オタクの妊娠 エピソードシックス




※妊娠が懲りずにまたコンサートへ行っています。




前回のコンサートを終えて2.3日の仕事はからだバキバキだしドンピシャで新人が2人入ってきてて研修が必要だし、更には新システムの導入やら何やらもあるしで弊社は色々忙しくあっという間に週末になった。うちの職場は7時間労働、わたしは定時即退社人間なのでなんとか大丈夫だが、8時間労働の妊婦さんは本当に毎日しんどいだろうなと思う。皆さんいつもお疲れ様です。


赤は相変わらず毎日ドスドスと腹を蹴りまくっている。「多動にはマグネシウム」というのをきいて気休め的にサプリを接種しているが、さてどんなもんだろうか…という気持ちである。なんか全然ずっと蹴ってくるけど…。ちなみに色んな栄養素が不足しがちな妊婦には、サプリは鉄やら葉酸やらビタミンB群がおすすめで、初期は特に葉酸が欠かせないらしく、妊活時から推奨されている。わたしは今こむら返り対策も兼ねてカルシウム&マグネシウム、初期に買った大容量の葉酸を飲んでいる。今のところこむら返りはない。これからもないとありがたい。



そして4回目の妊婦健診があった。今回は珍しく配偶者の都合もついて一緒に行くことができた。いつも検診にはひとりで行き、帰ってから自宅でエコーの動画を流しながら簡単にしか説明できなかった部分を、来院してもらえば直接先生からきくことができたのでとても良かった。正直自分のうろ覚え説明はアテにならないし。エコーの結果としてはとっても順調とのこと。自分自身の体重がたいして増えてないことを結構気にしていたが、特に何にも言われてないので問題ないということだろう。赤の体重は750gで週数相当。動きがいつもよりおとなしめで、配偶者も残念がっていた。とはいえ心臓は元気に動いていて、顔をうつしたときに口だけはパクパクしていたのがかわいかった。この日は病棟の方で処置が長引き診察が詰まっていたので結構待ち時間もあり、待合室は混雑していた。病棟の妊婦さんがどんな状態だったかは知ることはないが、どうか無事に処置を終えられていたらいいなと思った。妊娠してから妊婦さんをみると仲間意識が勝手に芽生えるようになったのでどうしてもそう感じる。



先週悩んでいたお腹の張りについて一応相談したが、赤が大きくなっている時期だから生理的に張ることがやっぱり多いらしい。今落ち着いてるならまず大丈夫とのこと。あんまりにも続くとか出血があるとかであれば、迷わず受診するように指示された。次の検診は3週間後。わたしは今23週目で、今まで検診は4週ごとだったが、24週からは基本的には2週ごとに変わるらしい。そして次は糖の検査があるらしく、これに引っかかるとインスリン注射生活が待ち受けているらしい。震えて待とうと思う。



そしてその翌日(翌日?!!??なんと前回コンサートより5日後)わたしはAぇ! groupのデビューコンサートへ出掛けた。今回の会場は有明アリーナ。どう転んでもちょっと歩かなきゃいけない僻地である。タクシーを使えばいいのだけれど、毎日それくらい歩いてるので10分くらいなら歩くよという気持ちで新豊洲駅から歩いて会場へ。台風一過で暑すぎてびっくりした。横アリのときと違って秒で髪の毛のセットが崩れたけど多分正門も汗だくだろうしまあいい。お揃いだね。



今回ははじめての着席ブロック。2階席、左右列上手側のバクステ寄り(?)の1ブロック1~5列目の席の一帯が有明アリーナでは着席指定になっていた。有明アリーナは3.4階がありそこはバクステも見えないことがあるそうなのでそこに飛ばされる可能性を考えるとかなり近くの席を予約できたようなちょっとお得な気分になった。今回田の字ではなく、バクステ側半分は外周がない構成だったためちょっと残念だったが、その代わりアリトロがすぐ近くを通ってくれた。ただバクステ側にも花道があれば花道5列目だった。今後コンサート構成は全て田の字にしろ。まあ横花はすぐでメンステは遠いがセンステは見やすかったのでヨシ。正門は比較的上手が多かったので助かった。



