変わったのは、私か、彼女か
少しだけ、愚痴らせてほしい。
先日、高校時代の旧友と会った。
本当に数年ぶりの再会だったのでドキドキもありつつ、緊張していた。
ーーーーーー彼女と最後に会ったのは、数年前の旅行だった。
数日間の旅行で、彼女は基本「どこでもいいよ」派なので、私が行きたい所をリストアップして相談しつつ巡らせてもらったり、行先の手配をしたりした。
彼女が飛行機で気分が悪くなってしまったり、私が美術館のチケットを忘れたりしたりして迷惑を掛けてしまったこともあったが、私としてはすごく充実した旅行だったな、と思って帰りの飛行機に乗っていた。
が、私の旅行の思い出は彼女の最後の一言で大きく変わることとなる。
「これだったら彼氏と過ごしたかったな。」
私は軽く、信じられなかった。
仮にも5年以上の付き合いの友人の口から、こんな言葉を聞くとは。
そんなにこの数日間、嫌だった、、、?
気づけなくてごめんね、、、?
何か気が回らなかった部分はあったのかもしれない、彼女を不快に思わせてしまうところがあったのかもしれないが、目の前で言わなければいけないほどだったのだろうか。
そんなことを言われたショックと、そんなことを言わせてしまったというショックとで、学生時代頑張って貯めた数万円をかけた旅行は、私の中でなんとも言えない思い出となった。
それから数年、さすがに何か聞き違いだったかもしれないなと思いながら過ごしていた。
今回はランチと、その後軽く飲みにいくことになっていた。
ランチではたわいのない世間話と最近の話をして終わったが、飲みの中で彼女は言った。
「それでこれからどうすんの?彼氏とか結婚とかさ。」
、、、、、えー、と、、、???
あなた、私の母親か親族か何かだっけか?笑
これは、私は今独り身と知っての台詞だ。
彼女には最近同棲を始めた彼氏がいる。
さすがに衝撃的で、数秒間言葉が出なかった。
私はマイペースだし、彼女なりにお節介というか、気を利かせて言ってくれたのかもしれなちが、それでもさすがに気分が良くはなかった。
「数年会っていなかった友人にそれを聞く…?私がそこでどう返したとしても、いい雰囲気にならないのだけは分かるよね……?
というか、言い方ってあるよね…?」
なんて言えるはずもなく、もはやなんと返したかは記憶があまりない。
なんかそれとなくはは、と流した気がする。
私が気にしすぎなのか、彼女が無神経なのかは分からないが、少なからずともまた会いたいと言う気持ちは消え失せてしまった。
出来れば、もうこんな惨めな気持ちにはなりたくないな。
色々な感情がごちゃごちゃになり、またなんとも言えない気持ちで帰路についた。
ーーーー恐らく、変わった。
私も、彼女も、世の中も。
お互い過ごしてきた環境が違かっただけの話。
もうこれでこの気持ちも捨てよう。
ーーーーありがとう。
友だちになれて良かった。
これからも、近くには居られないと思うけど、応援してるよ。
元気でね。
この言葉に嘘偽りは、ない。
ーーーあたまの片隅に、学生時代のたわいも無い会話で笑っている私たちが少しだけちらついた。