまうようです。
さらにセルフレジともなれば、商品のバーコードでのピッも自分でやらなくてはなりません。
もっと高度となってしまうことでしょう。
一度やってしまえば難しいものではなく、だんだんと取り扱いも慣れていくものですが、最初の一歩を踏み出すには勇気がいります。
最初の一歩は一人ではなく、身近な親族などと一緒にやってみるといいかもしれませんね。
それなら多少は不安も軽くなります。
私の身近な高齢者は機械の操作よりも、後ろに並んで待っている人たちからの圧が気になるそうです。
たしかに、並んで待っている人が居ると思うと、
「機械操作もテキパキとやらなくては!」
「迷惑をかけてしまうのでは!」
と焦ってしまいます。
焦れば焦るほど、簡単な操作でも間違ってしまうこともあるでしょう。
日本は高齢者人口が多く、元気な人は自分の足で買い物に行けます。
そういう人たちにストレスを感じることのないようにデジタル化を進めるには、負担や不安を感じる人たちの意見もしっかり取り入れることが大事です。
先日観たテレビ番組で、とある地域のスーパーでは高齢者専用のレーンを設けていると紹介していました。
ゆっくり会計をしたい人のレーンです。
このレーンには会計にいくら時間がかかってもいいよ、という人たちしか並びません。
なので、後ろに並んでいる人たちを気にせず、自分のペースでセルフレジを使うことができます。
急いでいる人やその他の人たちは通常のセルフレジレーンに並ぶというわけです。
これは良いアイディアだな、と思いました。
誰でも歳をとります。
思ったように身体が動かなくなることもあるでしょう。
急いでやっているつもりでも動作が遅くなってしまうのは仕方のないことです。
誰もが気軽にセルフレジを使えるようになって、スムーズな会計の流れができるようになったところで、そこで初めて
「デジタル化に成功した」
「デジタル化のメリットがあった」
と言えるようになるのではないでしょうか。
余談ですが、初めてセルフレジを使った私。
思っていたよりスムーズに会計ができ、バーコードでピッとやるのが楽しく、
「またやりたい!」と思いました♪
セルフレジ。
考えようによってはレジスタッフ体験(お仕事体験)を無料でしているような感じでお得かもしれません!(ポジティブ思考・笑)