檻から解き放たれる演出でお目見えした5か月ぶりの正門はシュッとしていた。なんかスマートになってた。忙しくてむくむ暇がないのかもしれない。顔が短くて腰の位置が高くて好き。声が太くて好き。今回コントコーナーは無くMCも気持ち短めだった気がする。その分曲数が多かった。まだシングルは1枚しか出していないのでコーナーでの先輩の曲も多く、Jr.からデビューしたてという感じのコンサート。これから曲がもっと増えて、上半期新人賞を獲得した予算をふんだんに使った輝かしいコンセプチュアルなステージをつくることができるようになるんだろうなと思うと嬉しくなった。オレンジの彼の不在につき、Jr時代の曲は歌詞を変えて歌割りを変えて、楽器の担当者を変えて披露された。変わっていくものもあるけれど、変わらない、もしくはそれ以上の彼らの熱量とやる気と覚悟を感じて目頭が熱くなった。ここが出発点だよな。



オープニングの衣装は彼ららしいモノトーンの毛皮があしらわれていてこれぞと叫びたくなった。次に出てきた今までになかったパステルピンクのジャケットの衣装はポップな曲も多い今回のツアーにぴったりでとてもかわいかった。去年の全国ツアーで披露したメンカラスーツは色褪せないし、私服っぽい装いもアコースティックのバンドスタイルに映えていた。正門はフレアパンツがとても似合うからまた履いてほしい。そして《A》BIGINNINGではデビュープロモーションでさんざん印象付けてきたイメージカラーの赤と黒。派手でワイルドめでボルテージがあがった。オープニングがこれじゃなくて毛皮衣装でのFireBirdというところもいいなと思った。



改めてデビューしたんだなと思った。コンサートが終わってから、楽しい気持ちと同時に沸き上がっていた「こんなに才能溢れるひとたち、これ以上何をしたら報われるのだろう。」という悔しさはもう感じることはないんだな、と清々しい表情で自らが出演するサタプラのテーマソングを歌う正門を見てしみじみと思った。リチャはセンステからバクステまでひとりで5ヶ月練習したベースをソロで見事に披露して回っていた。晶哉ちゃんのボーカルはさらに安定して、こじまはまた度胸がついたように思えたし、誠也くんはひとりでセンターに立っていた。去年から全部が変わった。5人で立つデビューツアーは素晴らしかった。わたしが振り向くことはもうないし、彼らもそうだ。今日ここに来れて良かった。お腹の赤、頑張ってついてきてくれてありがとう。振り回してごめん。(離れるのは不可能)



余談だが前半はJr時代のセクシーめな曲や正門のねちっこい落ちサビが光る曲、正門が意味ありげに「いい?」と我々になんか尋ねてくる曲など目白押しだったが、お利口な我が赤はその間ずっと微動だにせず眠っていた。が、後半の明るい曲やバンドコーナーでは楽しそうに跳ねていた。とっても気を遣える優しい赤である。本当にありがとう。ギターをかき鳴らす正門がいちばん最高だよね。


ちなみにトロッコでは正門を近くで見るだけで終わってしまったが、リフターが近かったときにわたしとその隣の正門坦にまとめてご挨拶お手振りをくれた。多分。ありがとね。締めの挨拶はまさに正門らしい丁寧で誠実な言葉だったことにわたしはいちばん感銘を受けた。そういうところ、なんにもかわらなくて大好きだよ。実直な男。



総評として着席ブロックはとても楽だった。立ったり座ったりがないだけで全然違う。立って騒ぐのがいちばん楽しいけど、これはこれでいい。ただし有明アリーナ、何かすごく揺れた。わたしは割りと平気だったが、苦手なひとは気持ち悪くならないように対策はした方がいいかもしれない。あと前回も思ったが絶対に昼公演の方がいい。朝が弱いひとは微妙かもしれないが、夜公演より電車も混まないし、帰りは休み休みでも遅くならない。夜公演に入るのなら、近くにホテルをとった方がいいかもしれない。



さて、これでわたしの今年の現場は終わった。結果として、妊婦でも健康に楽しめた。でもそれは周りの気遣いによるものが大きい。まず参加するのには家族の理解が必要だし、連番したふたりともとてもわたしの体調に配慮してくれた。何より自分自身が感染対策、体力作りもして備えなければいけないと思う。でもホルモンバランスや妊娠時期などは運もある。少しでも不安があるひとはやっぱりおすすめできない。わたしは強欲で諦めきれなかった、かつ妊娠中期でわりと元気だったので無事に終えることができた。この相変わらず変な妊娠というシステムにまずは慣れてからがいいと思う。何か参考になれば幸いです。



次回恐らく里帰り出産の準備のための帰省。つづく。







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