オタクの妊娠 エピソードファイブ






※妊婦がのこのことコンサートへ行っています。





なにわ男子のコンサートを控えた週末。前回のnoteでのパニックはどこへやら、というくらいわたしは至極落ち着き、穏やかに仕事をしメシを食べ夜はぐっすりと眠っていた。


妊婦アプリの掲示板で同じ悩みを持つひとたちと交流したり、フォロワーに眠れない時の対策を教えてもらったりして心を落ち着かせ、比較的夜がしんどかったつわりの頃から恒例になった朝風呂はやめて夜に足湯+シャワー、もしくは入浴に変えてからだを温め、入浴後に簡単なストレッチをして寝る前は読書をすることにし、多くの妊婦さんが絶賛するU字?コの字?のデカ抱き枕を導入したりと色々対策したからということが大きな要因だ。ちなみに枕はめちゃくちゃ使い勝手がよく配偶者も隙あらば使っている。授乳枕にも使えるということで一石二鳥か三鳥くらいになった。

ハグミンというやつ。ベロアはこの時期暑そうなのでコットン素材のカバーにしました。


あとはまぁやっぱりホルモンバランスも大きいかなと思う。激しい時期が落ち着いた感じがした。生理と一緒で波があるってことは何となく理解したから、これからまたあの恐ろしい時間が襲ってきても慌てずに過ぎ去るのを待てたらいいなと思う。と言いつつその時になったら多分またパニックになるだろうけど。そういうのを繰り返すものだと思うから、そんときはそんときでまた周りに多少迷惑をかけよう。(?)



眠れるようになったのはいいが、何だか妙にお腹が張る日々が続いた。研修中の22歳の女の子の歩幅に合わせてスタスタ歩いたからなのか、少し歩くとお腹の下の奥が引っ張られるような感覚に襲われていた。そういう時は横になったり座ったりしなさいとネットに書いてあったので実践したけれど、なんとなく突っ張り感が抜けない。「お腹の張り」というのは妊婦に付き物で、妊娠中期は子宮が大きくなるので円靭帯というのが引っ張られることで起こりやすいらしい。これが長く継続したり、激しい痛みを伴ったりする場合は「切迫早産」という子宮口が開いて赤が出てしまいそうになっている状態の可能性が高いという。わたしはビクビクしながらことあるごとに座ったり横になったりして休みまくっていた。


「ほっぺくらい張ってる」が全然大丈夫、「頬骨辺りくらい張ってる」はちょっと張ってる、「おでこくらい張ってる」はかなり張ってる、という目安らしいが、何をしてても頬骨~おでこくらいの張りはある。怖すぎる。歩くと何か苦しい。痛みはない。でももしかしたらこれはコンサートやばいかも…と思った。朝起きて無理だったら仕方ないと思いつつ、気休めにコンサート前日はお風呂でよくからだをあたためて早めに寝た。



いざ当日、目覚めたらお腹はほっぺくらいの柔らかさになって、歩いても全然しんどくなくなっていた。アドレナリンが出ちゃってるのか?と思ったがお腹は柔らかいから大丈夫そう。なにわ男子がすごいのか、わたしのからだがすごいのか、一旦子宮がいい感じのサイズになったのか。わからないけれど落ち着いたので、とにかくわたしは妊娠して以来いちばん気合いを入れて化粧をした。なんかめっちゃかわいかった。



結果コンサートはめちゃくちゃ楽しかった。「ゆっくり歩く、疲れたら座る、無理しない」を大事に挑んだが、驚くほどいけた。今回は着ブロではなく、ありがたいことにアリーナ(横アリなので正しくはセンターブロック)だったのでずっと座って観るということはできなかったが、隙を見て座るのは忘れないようにして、これはなにわ男子たちも推奨してくれたが水分だけはグビグビ摂った。意外と尿意は大丈夫だった。スタンドではなくアリーナなので色んなステージを行き来するメンバーの方向を向くのにからだを回転させることが多く、1回だけよろけかけたけた。そういうときに助けてくれて、ずっとやさしく気を遣ってくれた同行者には本当に感謝…。LOVE。-5℃タオルみたいな名前の使い捨てタオルもすごく涼しくてよかったので夏現場にはおすすめ。


今回の席は花道とバクステがとっても近く、その上大切な曲での西畑立ち位置を去年に引き続きドンピシャで引けた。というか同行者に引いてもらった。しかも何か…その時西畑さんはわたしとおそろいの服(柄だけ)を着ていてガチで沸きました。大好き。ずっと見ていたい。現場でこのひとのパフォーマンスをみているときの沸き上がってくる気持ちはなににもかえがたい。



演目の詳細は書かないが、巧みな構成だった。全体的に去年のツアーのような派手さは無いけれど、オープニングから選曲も曲のアレンジも素晴らしく、コンセプトが常に静かに主張していた。「アルバムを引っ提げたコンサート」としてとても完成度が高く、彼らが今年明確に力を入れている部分は恐らくはいったひとなら一目瞭然で、拙い部分も見えたがその努力を目の当たりにしわたしはどうしようもなく心が震えた。衣装もパフォーマンスもぜんぶぜんぶこだわりを感じて、かわいくて美しくて、全てがひとつの作品として繋がっていた。3年前のデビュー発表のコンサートとの対比もあって粋だな~!と興奮したし、大事な発表のあった地で今回も「サブスク解禁」と「アジアツアー」という大きな出来事を一緒に喜べたのが嬉しくて、なにわの日以来の横アリに今日入れて本当によかったと思った。本当に誘ってくださったフォロワーありがとう。繋げてくれたフォロワーありがとう。


西畑の「我々が皆さんにこの景色を見せているのではなく、皆さんがこの景色を我々に見せてくれている。」という言葉に彼らしさをまた感じ取って、また感涙。アイドルはファンなくして存在しないし、逆もしかり。アイドルとしての自分をなによりも理解し大切にしている西畑大吾はやっぱりすごい。なにわ男子大好き!コンサート中赤も終始わたしのお腹をドスドス蹴ってご機嫌だった。よかった。痛い。



無事に帰って泥のように寝た。翌日の仕事は忙しくて、夜は疲れも出てからだが文字通りバキバキだった。いままで言っていたからだバキバキは全然序の口だった。これこそがからだバキバキ。というほどのバキバキだった。さすがの5月から3ヶ月ほぼ動いてなかったことのこの反動…。運動は仕事でまあまあ動くので無理はせず、こまめにストレッチくらいは続けたいなと改めて思った。産まれてこの方タフさだけが取り柄だったのでショックだった。このわたしがこんな風になるなんて改めて妊娠というこの変なシステムとは…と考えてしまう。優先席の対象に妊婦がいるのはやはり正解。これからも妊婦ヅラして座らせていただこうと思った。




次回、懲りず・間隔開けずのコンサート。つづく。



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