はじめての付き添い入院
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「付き添い入院」と検索ワードに入力すると、予測候補で「辛い」と出てくる。コロナ禍の中、まさか自分が1週間も付き添い入院するとは思ってもいなかった。
まるりには生まれつき乳児血管腫(イチゴ状血管腫)がある。目立たないところではあるが、本人が将来気になったら可哀想なので治療することにした。乳児血管腫については前回のnote↓で書いているので、今回は付き添い入院に必要な持ち物、あって便利だったもの、苦労したこと等書いていく。
1.付き添い入院に必要なもの
付き添い入院とは病院の個室に子どもと一緒に入院することだ。まず病院によってあるものが異なると思うので、個室にどういうものがあるのか・ないのか、オムツは持参か、離乳食は出るか、院内にコンビニや売店等買い出しに行ける場所はあるのか等、子どもに必要なものと自分が必要なものを必ず事前によく確認することが大切だ。
今回はコロナ真っ只中だったので、付き添い入院は両親どちらか一人、付き添い人の院外外出禁止(下のコンビニへ短時間の買い出しのみOK)、子どもの外出禁止(個室から一切出られない)、面会禁止(病棟の入り口で一瞬荷物の受け渡しのみOK)というかなり厳しいものだった。
気分転換と言えどコンビニに行ったらどんな症状の患者に合うかわからないし、まるりはほぼ母乳で育てているので、毎食コンビニ飯だと乳腺炎まっしぐらだ。幸い夫が育休中だったので、毎日ご飯(夜と次の日の昼用おにぎり2個と適当なおかず)と洗濯物の持ち帰りをお願いした。
実際に持っていったものは以下のリストにまとめた。頑張って書いたので参考になれば嬉しい。ちなみに当日はキャリーケース2つ、手提げ袋2つ、マザーズバッグ(まるりを添えて)と今までのどんな旅行よりも多い量だった。夫がまるりと荷物を少し持ってくれ、病棟の入り口で数回に分けて受け渡しをした。入院時は絶対に手伝ってくれる人がいた方がよい。
2.あって便利だったもの
上の入院グッズのリストにも既に書いているが、特に便利だったものは以下のものだ。
1 靴下 まるりの靴下。ヘマンジオルシロップの開始時と増量日には24時間モニターを付ける。足につけると蹴って取れてしまうのでかなり役立った。
2 バスチェア 個室には自宅の様に安全に座らせられる場所がない。離乳食をあげる時や自分の食事中に座らせる椅子として役立った。
3 ジョイントマット 個室内は土足なので裸足で歩けない。ベッドからソファに移動する時に毎回サンダルを履くのが億劫だったので、通路として2×2で敷いた。シャワー室から出る時の着替え場所としても便利。
4 電気ケトル キッチンなど当然なくレンジもない。個室は寒かったが、ケトルのおかげで部屋を出ずに温かい飲み物が飲めた。必須。
5 レンジを使わなくてよい食料 まるりを残したまま部屋を出なければいけないので、外出のタイミングがとにかく難しい。1週間で院内のコンビニまで行けたのは2回だ。なるべく外に出なくていいように、1Lの牛乳やフルグラ、2Lペットボトルのお茶、魚缶など色々持ち込んだが良かった。
6 モバイルWi-Fi 元々借りるつもりはなかったが、たまたま家のネット回線の関係で借りていたものがあったので持って行った。部屋から出られないまるりは気分転換の方法が少ない。Youtubeでまるりがお気に入りの動画を見せたり音楽を流したりしていた。
3.苦労したこと、大変だったこと
付き添い入院のブログ等を読んでいると、子どもから24時間離れられないことをストレスに感じると書いてあるものが沢山あったが、自分の場合は一緒にいること自体よりも、部屋から出せないことが大変だった。
家の中ではまるりを片腕に抱きながら(当時7kg程度だったので片腕で何とかなる)家事ができていたが、入院してしまうと個室以外どこに行くにも一緒に連れていけない。外の共用部におにぎりをチンしに行くのも、夫から病棟の入り口で荷物の受け渡しをするのも、まるりが寝ている隙に急いで済ませるしかないのだ。数分位目を離しておいても大丈夫なのではと思う方もいると思うが、まるりは当時寝返りはすぐしてしまうが寝返りがえりが出来ず、うつ伏せの状態で頭をあげて一人遊びも出来ず、放置すると窒息する危険があった。
何かあっても病院側ですぐ気づいてもらえない気がしていた。親が部屋から出る際はカーテンと入り口を全開にして、泣き声が続いたりモニターを付けている日は心拍数が低下したら看護師がかけつけるとのことだったが、周りにも沢山の子供たちがいるし、夜は看護師さんの数も多くはない。モニターの酸素飽和度は暴れたり蹴ったりすると外れやすく、正しく計測できずに80位まで簡単に落ち込む。周りでも一日中どこかしらでモニターの異常音が鳴っていた。(正確に計測できている場合、90を切ると呼吸不全だそうだ)実際荷物受け渡しの時に10分位外した日があったが、戻るとうつ伏せの状態で戻れずに必死に泣いていることがあった。誰も来た形跡はなく、心拍数が低下しない限り、どんな状態でも気づいてもらえない(そんな暇はない)のだろうと思った。モニターは1日ごとにつけていたので、そういうこともあり、外している日に部屋の外に出るのは更にストレスだった。
脱衣所などもないので、シャワーも大変だった。自宅であれば脱衣所にまるりを置いて様子を確認できるが、シャワー室を出るとすぐ通路なのでそれはできない。通路にジョイントマットを敷いてまるりをバスチェアに座らせた日もあったが、床を触りそうになったのでやめた。寝ている時間にこっそり入れた日もあった。最終的には看護師さんにお願いして10分位部屋で見ててもらった日もあった。正直これが一番楽で助かった。
もう一つ、まるりが「寝られる」時間がほとんどないのが大変だった。看護師さんやお医者さん、薬剤師さんや清掃の方などこまめに人が来るので、授乳して遊んで寝かしつけてようやく寝たと思ってもすぐに起きてしまう。また、落下防止のためベッドの柵を一番上まで上げるように厳しく言われていたが、ベッドの柵がとにかくキーキー軋む。そして起きる。ベッドの柵に対してあんなに敵意をむき出しにしたのは人生で最初で最後だと思う。いつもなら30分から1時間位は寝るタイミングでも、10分程で起きてしまうことがままあった。
何にせよ私の場合は1週間で無事退院することができたが、自宅に比べるとやはりかなり不自由だった。唯一、離乳食が10倍粥+3種類のおかずと非常に豪華だったので、順調に進んだことは非常によかった。自宅に戻って夜まるりをベビーベッドに寝かせ、自分もベッドに横になって、ようやく現実世界に戻ってきた様な気分でほっとした。付き添い入院、できればもうしたくない。
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