【イベント報告】こどもの未来は、まちの未来
7月29日、株式会社インテグレーターズ代表取締役の渡部健介さんに、ランブリッジのBUSITUコミュニティ内で毎月1回実施している「YOGO塾」にてお話しいただきました。
テニスコーチ・実業家としてグローバルに活躍しながら、石川県七尾市の小中学生のテニススクール「CLUE」を通じてグローバルで活躍する人財/人材育成に努めていらっしゃいます。
今回のnoteでは、お話いただいた内容を一部抜粋してご紹介いたします。
CLUEとは https://www.facebook.com/CLUE-2047500792143657/
CLUE/グローバル人材をテニスを通じて育成するテニスアカデミー
グローバル人材育成をテニスを通じて取り組み、長期的な視野で次世代の子供達を育成していくテニスアカデミーです。
- プロテニスプレーヤーとして世界を舞台に戦いたい
- 心身共に強くなりたい
- 何かに挑戦してみたい
- よく分からないけど、広い世界を見てみたい
- 世界とつながってみたい
そんな想いをもっている選手たちと共に、ボールを打つことだけが成功ではなく、テニスを通じての挑戦を繰り返しながらあらゆる分野の教養を取り入れ、世界を基準に物事を捉えて問題解決に挑む能力を養います。
広い「世界とつながるテニスアカデミー」です。
Q,石川県七尾市の子供たちにはどんな魅力がありますか?
まず第一に、純粋で、擦れていないですね。
七尾に行くと自分が子どもたちからエネルギーをもらっている感覚です。
よそ者の自分が、七尾に縁をいただいてから5年。今でも自分の取り組みを地域で受け入れてもらえているかというと、実は6:4くらいでまだ反対が強いです(と感じます 笑)。
何度も(七尾にいくことを)辞めようと思ったこともあるし、2度と行くか!と言ったこともあるんですけど、七尾に行くと子どもたちは一生懸命やっているし、「今度はいつ来てくれるんですか?」と純粋な目で言われるので、やっぱり、行っちゃいます。
一方で、東京の子どもたちはとにかく 忙しい という印象です。塾とかテニスとか。どちらかというと、親にコントロールされている。親の時間を軸に動いているというのが現状なのかもしれません。
その点、石川県の子供たちは自由。それは時間だけでなくて、親が自由にさせてくれている、育成しやすい環境だと感じています。
Q,選手たちと接する中で、意識されていることはありますか?
純粋さや自由がある一方で、挑戦する環境が少なく、圧倒的に競争が生まれにくいというのはもったいない。 そんな課題を私自身も七尾で過ごして体験したこともあり、CLUEはその挑戦する環境や七尾では味わえない経験を選手たちにしてもらえるよう意識しています。
競争が在る場所には、心の摩擦が起きる。
「心の摩擦」は成長には必要だと考えています。切磋琢磨し、挑戦したり、泣いたり、喜んだり、そういう境遇をなるべくたくさん体験すること。
地域だけに留まると刺激が少なすぎるので、そう言った意味でも、東京や海外を知っている自分が刺激となったり、みんなを外に連れていって、新しい出逢いをつくることが大切だと思っています。
人との出逢いが可能性を開くきっかけとなることが多いですから。
純粋で自由な地域の子ども、同世代の子供・大人、言語も関係なく、多様な人と出会いのきっかけを作っていくことが自分の役目と感じています。
Q,昨年七尾に伺った際「素晴らしい人の人生をトレース(形跡をなぞる≒疑似体験)しなさい」と伝えていたことが強く印象に残っています。また、子どもたちが出来事や自分と向き合っている姿に感動しました。
向き合うことができるのは、七尾の子供たちの純粋さ、素直さがあるからだと思いますよ。
人生は1人に1本ずつしかないですから、自分以外の誰かの経験を聞いたり、対話することでその相手の人生を擬似体験することは、子どもたちにとってとても重要だとおもっています。
人以外でも、何かの歴史を知って自分のこととして向き合うことも一つですし。それがどう響くのかは、やっぱり子どもたち次第なんですが。
少し話が逸れるかもかもしれませんが、シンガポールでテニスコーチしていた時にすごく真似をするのがうまい人がいたんです。
真似するというのは日本ではあまり良い印象はないかもしれませんが、シンガポールは中国に近いこともあって、真似に対して肯定的です。
オリジナリティを考える前に、真似をしてみる。
それは人生を彩ることだと思います。だから、トレースは大切なんです。
Q,選手との関わり以外で大切にしていることはありますか?
「三者一体」はとても大切にしています。
選手・コーチ、そして親御さんですね。
七尾の親御さんは素晴らしくて、子どもを尊重してくれるのでとても感謝しています。
選手とコーチがうまくいっていても親のエゴで育成がストップしてしまうということはよくあることですから。(もしかすると、企業でも起きていることかもしれませんが。)
三者一体。
選手・コーチ・親この三者のバランスを保つためには、やはりコミュニケーションですね。バランスがおかしくなる前に、親御さんともしっかり対話してくということが重要です。
選手は幼くても物事の本質を理解してます。
もちろん親御さんも、お子さんを大切に思うからこそなので、そこはしっかりと対話をして、一番近くにいる親御さんの支援を選手が受けることができる関係性を築くことは今後も大切にしていきたいです。
Q,コーチとしての想いを聞かせてください。
まず自分が純粋にやるということですかね。一つ一つを100%。
テニスもマネジメントも。
物事を育てたり、丁寧に前に進めること。
的を得た取り組みか
的を得た努力ができているか
正直であること
純粋だから素直で謙虚であること
これは、自戒も込めています。
挨拶、感謝できるはもちろんのこと、自分に素直であること、挑戦すること、知らないことに足を踏み出すこと。
これは、大人である自分がまず体現していきたいことでもあります。
Q,BUSITUを通じて、行いたいことはありますか?
今のこの状況だからこそ、オンライン飲みしたいです!
子どもたちはアクエリアスでぜひ参加を。笑
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およそ1時間。余吾と渡部さんの対話の中で、私たちもたくさんの気づきがありました。誰かの人生やお話を聞くことを、「トレース(疑似体験)」と考えて聞くことは、今まで意識出来てなかったことです。また、「真似ること」も改めて自分を成長させる大切な方法だと感じました。
そして、子どもの未来をつくるのは、大人の関わり方、向き合い方が最も重要な要素のひとつなのではないかと考えさせられました。
渡部さん、貴重なお話をありがとうございました。
次回のYOGO塾は8月30日 槙島 貴昭 さんです。
→ 開催日時が8月31日(火)21:00に変更になりました。
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